カテゴリー「日記/2025年」の記事

初日 『十二国記』通信

12月9日(火)

 2回目のゲネプロを済ませ、夜はいよいよ初日。たくさんのお客様がご来場くださった。

 定刻になりオーケストラのチューニングが始まると満席の場内は水を打ったように静まり返る。
 暗闇から水滴の音が聞こえ、舞台にひとりの女の子が現れる。やがて……。

 すばらしい初日だった……ように思う。少なくとも私は満足である。
 幕が下りるや否や楽屋廊下で初日の乾杯。お互いの健闘を称え合う。が、日生劇場は22時完全退館なので、感慨に耽る間もなくあっと言う間に散会。

 私がこの企画に参加してからでも3年ほど経っていて、その間にも様々な紆余曲折があったので、こうして無事に初日の幕が下りたことは感無量である。色々な思いも込み上げてくるのだが、明日は早速2回公演。昼は楽俊のダブルキャスト=牧島輝さんの初日である(今日の楽俊は太田基裕さん)。

 気を引き締めて2日目に臨もう……と思う。
 

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『十二国記』通信

12月8日(月)

 4日をかけて舞台稽古も終幕にたどり着いた。4日をかけられる……というのは通常では「余裕のあるスケジュール」と言えるのだが、今回はそうでもない。とにかく処理しなければいけないことが膨大で……。キャストの皆さんや各セクションの獅子奮迅の働きによって何とかメニューを消化した。

 舞台稽古を終えたところでお祓(はら)い。お祓いは通常は舞台で行われることが多いのだが、舞台はスタッフの皆さんが作業中なので今日は客席ロビーにて。公演の安全と成功を祈念する。

 そしてゲネプロ……の前に囲み取材。これは様々な媒体で程なく記事が出るだろう。登壇者は柚香光さん、加藤梨里香さん、そして私(お2人以外の扮装姿を出し惜しむ思惑だろうと思われる)であった。お2人以外のファンの皆さん、ごめんなさい。

 で、ゲネプロ。緊張した。私が緊張する必要は全くないのだが。

 明日はいよいよ初日。日生劇場にて18時開演である。

 その前に……2回目のゲネプロがあるけど。

 

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『十二国記』通信

12月5日(金)

 舞台稽古1日目。

 芝居作り(ストレートプレイでもミュージカルでも)には「劇場に入ってからでないと進められない作業」が少なからずある。照明や音響のデザインがそうであるし、大道具や映像など美術セクションの仕事もそうである。
 今回は劇場入りに先立って本番仕様の大道具を(全部ではないにせよ)仮り組みすることができたので、そこで(一部だとはいえ)大道具や照明、映像、衣裳、造形物……などの確認をさせてもらえたのが奏功している。やっていなければ今ごろ顔面蒼白であっただろう。

 劇場入りした12月1日(月)から昨日まではスタッフだけで作業の日々であった。搬入/仕込みに始まり、道具調べ/照明合わせに移り、オーケストラと音響チームのサウンドチェック……と続き、昨日までに舞台稽古に入るためのあらかたの作業は終えた。が、全てが終わっているわけではないので、この先も舞台稽古の前後に各セクションの作業を消化して行くことになる。

 今日はまずスタッフだけでテクニカル・リハーサル(転換稽古)。『十二国記 —月の影 影の海—』では複雑で大掛かりな舞台転換はやっていないのだが、それでも音楽と照明の変化、大道具の移動スピードと映像のタイミング……など、舞台稽古に入る前に調整を済ませておきたい箇所が幾つもある。なのでまずそれを。
 続いてキャストとオーケストラの皆さんとでミュージカル・ナンバーを何曲かサウンドチェック。そしてその後、舞台監督の都倉さんより舞台表裏の説明を受けていよいよ舞台稽古に突入……。
 今日の稽古メニューを駆け足でこなして1日目を無事に終えた。

 今まで脳内で補完していた舞台の片鱗が遂に姿を現わした。

 ……お楽しみに。

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『十二国記』Weekly

12月1日(月)

 劇場入りしている。日生劇場である。

 帝劇がお休みしている間は日生劇場が日比谷でのホーム――或いはフランチャイズ――のように私は感じる。思い出のたくさん詰まった劇場なのである。今日からは全セクションの力をお借りして、いよいよ総仕上げである。

 稽古場のラスト4日間はオーケストラとキャストとの合わせ、そしてオケ付き通し稽古であった。

 何と言っても『十二国記 ―月の影 影の海―』はオリジナル・ミュージカルの新作である。オーケストラの演奏するミュージカル・ナンバーもその場にいる全員が初めて聞いているのである。“歴史的な瞬間”と言ってもあながち間違いではないだろう。
 オケ合わせの時にいつも感じていることだが、音楽は何と雄弁なのだろう。この物語を“ミュージカル”と言うスタイルで語る意味があることを再認識した4日間でもあった。

 話は変わる。

 主人公が自分の住むのとは異なる世界に飛ばされて帰還を模索する……と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、私の世代では映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年/ロバート・ゼメキス監督)だと思う。テレビの洋画劇場で繰り返し放送されていたり、劇団四季さんがミュージカル版を上演中だったりするのでご覧になった方も少なくないだろう。

 映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で強く印象に残っているのは、主人公のマーティ・マクフライがタイムスリップして1955年の世界に降り立った瞬間の不安そうな表情である。マーティも『十二国記 ―月の影 影の海―』の主人公=陽子も共に高校生だと言うこともあるだろうが、陽子が異世界で目覚めた瞬間の不安や困惑や恐怖……を想像する手掛かりになったように思う。

 ありがとう、マイケル・J・フォックス!

