カテゴリー「『プライベート・ライヴズ』」の記事

今後の予定など

 『プライベート・ライヴズ』もお陰様で全行程を終了した。残念なことに名古屋公演の時には博多に、大阪公演の時にはニューヨークにいたのでどちらにも顔を出すことができなかったのだが、西川浩幸さんの「劇場レポート」のお陰で自分もツアーに参加している様な気になっていた。
 『プライベート・ライブズ』にご来場くださった皆様、どうもありがとうございました。そしてキャスト&スタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした。特に西川さん、「劇場レポート」最後までご苦労さまでした。西川さんの人柄が滲み出た、とても素敵な文章でした。

 『風と共に去りぬ』は博多座で10月29日まで公演中である。博多座という劇場は大変観やすく、そして音響特性も素晴らしい。今回の『風と共に去りぬ』も今までの上演の集大成とも言うべき仕上がりである。料金はお安くないが、観ようか止そうか迷っている方は是非ともお出掛けいただきたい。

 さて、私の演出作品は、今年は『風と共に去りぬ』で終わりである。今月、来月は東宝ミュージカルアカデミーで集中的に講義を受け持つことになっている。が、その内容はオープンにしない決まりなので、残念ながらこのページの更新も当分の間は不定期である。
 来年の作品も少しづつ発表されているので、情報公開可能なものをにまとめておきます。

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『プライベート・ライヴズ』通信 東京千秋楽

9月24日(日)

 『プライベート・ライブズ』東京公演千秋楽。

 お陰様で無事に、そして好評裏に東京公演を打ち上げることができた。ご来場くださった皆様、ありがとうございました。
 今日は久し振りに客席に座って芝居を観た。本当はスタッフたちと一緒にギャラリーから覗ければそれでよかったのだが、「客席で観なきゃだめです!」というプロデューサー氏のありがたいお言葉に従い、飯島早苗さんと仲良く並んでの観劇となった。

 芝居は、温かいお客様の反応にも助けられ、とても快調に進んだ。そして、俳優たちが付け加えたちょっとした手順やニュアンスのお陰で、一層楽しい、そして笑える舞台になっていた。
 カーテン・コールでも拍手が鳴りやまず、場内が明るくなった後も俳優たちは舞台に呼び戻された。ミュージカルでも派手な活劇でもないのにスタンディング・オベーションは珍しい。
 鳴り止まぬ拍手を何とか終わらせたかったのであろう、久世星佳さんは、飯島さんと私の2人を舞台に引っ張り上げた。もちろん打ち合わせなしの出来ごとだったので大いに面食らった。
 果たしてそんな私のエスコートで飯島さんはご不満ではなかっただろうか。唯一の心残りはそれである。

 打ち上げは表参道の小さなレストランで行われた。更にその後、ずーっと歌いたくてウズウズしていた葛山信吾さんが歌いに行ったことは言うまでもない。

 『プライベート・ライブズ』は、この後名古屋と大阪でも上演される。その様子は西川浩幸さんがリポートしてくれる。

 はずである。

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『プライベート・ライヴズ』初日通信

9月4日(月)

 スタッフは、朝から相変わらず細かな調整を続けている。俳優チームは午後出勤で、日課のアクション・シーンと、昨日のゲネプロで色々なことが多く起こった1幕を軽く当たる。

 そして初日。19時を5分押して開演。20分の休憩を挟んで約2時間半の仕上がりであった。
 お客様はよく笑ってくださった。『プライベート・ライブズ』はコメディなので、何はともあれお客様に笑って頂けて一安心であった。カーテン・コールでも暖かな拍手を頂戴し、1度目のコールが終わった後、俳優たちは再び舞台に呼び戻された。これは想定していなかったことであった。

 劇場の退出時間が迫っていたので、近くのお店に移動してから初日の乾杯。とても楽しいひとときで、あっという間に過ぎた。プロデューサーのお2人、祖父江さんと山家さんが殊の外喜んでくださっていたのが印象的であった。

 これで『プライベート・ライブズ』通信はひとまず終了である。とても後味の良い、洒落たコメディに仕上がっていると思うので、どうか青山円形劇場にお出掛け頂きたい。

 西川さんの稽古場リポートは劇場リポートに衣替えして継続されているが、果たしていつまで続くのか。衣ちゃんのホームページぴらのへやはへなちょこのふにゃちょこのままである。
 飯島大先生の「顔を洗って出直して来い!」、じゃなかった顔を洗って出直しますは続くだろうが、しかし『プライベート・ライブズ』ばかりに関わり合ってもいられまい。・・・いられるのか?

 大先生と言えば、自転車キンクリートの方に執筆されているコラムじて菌な雑文の方に、私についての文章を寄せてくださっている。恐らくこれは我が国初の、そして恐らく2度と無い「演出家・山田和也論」である。
 文章が長いのが玉にキズだが、まあ、ご興味のある方はどうぞ。

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『プライベート・ライヴズ』通信

9月3日(日)

 舞台稽古2日目。

 今日も朝から照明の直し、音響の調整などスタッフの作業。そして午後、アクションと3幕の抜き稽古を稽古着で。
 昨日の舞台稽古で全場面当たれているのだが、夜の通し稽古の前に舞台に馴染んでおきたい、と言う声が多かったので3幕を軽く当たっておくことにした。

