坂本龍一さん
坂本龍一さんが亡くなった。
坂本さんとご一緒したのは2004年の舞台『浪人街』の時である。坂本さんは作品のテーマ曲を書き下ろしてくださった。
『浪人街』は“痛快娯楽大チャンバラアクション時代劇”とでも呼ぶべき作品だったのだが、坂本さんはそこに静謐な、どちらかと言えばミニマルな楽曲を書かれた。それは図らずも「観客の生きる現代」と「作中の時代」の橋渡しをする役割を担う楽曲となった(坂本さんは意図されていたのかも知れない)。
大学時代、眼鏡をかけた同級生がいた。
「目が悪いの?」と尋ねると「度は入っていない」と言う。よくよく聞いてみると「教授に憧れて」と言うのがその眼鏡の理由であった(教授は坂本さんの愛称である)。私たちの世代にとって坂本さんはアイコンであった。
ご冥福をお祈りいたします。
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