カテゴリー「『田茂神家の一族』」の記事

『田茂神家の一族』通信 ツアー〈後半〉 初日

10月27日(金)

 昼過ぎから幾つかの場面の場当たり。場当たりの後、ゲネプロ。

 ところが、ゲネプロが機材のトラブルで1時間に渡って中断。劇場にイヤな雰囲気が漂い始める。やがて再開されたゲネプロも随所で集中を欠き、稽古場最後の通しとは比べるべくもなかった。
 ゲネプロが終わった時、既に時刻は開場まで30分を切っていた。『田茂神家の一族』は開演時刻の15分前にはキャストの“仕事”がスタートするので、スタッフ&キャストに残された時間はほんの僅かであった。

 その僅かな時間で駄目出しを済ませ、客席に回り15分前から始まるキャストの“仕事”を眺めつつ、開演を待つ。そして定刻の18時30分。朳(えぶり)村の村長選挙に先立つ合同演説会が始まった……。

 結論から言えば、とても良い出来の初日であった。旅公演〈後半〉に向けての稽古で修正したことのほぼ全てが機能し、ドラマの持つ構造も今までで一番クッキリと伝わってきたように思う。

 『田茂神家の一族』の、ふた月に及ぶ旅がいよいよ始まった。最終公演地=東京まで、皆さんどうぞ良い旅を!

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『田茂神家の一族』通信

10月26日(木)

 花巻に来ている。

 花巻に降り立つのはこれが初めてである。学生時代に観た、井上ひさしさんによる宮沢賢治の評伝劇『イーハトーボの劇列車』の中で、登場人物のひとりである鉄道の車掌さんが、しきりに「花巻~、花巻~」と言っていたのを思い出す。花巻は宮沢賢治の生まれ故郷であり、「わんこそば」発祥の地でもあるらしい(盛岡発祥だ、という説もあるそうですが)。
 2015年の『田茂神家の一族』初演では福島に初めて降り立った。劇団東京ヴォードヴィルショーさんとのお仕事では、東宝のツアー公演などではなかなか行かない土地に立ち寄るので楽しい。

 スタッフさんは朝から搬入、そして仕込みである。
 『田茂神家の一族』は、既に今年前半の旅で何カ所も回っているし、そもそも大道具と呼べそうな舞台美術がほとんど無い。なので、会場の花巻市文化会館では至って落ち着いた空気が流れていた。

 スタッフの作業がひと段落した所で音楽場面の場当たり。
 今までの稽古場では舞台の実寸が取れなかったので、奥行きや袖周りの出入りなどは若干嘘をついていた。その部分を、今日は実寸で改めて当たる。

 予定されていたメニューを無事に消化して今日の作業は終了。明日は客席周りを当たり、リニューアルしたフィナーレを当たり、その後ゲネプロ。

 更にその後、旅公演〈後半〉の初日である。

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『田茂神家の一族』通信

10月24日(火)

 稽古場最終日。今日も通し稽古である。

 昨日、今日と通してみて、“改善が必要”と感じられた個所が概ね解消されていることを確認してひと安心。通し稽古の後、残されたいくつかの箇所をしつこく手直し。

 『田茂神家の一族』の旅公演〈後編〉は、10月27日(金)の岩手/花巻市文化会館から始まる。今回は、稽古日数は決して潤沢ではなかったかも知れないが、『田茂神家の一族』の集大成と呼ぶにふさわしい仕上がりになっていると思う。

 明日は稽古は無し。スタッフは花巻へ。

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『田茂神家の一族』通信

10月23日(月)

 通し稽古。

 『田茂神家の一族』は、今年の1月から3月にかけて行われた旅公演〈前半〉のために稽古し直された。そして今、旅公演〈後半〉のために再度稽古し直されている。楽曲やステージングなどにも、その都度手が入れられた。
 2015年の初演をご覧くださった方にも是非もう一度ご覧いただきたい。そう思えるような進化を遂げている。

 今日の通し稽古の様子では、上演時間は約1時間50分。これに短いカーテン・コールがプラスされるが、全体でも1時間55分は超えないあたりに落ち着くだろう。
 ただし、途中休憩は無いので、お手洗いなどのご用は開演前にお済ませくださいますように。