 18時より通し舞台稽古。業界ではこれを「ゲネプロ」、または「ゲネ」、「GP」などと言う。これはドイツ語 Generalprobe(ゲネラルプローベ)の略だが、でも何故ドイツ語?
 ゲネでは色々なことがあり、中でも○んちゃんがかなり楽しいことをやってくれたが、ゲネでトラブルが多い方が初日に上手く行く、と言うジンクスが舞台裏にはあるので、これはむしろ良い兆候である。
 『ダンス オブ ヴァンパイア』の作者、ミハイル・クンツェさんから聞いた話だが、ドイツにも全く同じジンクスがあるのだそうだ。舞台の世界にもグローバル・スタンダード化が押し寄せて来ている・・・と言う話ではないなあ。

 それはともかく、明日は初日。どうか沢山のお客様にご来場頂きたいと思う。

 面白いよ。

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『プライベート・ライヴズ』通信

9月2日(土)

 照明、音響の調整などの後、舞台稽古。

 各幕を、1回目は止めながら段取りを確認しつつ、2回目は止めずに当たる。私も1回目は客席を歩き回って様々な角度から、2回目はじっくりと腰を据えて見た。
 1カ所に座って見ていても、ちょっと視線をずらすだけで、様々な席に散って座っているスタッフの反応が目に入る。人の反応が気になる演出家にとっては、それだけでも円形劇場は楽しい。

 観客も、舞台を観ていると自動的に反対側の観客の反応が目に入ってくる、と言う不思議な体験をすることになる訳だが、未体験の方、これ、かなり面白いよ。

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『プライベート・ライヴズ』通信

9月1日(土)

 フォーカス合わせ。道具調べ、照明合わせ。サウンド・チェック。

 1幕の照明合わせとサウンド・チェックで円形劇場の難しさを思い知らされた。が、概ね作業は順調である。昨日は子供たちの声でかまびすしかったロビーも、今日はこどもの城が休館なので、まるで別の場所の様である。

 舞台が近い、と昨日も書いたが、何しろ最後尾が5列目である。27列目の帝劇は言うに及ばず、あのPARCO劇場でも17列目であるから、その近さがお分かりいただけるだろう。

 明日から舞台稽古が始まる。

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『プライベート・ライヴズ』通信

8月31日(木)

 搬入、仕込み。照明のフォーカス合わせ。

 青山円形劇場1日目。劇場は「こどもの城」の3階にあるので、1歩外に出ると、そこには子供の為の施設、造形スタジオやプレイルームがあり、夏休みの児童たちが走り回っている。なので搬入作業は「こどもの城」が開館する前、9時から10時の間に終えなければならない。
 無事に搬入を終え、照明の吊り込み、基本舞台の仕込み・・・と作業は続く。ほぼ実寸で1ヶ月間稽古して来たので、組み上がった舞台を見てもほぼイメージ通りという印象である。ただ、それにしても舞台が近い。
 これももちろん想定通りなのだが、稽古場と違って客席に段差が付いているので、殊更近くに感じるのかもしれない。舞台と客席が近いのはこの劇場の特性だし、だからこそこの劇場を選んだのだが。

 予定の作業を順調に消化して1日目は終了。明日はフォーカス合わせの続き、そして道具調べ・照明合わせ。

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『プライベート・ライヴズ』通信

8月30日(水)

 稽古場最後の通し稽古。

 8月1日から過ごして来たこの稽古場とも今日でお別れである。この稽古場へは、気が向くと私は自転車で出勤していた。公共交通機関を使っても効率がよくないのと、そもそも歩いても30分、自転車なら15分で到着できるからである。西川さんとともさとさんも自転車通勤仲間であった。

 思えば、随分と遠くまで来たものである。自転車の話ではなくてこのチームのことであるが、稽古初日の、久世さん、葛山さん、ともさとさん、西川さんと呼び合っていた一同が、今ではのんちゃん、しんちゃん、ころもちゃん、王子・・・である(詩梨さんは詩梨ちゃんになっただけだが)。出自の全く異なる俳優たちであるが、違うことの良さを残しながらも今では見事なアンサンブルになっている。
 『プライベート・ライブズ』もそんな所まで辿り着いた、という話である。

 明日からは劇場に移動する。稽古は2日間休みで、まずはスタッフ・ワークである。

 ※お詫びと訂正/昨日は白ではなくてピンクでした。

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『プライベート・ライヴズ』通信

8月29日(火)

 衣裳付きで通し稽古。

 稽古前にそれぞれの衣裳を着用して、寸法や着心地などを確認し、更にヘアや帽子など付帯する物の調整も行った上で稽古に入る。大抵の現場ではこの作業は劇場に移動してから行うことが多いのだが、この段階でやれるのはとてもありがたい。
 まだ明日も稽古場での稽古が残っているので、俳優たちは扮装した状態を理解した上で芝居を修正することができるし、スタッフサイドでは芝居の中で起こる不具合を具体的に把握して、それを舞台稽古までに解消することができる。劇場に入ってからの貴重な時間も節約できて、正に一石三鳥なのである。

 初日まで1週間を切った。詩梨ちゃんのラッキーカラーは白。

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『プライベート・ライヴズ』通信

8月28日(月)

 通し稽古を2回連続でやってみる。

 1日に通し稽古を2回やることは余りないのだが、本番が始まれば2回公演の日だってある訳だし、やってみた。以前『ハゲレット』の稽古時にも試したことがあるのだが、俳優の負担が大きい作品の場合に、俳優の方から試してみたくなる様である。
 1日に2回は体力的にはもちろんしんどいのだが、逆に言うと、無駄な力が抜けて演技が軽快になる。その分表現もシンプルになり、かえって説得力が増すこともある。それに同じ芝居を続けてやることで、手順は定着し、ミスは解消されやすい。

 それでも芝居をやるだけで5時間である。王子になつきたくもなるのである。

※註  まず8月26日付の顔を洗って出直しますを読み、次に8月28日付の稽古場リポートを読むと、上の一見意味不明な文章の味わいが深くなります。

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