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『十二国記』Weekly

11月24日(月)

 無事に通し稽古に辿り着いた。感想はいろいろと浮かぶのだが、ここではひとつだけ。

 2回公演は大変だなぁ……。

 昨日~明日の3日間はいつもの稽古場を離れ、本番用のセットを建て込める場所をお借りして大道具や映像、造形物、そして衣裳、ヘア……など、テクニカルを中心に確認作業。このタイミングでこれをやっておけると劇場入りしてからの効率が格段に上がるので本当にありがたい。

 そして我々が不在の稽古場ではオーケストラのリハーサルも始まった。まだピアノでしか聞いたことのない音楽が、オーケストラになるとどのように聞こえてくるのだろう。

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『十二国記』Weekly

11月17日(月)

 1幕に戻り、細部の調整・修正を重ねている。

 順調と言えば順調である。オリジナル・ミュージカルの新作で、初日までまだ3週間あるのにそろそろ通し稽古が視野に入ってくるのだから。
 だがしかし「安産だったか」と問われれば「難産だった」と答えるだろう。「生みの苦しみ」はどの作品にも付き物である。『十二国記 ―月の影 影の海―』にも。

 話は変わる。

 原作の小説月の影 影の海は上下2巻に及ぶ長編である。
 私たちのミュージカル版は舞台作品に相応しい長さに収めるためにエピソードや登場キャラクターを絞り込んでいるのだが、それでも上演時間は(幕間の休憩時間を含めて)恐らく3時間を超える……だろう。

 具体的な数字はもう少しお待ちいただきたいのだが、長めの上演時間をご想定いただいた方が安全かもしれない。終演後のご予定には十分な余裕をお持ちくださいますように。

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今月の「十二国記の日」は……

11月12日(水)

 今月の「十二国記の日」はこちら

 来月の「十二国記の日」は……特別カーテンコール!!(え!? もう初日が開いている!?)

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『十二国記』Weekly

11月10日(月)

 2幕にもひと通り手を着けた。

 と言っても、手を着けただけであって未整理のままの箇所も少なくない。今後はそれをひとつひとつ潰して行くことになる。が、しかし未整理であってもラストシーンまでたどり着いておけば照明、音響、衣裳、演出部……などスタッフの作業は(根拠を持てるので)格段に進め易くなる。
 『十二国記 ―月の影 影の海―』ではリアルなセットで舞台を飾るようなことを避けているので、「舞台をどう使うのか?」は各セクションの準備に大きく影響する。それもあって結構ハイスピードで稽古を進めてきたのである。

 稽古と並行して衣裳合わせや大道具の発注作業なども行われている。衣裳デザイナーは中原幸子さん、装置デザイナーは平山正太郎さんである。
 お2人に加えて『十二国記 ―月の影 影の海―』ではデザイン・ディレクションとして松井るみさんがクレジットされている。松井さんは衣裳、装置、そして映像や造形物などのヴィジュアル面が統一感を失わないように目を配る役目を担っている。

 文字で描かれた原作の世界を、舞台ではどのようにヴィジュアル化するか。試行錯誤が重ねられている。

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『十二国記』Weekly

11月3日(月)

 立ち稽古は2幕に突入している。

 『十二国記 ―月の影 影の海―』の主人公「中嶋陽子」を演じるのは加藤梨里香さんである。
 高校生である陽子が異世界に連れて行かれると「顔かたちが変化している」……という描写が原作にはあり、なので「十二国」に行った後の陽子(ヨウコ)は柚香光さんにバトンタッチする。が、加藤さんの出番はそこで終わったわけではなく、物語の舞台が「十二国」に移った後も幾度となく登場することになる。

 登場人物(?)のひとり、半獣(はんじゅう)の「楽俊(らくしゅん)」を演じるのは太田基裕さんと牧島輝さんのお2人(ダブルキャストです)。
 9月11日に行われた製作発表では「楽俊を舞台でどのように表現するか」はぼかされていた。だが「ぼかさずにしゃべってしまったほうがいいのではないか」というのが製作発表に際しての事前の申し合わせであった。ぼかしておいてお客様の期待値が上がり過ぎるのもいかがなものか、と言う判断があったからである。

 にもかかわらず製作発表では結果的にしゃべらなかったので……

 期待値、上げ過ぎてませんよね?

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『十二国記』Weekly

10月27日(月)

 1幕にひと通り手を着けた。

 『十二国記 ―月の影 影の海―』の稽古場は試行錯誤の連続である。「舞台の使い方」や「劇中で起こる様々な出来事をどのように表現するか」など、机上では見えないことだらけだからである。

 稽古に入る前に重ねたスタッフ・ミーティングや、劇場をお借りして(日生劇場ではないが)仮仕込みを行っての実験……などである程度方法論は絞り込まれているのだが、それでも稽古場に道具を飾って実際にキャストの皆さんと試してみて分かることが少なくない。なので最適解にたどり着くまで「作ってはやり直す」を繰り返すことになるだろう。

 キャストの皆さんに求められることも多岐に渡る。芝居や歌はもちろん、人では無い“何か”を演じたり、ある“物”を操作したり、そこに無い“物”に反応したり……肉体的に過酷なこともそれなりにあるだろう。

 そして、日々の試行錯誤に対応して必要な物を急遽調達したり、解決策を考えたり……稽古場を支えてくださる演出部の皆さんにも大いに助けられている。演出部を束ねる舞台監督は北條孝さんと戸倉宏一郎さん、稽古場を回してくれる演出助手は末永陽一さんと國武逸郎さんである。

 この数日で1幕をもう少し整理して、その後2幕の立ち稽古に進む……予定。

 順調と言えば順調だが、やらなければいけないことが山のように積み上がっている『十二国記 ―月の影 影の海―』である。

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