 そしてもうひとつ。
 開演前の場内やロビーでは、登場人物が何やら仕事をしている姿などをご覧いただくことができるはずである。お時間に余裕のある方は、少し早目にご来場されることをお勧めいたします。

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『田茂神家の一族』通信

10月21日(土)

 今日も立ち稽古。

 区切るブロックを昨日より長めにして、流れも重視して稽古。ラストまでひと通りあたった後、中盤からラストまでを通す。
 今日も色々な場面で発見があった。発見すること自体がまず嬉しく、それらをひとつずつクリアして行くのも楽しい。“みんなで芝居を作っている”と言う実感がある。

 ところで、この『田茂神家の一族』であるが、佐藤B作さんによれば今回のツアーが“ファイナル”になると言うことである。
 そのファイナル・ツアーの最終地=東京/紀伊國屋ホールのチケットが明日発売となる(詳細はこちら)。

 東京公演は僅か4ステージである。どうぞお見逃しのありませんように。

 明日は稽古OFF。明後日はいよいよ通し稽古。

 ……だが、台風21号の行方が気がかり。

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『田茂神家の一族』通信

10月20日(金)

 立ち稽古。

 幕開きからラスト・シーンまで、幾つかのブロックに区切って、まず思い出し。
 と同時に、改善すべきポイントに手を入れる。特に物語の中盤からラストに向けてを大きく調整。これにはとても手応えを感じた。

 今だから白状するが、『田茂神家の一族』の初演は台本の完成が稽古開始ギリギリになって、私自身は準備不足のまま稽古初日を迎えた。そのせいか、今回改めてこの作品と向き合っていると、様々な個所に発見……と言うか、見落としがあるように感じられた。
 再演は、それらを改善する千載一遇のチャンスである。上でも記したように、今日の調整で「若干中だるみ」と思われていたシークェンスが劇的に生まれ変わった。

 新生『田茂神家の一族』にどうぞご期待ください。

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『田茂神家の一族』通信

10月19日(木)

 田茂神家の一族の稽古へ。

 三谷幸喜/作のコメディ『田茂神家の一族』は、佐藤B作さん率いる劇団東京ヴォードヴィルショーの第71回公演である。2015年3月に初演され、今年、一部のキャストを入れ替えて再演となった。
 1月から3月にかけて埼玉・所沢を皮切りに前半の旅公演が行われ、そして今月27日の岩手・花巻から後半の旅公演が始まる。その思い出し稽古である。最終公演地は12月25日~28日の東京・新宿/紀伊國屋ホールである。

 旅を再開するにあたって2カ所ほど手を入れることにした。
 1カ所は台詞を一部カットして芝居の運びを変える。もう1カ所はラストシーンの音楽を新曲と差し替える。それに伴いラスト・シーンのステージングも新たにやり直すことになる。音楽は園田容子さん(生演奏です!)、振付・ステージングは吉本由美さんである。

 今日はキャスト全員で、改めて読み合わせ。前半の旅を経験して、私の知っている『田茂神家の一族』より遥かに面白くなっている。と同時に、幾つかの改善点も発見した。明日からの立ち稽古の中で、それらをひとつずつ潰して行きたい。

 今日から1週間ほどの短い〈通信〉ではあるが、どうぞよろしくお付き合いくださいませ。

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初日 『田茂神家の一族』通信

1月28日(土)

 所沢ミューズ/マーキー・ホールへ。『田茂神家の一族』の初日。

 直し作業の大半は昨日、ゲネプロの後に済ませている。なので、今日は大きな作業などはない。
 開演の2時間前に全体集合。体を動かした後、注意事項の確認と事務連絡。その中で“今日はほぼ満席”であることが報告される。天候にも恵まれ幸先のよい初日である。

 今日の開演時刻は14時。だが『田茂神家の一族』は“なんとなく始まってしまう”芝居なので、私自身には高揚感のようなものはない。その“なんとなく”が上手く行くことを願う緊張感のようなものはなくはないが。
 幸い、芝居は上手く“なんとなく”始まった。そして、始まってしまえばもう止めようがない。『田茂神家の一族』の命運はキャストの皆さんに委ねられた。

