カテゴリー「『メモリーズ』」の記事

初日/『メモリーズ』通信

1月24日(水)

  午前中は照明デザインの直し。昼から俳優を入れてテクニカル・リハーサル、のち通し稽古、引き続いき初日のお祓い。ばたばたと慌しい中で開場、そして開演。

  初日の演出家は観客たちに混じって客席に座っている。舞台が始まってしまえば、演出家にはもう手も足も出すことはできない。
  どの初日でもそうなのだが、演出家は幕が降りるまでずっと緊張しっぱなしである。それは、1つには舞台が想定通り無事に進行するかという緊張であり、もう1つは、その舞台が観客に愛されるかという緊張である。

  『メモリーズ』の初日は、まあ概ね無事に進行した。そして、どうにか観客にも愛されることができたのではなかっただろうか。

  どうかメモリーズ・カンパニー一同の、ばかばかしくも愛おしい奮闘ぶりを眺めにシアターアプルへご来場いただきたい。作者の妹尾匡夫さんもご自身のブログで書いているが、本当に一生懸命作ったンです。

  『メモリーズ~かつてすごし日々を愛でるというコト~』28日までやってます。

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歌舞伎町デビュー/『メモリーズ』通信

1月23日(火)

  朝から照明のデザインに立ち会う。劇場はシアターアプルである。

  この仕事を始めて23年になるが、アプルでの仕事は『メモリーズ』が初めてである。私の歌舞伎町デビューである。

  シアターアプルが開場したのは1982年の8月で、杮(こけら)落としに選ばれたのはオリジナル・ミュージカル『Jack』であった。
  『Jack』は20世紀の伝説的ダンサー/振付師、ジャック・コールの人生と作品をコラージュしたミュージカル・ファンタジーであったが、これはブロードウェイより主要クリエイターや出演者を招いて製作された野心的な作品であった。
  1982年当時はブロードウェイが今ほど身近ではなかった時代である(インターネットはもちろん無いし、1$が260円くらいした)。大学2年だった私は興奮して劇場に駆けつけたことを思い出す。

  そのシアターアプルでの初仕事である。今日までの道程を思うと、さすがに感慨深いものがある。

  さて、照明デザインを一通り終えた後、夕方より舞台での場当たり稽古。ただし、照明との合わせなどテクニカル面に手間取り、今日はそれほどはかどらなかった。
  明日は朝イチから今日の続き。そして午後には通し舞台稽古(ゲネプロ)。19時にはいよいよ初日の幕が上がる。

  「魔法のリンゴ、とだれかがいった。」というのがシアターアプル開場時のキャッチフレーズであったが、どうか明日は素敵な魔法がかかります様に。

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『イーストウィックの魔女たち』通信

1月22日(月)

  『メモリーズ』通信を楽しみにされている方の期待を裏切って申し訳ないが、今日は『イーストウィックの魔女たち』通信である。

  『イーストウィックの魔女たち』は、2000年の夏にロンドンで初演されたミュージカル・コメディである。日本では2003年の暮れに帝劇で初演され、2005年の夏には博多座でも上演された。そして今年の10月、帝劇に凱旋する。
  既に東宝のホームページでは作品の公式ページも立ち上がり、帝劇などでチラシも配布されているのだが、今日はそのアンサンブルさんたちのオーディションであった。

  オーディションと言っても、今日のは補充オーディションである。前回、前々回のアンサンブルさんたちで続投する人たちもいるからであるが、そうは言っても今日だけで100人以上の方にお目に掛かった。1日がかりの仕事であった。

  『メモリーズ』の方は、スタッフは劇場入りして大道具の仕込みと照明のフォーカス合わせ。俳優たちはどうやら自主稽古だった様子。

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『メモリーズ』通信

1月21日(日)

  最終通し稽古。

  色々なことが上手に消化され、しかも新鮮であった。つまり最高の出来だった、と言うことである。
  これで良い形で劇場入りすることが出来る。劇場での持ち時間もタイトだが、このカンパニーなら心配ないだろう。

