カテゴリー「『田茂神家の一族』」の記事

初日 『田茂神家の一族』通信

1月28日(土)

 所沢ミューズ/マーキー・ホールへ。『田茂神家の一族』の初日。

 直し作業の大半は昨日、ゲネプロの後に済ませている。なので、今日は大きな作業などはない。
 開演の2時間前に全体集合。体を動かした後、注意事項の確認と事務連絡。その中で“今日はほぼ満席”であることが報告される。天候にも恵まれ幸先のよい初日である。

 今日の開演時刻は14時。だが『田茂神家の一族』は“なんとなく始まってしまう”芝居なので、私自身には高揚感のようなものはない。その“なんとなく”が上手く行くことを願う緊張感のようなものはなくはないが。
 幸い、芝居は上手く“なんとなく”始まった。そして、始まってしまえばもう止めようがない。『田茂神家の一族』の命運はキャストの皆さんに委ねられた。

 今日のお客様は、この“どう楽しめばよいのか”いささか分かりにくい(かも知れない)芝居を、とても上手に楽しんでくださった。劇団東京ヴォードヴィルショーがここで公演を打つのは5回目なのだそうだが、そのお陰かも知れない。
 所々、初日らしい“ヒヤヒヤ”もなくはなかったが、それでも芝居の終わりにはたくさんの拍手を頂いた。

 カーテン・コールでは劇団を代表して佐藤B作さんがご挨拶。その幕が下りるや否や、キャストもスタッフも一斉に撤収作業にかかる。
 連日自宅から劇場に通っていたので錯覚しそうになるが、今日は紛れもない旅(ツアー)初日なのであった。

 劇団東京ヴォードヴィルショー第71回公演、三谷幸喜/作『田茂神家の一族』の旅が始まった。次の目的地は厚木である。

 皆さん、どうぞ良い旅を!

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『田茂神家の一族』通信

1月27日(金)

 所沢ミューズ/マーキー・ホールへ。

 午前中は照明合わせの続きとテクニカル・リハーサル。午後から後半部分の場当たり。場当たり終了後、ゲネプロ。

 『田茂神家の一族』は寓話である。物語の舞台も登場人物も出来事も架空のものである。だから、その全てが滑稽に思えるし、私たちも心置きなく笑って眺めていることができる。
 だが一方、架空の出来事だからこそ、観客はそれと何かを重ね合わせてみることもできる。同じ“寓話”である『貴婦人の訪問』がそうであったように、ご覧になる方、上演されるタイミングによって“見えてくるもの”も“感じられること”も違ってくるだろう。

 2017年の『田茂神家の一族』。いよいよ明日、その幕が上がる。

 「これはもう新作である」……と言えるほどには一新されてはいないのだが(1月15日のブログを参照のこと)、ヴァージョン・アップは確実にしています。

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『田茂神家の一族』通信

1月26日(木)

 今日から3日間は『田茂神家の一族』通である。

 『田茂神家の一族』カンパニーは既に稽古場での作業を終え、昨日から劇場入りして仕込みや道具調べ、照明合わせなどを進めてきた。会場は所沢市民文化センター・ミューズのマーキー・ホールである。

 三谷幸喜/作『田茂神家の一族』の舞台設定は「村長選挙を前にしたある村の、候補者合同演説会の会場」である。
 台本に“有権者数=105名”とあるから何とも小さな村なのであるが、その村の、恐らくは公民館とか小学校の体育館とか、そういった場所が演説会の会場なのだと思われる。

 そういうワケで『田茂神家の一族』の舞台美術は、一見“何も無いような”舞台美術になっている。
 大道具として美術デザイナーの石井強司さんが用意してくださったのは、“村の公民館(或いは体育館)に元々あったであろう幕”だけである。そこに、公民館の備品と思しき“候補者用の椅子”や“小テーブル”“司会者用演壇”など、僅かな小道具が持ち出される。
 以上が『田茂神家の一族』の舞台美術の全貌である。

 で、今日と明日とで舞台稽古。今日のメニューは前半部分の場当たり。
 “ワン・シチュエーション”物の舞台稽古では、ひとたび芝居が始まってしまえば、誰かが止めない限りラスト・シーンまで止まらない。が、『田茂神家の一族』は照明のデザインが“ワン・シチュエーション”ではないので、要所要所で止めながら芝居と照明とを合わせて行く。