 今日のお客様は、この“どう楽しめばよいのか”いささか分かりにくい(かも知れない)芝居を、とても上手に楽しんでくださった。劇団東京ヴォードヴィルショーがここで公演を打つのは5回目なのだそうだが、そのお陰かも知れない。
 所々、初日らしい“ヒヤヒヤ”もなくはなかったが、それでも芝居の終わりにはたくさんの拍手を頂いた。

 カーテン・コールでは劇団を代表して佐藤B作さんがご挨拶。その幕が下りるや否や、キャストもスタッフも一斉に撤収作業にかかる。
 連日自宅から劇場に通っていたので錯覚しそうになるが、今日は紛れもない旅(ツアー)初日なのであった。

 劇団東京ヴォードヴィルショー第71回公演、三谷幸喜/作『田茂神家の一族』の旅が始まった。次の目的地は厚木である。

 皆さん、どうぞ良い旅を!

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『田茂神家の一族』通信

1月27日(金)

 所沢ミューズ/マーキー・ホールへ。

 午前中は照明合わせの続きとテクニカル・リハーサル。午後から後半部分の場当たり。場当たり終了後、ゲネプロ。

 『田茂神家の一族』は寓話である。物語の舞台も登場人物も出来事も架空のものである。だから、その全てが滑稽に思えるし、私たちも心置きなく笑って眺めていることができる。
 だが一方、架空の出来事だからこそ、観客はそれと何かを重ね合わせてみることもできる。同じ“寓話”である『貴婦人の訪問』がそうであったように、ご覧になる方、上演されるタイミングによって“見えてくるもの”も“感じられること”も違ってくるだろう。

 2017年の『田茂神家の一族』。いよいよ明日、その幕が上がる。

 「これはもう新作である」……と言えるほどには一新されてはいないのだが(1月15日のブログを参照のこと)、ヴァージョン・アップは確実にしています。

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『田茂神家の一族』通信

1月26日(木)

 今日から3日間は『田茂神家の一族』通である。

 『田茂神家の一族』カンパニーは既に稽古場での作業を終え、昨日から劇場入りして仕込みや道具調べ、照明合わせなどを進めてきた。会場は所沢市民文化センター・ミューズのマーキー・ホールである。

 三谷幸喜/作『田茂神家の一族』の舞台設定は「村長選挙を前にしたある村の、候補者合同演説会の会場」である。
 台本に“有権者数=105名”とあるから何とも小さな村なのであるが、その村の、恐らくは公民館とか小学校の体育館とか、そういった場所が演説会の会場なのだと思われる。

 そういうワケで『田茂神家の一族』の舞台美術は、一見“何も無いような”舞台美術になっている。
 大道具として美術デザイナーの石井強司さんが用意してくださったのは、“村の公民館(或いは体育館)に元々あったであろう幕”だけである。そこに、公民館の備品と思しき“候補者用の椅子”や“小テーブル”“司会者用演壇”など、僅かな小道具が持ち出される。
 以上が『田茂神家の一族』の舞台美術の全貌である。

 で、今日と明日とで舞台稽古。今日のメニューは前半部分の場当たり。
 “ワン・シチュエーション”物の舞台稽古では、ひとたび芝居が始まってしまえば、誰かが止めない限りラスト・シーンまで止まらない。が、『田茂神家の一族』は照明のデザインが“ワン・シチュエーション”ではないので、要所要所で止めながら芝居と照明とを合わせて行く。

 場当たりを終えた後は“開演前の段取り”の確認。
 『田茂神家の一族』では、開演前の舞台上やロビーで「合同演説会の会場設営」や「投票に行くことを促す広報活動」などが散発的に行われている。その段取りの確認である。
 開演前の「会場設営」や「広報活動」を見逃しても『田茂神家の一族』鑑賞には何の支障もないのだが、少し早目にご来場いただければ物語をより深く楽しんでいただける……かも知れない。

 ご来場をお待ちしています。
 

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