  『メモリーズ~かつてすごし日々を愛でるというコト~』初日まであと3日。

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『メモリーズ』通信

1月20日(土)

  昨日の宿題を片付けた後、今日も通し稽古。

  2回目の今日は、昨日と比べて落ち着きが出て来た反面、新鮮さが薄れた感は否めない。新鮮であると言うのは、舞台上の出来事をあたかもいま目の前で起こっているかのように俳優たちが感じているか、いま思いついたことをそのまま口に出す様に喋っているか、と言う様なことである。
  舞台と言う仕事は、俳優もスタッフも、同じ作業を日々繰り返さなければならないと言う宿命がある。その1回1回をどう新鮮に行うか。実はそれが一番難しい。

  明日は稽古場最終日。どうか新鮮であります様に。

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『メモリーズ』通信

1月19日(金)

  まず、まだ整理のついていないシーンを4つ稽古。そして衣裳パレード。各自衣裳を着用し、寸法や使い勝手を再確認。そして初めての通し稽古。のち、駄目出し。

  短い稽古期間であったにも関わらず悪くない仕上がりで安心した。悪くない、と言うのは謙遜で、実は相当いい、と思う。
  そもそも『メモリーズ』は、扱うテーマや戯曲の精緻さを問う作品ではないので、そういった向きを期待される観客のお眼鏡には適わないだろう。だが、チラシの「ハートウォーミング大コメディ青春群像劇!」の惹句を裏切らない、笑えてちょっぴりジーンとして見終わった時心が温かくなっている、そういう作品には仕上がった。

  上演時間は1時間50分前後に落ち着きそうである。

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『メモリーズ』通信

1月18日(木)

  午前中は日芸(日大芸術学部)所沢、今年度最後の『演出実習Ⅱ』の授業。先週授業内で行った発表をテーマにディスカッション。将来演劇の道に進むにせよ、そうでないにせよ、彼ら彼女たちにはアグレッシブであって欲しいと思う。

  そして『メモリーズ』の稽古場へ。

  明日からは通し稽古態勢に入る。なので、稽古の足りない箇所を日々潰しているのだが、潰しきれない!

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『メモリーズ』通信

1月17日(水)

  稽古前に照明打ち合わせ。

  照明打ち合わせが行われる、と言うことは『メモリーズ』ももうすぐ劇場入りと言うことである。そう思ってカレンダーを見れば、なるほど来週の今日は初日である。
  照明打ち合わせと平行して、ダンス・チームが早出して振りの確認をしている。この舞台は「カンパニー全員で作っている」と言う感じがして実に心地よい。

  稽古はドラマの前半を軽くさらった後、中盤を入念に整理。そして挿入歌をさらい、更にその後ラストシーンを整理。
  この稽古場では時間があっという間に過ぎて行く。

  体が2つあれば、と子供みたいなことを考えたくなる今日この頃である。

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『メモリーズ』通信

1月16日(火)

  前半は稽古が不足している部分を小返し。後半は、「メモリーズ」を危機から救うためにメンバー全員が一丸となって「あること」に取り組むシークェンスをおさらい。

  このシークェンスは、正直言って手強い。手強いが、こここそが妹尾脚本の醍醐味であろう。詳しく書くことはできないが、出演者たちの意外な一面が垣間見られるシーンである。

  ご期待いただきたい。

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『メモリーズ』通信

1月15日(月)

  芝居の頭に戻っておさらい。

  ある程度全体が見えてきたので、せっかく作った手順などを忘れてしまわない様に頭にもどって稽古。上手く流れている部分はより細やかに、そしてダイナミックに芝居が運ぶ様に繰り返しさらう。

  食事休憩を挟んだ後は、残っていたラストシーンを稽古。

  まだ段取りのみだが、これで全シーンを当たった。現段階の印象としては「この芝居、案外悪くないんじゃない?」
  大いに笑えて、ちょっぴりホロリとして、観終わった時にはすがすがしくいい気分になっている。そんな芝居になりそうである。

  ちなみに今日の賄いは「焼きそば」でした。おいしかった!

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