 場当たりを終えた後は“開演前の段取り”の確認。
 『田茂神家の一族』では、開演前の舞台上やロビーで「合同演説会の会場設営」や「投票に行くことを促す広報活動」などが散発的に行われている。その段取りの確認である。
 開演前の「会場設営」や「広報活動」を見逃しても『田茂神家の一族』鑑賞には何の支障もないのだが、少し早目にご来場いただければ物語をより深く楽しんでいただける……かも知れない。

 ご来場をお待ちしています。
 

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『田茂神家の一族』通信

1月21日(土)

 午前中は『アニー』の振り付け打ち合わせ。

 『アニー』の本格的な稽古が始まるのは3月に入ってからであるが、3月から稽古を始めるために、現在、様々な準備や打ち合わせが進行中。
 今日は振り付けの打ち合わせ。作業をどのように進めるか、どんなアイデアでミュージカル・ナンバーを展開するか……などについて広崎うらんさんと意見交換。

 午後は『田茂神家の一族』の稽古場へ。

 今日は物語の後半部分をおさらい。
 物語も後半になると全ての登場人物が揃い、展開もまるでジェット・コースターのように目まぐるしい。それぞれの登場人物が抱える“個々のストーリー”が同時に進行しながら、“全体のストーリー”も幕切れに向かってそのテンションを上げて行く。
 三谷君お得意の“ワン・シチュエーション”物では、キャストの皆さんは舞台上のどこにいても気の休まる瞬間がない。観客は“いま喋っている人”に注目しながら、“周りの人がどう聞いているか”も見ているからである。

 今日も長時間の稽古になった。お疲れ様でした。

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『田茂神家の一族』通信

1月15日(日)

 田茂神家の一族の稽古場へ。

 以前も記したが、三谷幸喜/作『田茂神家の一族』は、劇団東京ヴォードヴィルショーが創立40周年記念興業と称して、創立42年目に当たる2015年の3月に上演したコメディである。
 初演は福島で幕を開け、続けて東京公演が行われた。今回はその再演で、所沢で初日を開けた後、日本各地を回る。
 劇団の公式ページではツアー前半の日程が発表になっているが、その大半は各地の演劇鑑賞会が主催する公演である。そのため、観劇には鑑賞会に加入することが必要になる場合が少なくない。ご観劇ご希望の方はどうぞご注意ください。

 さて。

 『田茂神家の一族』は、三谷君お得意の“1シチュエーション”の“1幕もの”である。

 “日本のどこかにある”と言う設定の架空の村「朳(えぶり)村」で、24年振りに村長選挙が行われることになった。
 前村長が24年にも渡ってその地位についていたため、これまで選挙らしい選挙は行われてこなかったのだが、その前村長が引退することになり、24年振りに“無風”ではない選挙が行われるのだ。
 で、『田茂神家の一族』では、その選挙に先立つ“候補者合同演説会”の一部始終が描かれる。今回村長選に立候補した面々は……。

 今日は物語の前半部分をおさらい。
 本来はノンストップである物語を(それでは稽古にならないので)幾つかのブロックに区切って、確認と修正を挟みながらひと通り当たる。
 そして、『田茂神家の一族』はミュージカルではないのだが、時折“歌”が挿入されたりもするので、前半部分を当たった後は“歌”の場面の整理と調整をひとしきり。

 『田茂神家の一族』の再演も、ただの繰り返しではない“大幅なヴァージョン・アップ”を目指している。初演をご覧くださった皆さんに「これはもう新作である」と言わせたい。

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『シスター・アクト』通信 今年もお世話になりました編(仮)

12月29日(木)

 オケ付きで稽古。

 ただし“通し”ではない。全編をいくつかのブロックに分けて、舞台稽古と同じスタイル(3~4場面を繋げて)での“オケ付き立ち稽古”である。
 要所要所で芝居が止まるので、駄目出しや確認をその場で処理することが出来るし、必要とあらばオケ付きで“小返し(場面の一部をさらうこと)”をすることもできる。これはこれで能率が良い。

 “オケ付き立ち稽古”の後は、別キャストで何曲かオケ合わせ。明日の“オケ付き通し”に備える。

 『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』後は、今日も『田茂神家の一族』へ。

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『シスター・アクト』通信 一度はおいで編(仮)

12月28日(水)

 オケ合わせ。

 誰もが何かと忙しい年末なので、オーケストラの皆さんとの稽古も今日を含めて3日間で済ませる必要がある。なので、オケ合わせのメニューも“全曲”ではなく、“必要と思われる個所だけ”に絞る。
 『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』でオケ合わせを進行してくださるのは演出部の石川さん。独特のユーモアで愛されている戸田さんの進行(こちらの記事を参照のこと。それはそれで味わい深くて捨て難い)とは異なり、きびきびとした簡潔な進行である。

 オケ合わせの度に記していることだが、オーケストラが稽古場にやって来る日は本当にワクワクする。今日も一日、背中にオーケストラを背負い、手の届く様な距離でデロリスや仲間たちの歌声を浴びて過ごした。

 なんて幸福な仕事だろう。

 オケ合わせ終了後は、今日も『田茂神家の一族』の稽古場へ。

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『シスター・アクト』通信 福岡よいとこ編(仮)

12月27日(火)

 2幕のおさらい。

 お陰様で博多座の券売が好調なのだそうである。これはとても嬉しいニュースである。
 『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』のような作品は、客席が賑やかであればあるほどその楽しさも増す。ひとりでも、カップルでも、ファミリーでも、グループでも……きっと楽しんでいただけるはずである。

 『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』の稽古後は田茂神家の一族の稽古場へ。

 三谷幸喜/作『田茂神家の一族』は、劇団東京ヴォードヴィルショーの創立40周年記念公演シリーズの掉尾を飾った、三谷作品にはちょっと珍しい寓話的でシニカルなコメディである。初演は昨年(2015年)の3月で、今回は旅を中心とした公演となる。
 再演に際しては“音楽”と、その音楽を司る“コロス”の場面をアップデートすることにした。初日は来年の1月28日(土)なのであるが、既にアップデートのための稽古が始まっている。そして、コロス場面のステージングで、今回から新たに吉本由美さんのお力をお借りしている。

 『田茂神家の一族』のツアー・スケジュールの詳細は、劇団の公式ページをご覧ください(こちらからどうぞ)。

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『クリコレⅡ』東京千穐楽 そして『田茂神家の一族』通信

3月11日(水)

 2月20日に開幕したシアタークリエの『クリエ・ミュージカル・コレクションⅡ』が本日千穐楽。

 ご来場くださった皆さん、ありがとうございました。キャスト、オーケストラ、そしてスタッフの皆さん、お疲れ様でした。
 『クリコレⅡ』はこの後、大阪、名古屋、そして福岡へと赴く。『ドラコレⅡ』『中コレⅡ』『サンコレⅡ』をどうぞよろしく(『クリコレⅠ』この記事を参照のこと)。

 『クリエ・ミュージカル・コレクション』は、我々ミュージカルの作り手や演じ手にとっては「ご褒美」である。いつかまた、ご褒美を頂ける日が来ます様に。

 さて。

 『田茂神家の一族』は、一昨日の夜から紀伊國屋サザンシアターでの作業が始まっている。

 昨日は朝から各セクションの仕込み。夕方から照明のフォーカス作業。今日は朝から照明合わせ、夕方からサウンド・チェック、そして音楽がらみのシークェンスの場当たりであった。

 こうして劇場で過ごすことのできる日常に、ただただ感謝である。

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『田茂神家の一族』通信 初日

3月7日(土)

 初日。

 東京ヴォードヴィルショーは劇団なので、開演の2時間前に全員が集合して、まずはラジオ体操である。そして、舞台監督や制作からの諸注意があり、更に、前日の芝居の駄目出しなどがある。
 今日も開演の2時間前に集合して、体操、連絡事項、芝居の一部を合わせて確認、などが行なわれた。

 開場は開演の30分前。沢山のお客様が詰め掛けてくださった。
 そして開演は定刻の13時。お客様は良く笑ってくださり、時には手を叩いて我々を勇気づけてくださった。
 本編が無事終了してカーテン・コール。劇団を代表してご挨拶に立ったB作さんは、珍しく(?)率直に、ご自身が今感じていらっしゃる感動を告白された。
 客席最後列でそれを聞いていた私は、肩の荷を下ろす、と言うか、この仕事を引き受けることができた幸運に感謝した。

 終演後は、美味しい郷土料理が食べられる「うどん屋さん」にて初日の祝宴。誰もが良く食べ、良く飲み、良く喋った。

 これで『田茂神家の一族』通信はおしまいである。ご愛読、ありがとうございました。
 次は『台所太平記』通信であるが、本格的に始まるのはゴールデン・ウィーク明けになる。それまでは不定期の更新となるが、どうぞ悪しからず。

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