カテゴリー「『予言』」の記事

お知らせ

  本日6月29日(金)22時29分よりNHK教育テレビ「芸術劇場」で、創作舞踊劇場公演『予言』が放送されます。

  観てね。

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『予言』Bキャスト初日

5月31日(木)

  『予言』Bキャストの初日。

  いつもは本編終了後に行われるトークショーが今日のみ本編上演前にあり、市川染五郎さん、脚本の齋藤雅文さん、そして私が舞台に上がった。染五郎さんは日本舞踊松本流の家元でもある。舞踊家としての名前は松本錦升で、歴とした創作舞踊劇場の同人である。
  『予言』では染五郎さんは声の出演をしている。劇中で聞こえてくる様々な予言の「声」を様々に演じ分けてくださったのである(ただし録音ですが)。

  舞台の方は昨日Aキャストの初日にあった緊張感も和らぎ、お客様にもより楽しんでいただけた様に思う。このまま上手く千秋楽を迎えられれば言うことはないのだが。

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『予言』初日

5月30日(水)

 『予言』初日(舞台の写真が観られます)。

  『予言』は、主要な配役はダブルキャストになっていて、今日はそのAキャストの初日とBキャストの舞台稽古であった。

  AとBとで内容に差は無いのだが、舞台から受ける印象はかなり異なる。それは、日本舞踊という芸術が本来「ソロ」としての踊りだからなのかもしれない。同じ振りが付けられていても、その振りを解釈する余地、その解釈を表現する自由が日本舞踊の踊り手には許容されている、と言うことなのだろうと思う。

  今日初日を迎えたAキャストには人間国宝の花柳寿南海さんが出演されていて、本編の終了後には寿南海さんと美内すずえさんによるトークショーも行われた(美内さんはあの『ガラスの仮面』の作者であるが、念のため。)。
  この中で寿南海さんが言われた「私は舞踊家ですから、舞台で踊っている時が一番楽しいんです」という言葉がとても心に残った。 

  この様に連日関係者やゲストによるポストトークも行われているので、そちらもどうぞお楽しみに。

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創作舞踊劇場とふたりの日本舞踊家

5月29日(火)

  『予言』の舞台稽古。

  シェイクスピアの『マクベス』を創作舞踊劇場で取り上げたい、と発案されたのは、日本舞踊花柳流の重鎮で、重要無形文化財保持者(つまり人間国宝)の花柳壽楽さんであった。花柳壽楽さんは創作舞踊劇場の代表として長年この催しを牽引されて来たのだが、惜しくも本年1月に亡くなられた。『予言』は、壽楽代表の言わば置き土産なのである。

  『予言』稽古中の5月23日には花柳流宗家家元の花柳壽輔さんが亡くなられた。花柳流と言えば日本舞踊界最大の流派である。今回の創作舞踊劇場公演にも花柳の方が大勢関わっていらっしゃる。その本番を目前にしてのご逝去だったので、さぞや関係各位はご苦労、ご心労があったに違いない。
  が、稽古は予定通り、滞りなく遂行された。そして明日には初日の幕が開く。まさしくShow Must Go On の精神である。

  図らずも壽楽さん、壽輔さんを追悼する形になった今回の創作舞踊劇場だが、『予言』は決して堅苦しくも湿っぽくもない。きれいで、ダイナミックで、ユーモラスで、そしてわくわくする現代のパフォーミング・アーツである。

  ル・テアトル銀座でお待ちしています。

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『予言』仕込み

5月28日(月)

  ル・テアトル銀座にて『予言』の仕込み、道具調べ・明かり合わせ。

  『予言』の美術デザイナーは二村周作さんである。私は以前『GOOD』と『ハゲレット』でご一緒したのだが、いまや舞台美術の第一人者、あちこちで引っ張りだこである。今回はシンプルながら印象深いセットをデザインしてくれた。この世界観と日本舞踊のコラボレーションはとても刺激的だと思う。

  照明デザイナーの足立恒さんとは『ハゲレット』以来、2度目のお付き合いになる。足立さんは主にダンス畑の照明デザインで活躍されているのだが、『ハゲレット』の時に、その足立さんが珍しく芝居の照明を手掛けると言うことで照明業界的には話題になったらしい。今回は足立さんの本来のフィールドで腕を振るってもらいたくて声をおかけした。ダンスと言っても日本舞踊なのだが。

  衣裳デザインは合田瀧秀さん。合田さんとは私のプロ演出家デビュー作『東京サンシャインボーイズの「罠」』以来、実に14年振り、2度目の顔合わせである。前回「罠」の時は衣裳と言っても喪服だけだったのでデザインするにも限界があったのだが、今回は「マクベス」、しかも架空の時代、架空の風俗としてのそれである。合田さんのセンス・オブ・ワンダーが全開で、とてもユニークな衣裳になっている。

  音響デザイナーの山本浩一さんとの仕事は『ミー・アンド・マイガール』や次作『ザ・ヒットパレード』などがある。山本さんも引く手あまたであちこちで名前を見かけるが、地味なストレートプレイから華やかなミュージカルやイベントまで、その守備範囲はとても広い。今回はダイナミックな音楽を得て、ル・テアトル銀座の観客を異世界へと連れて行ってくれることだろう。

  明日はいよいよ舞台稽古。初日は明後日である。

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IE7もOperaもダメなら

  Internet Explorer 7は、相変わらず「このWebサイトのセキュリティ証明書には問題があります。」と言っている。マイクロソフトとニフティとの間に何か深刻な問題が起きたのだろうか。

  そしてOperaがリッチテキストモードに対応した気配もない。さて・・・。

  と考えた時に、そうだ、旧ヴァージョンのInternet Explorer なら・・・?

  と言うことで、これはInternet Explorer  6で書いている。なんだ最初からそうすればよかったんだ。
  『予言』の追い込みでそんな風に気も回らず、ブラウザの調整もままならず、気が付けば『予言』は稽古を打ち上げて今日はもう劇場入りだし、名古屋の『ジキル&ハイド』ファイナル千秋楽も昨日終わってしまった。

  それはともかく・・・。

  『予言』の音楽を書いてくれたのは、鶴見幸代さんと徳澤青弦さんのお2人である。予言』が出来上がるまでのプロセスを簡単に記せば、まずシェイクスピアの『マクベス』を脚本の齋藤雅文さんがプロローグとエピローグを持つ12のシーンに再構成し、次にそれを鶴見さんと徳澤さんが12楽章の組曲として書き下ろし、そしてその音楽にインスパイアされて振付チームが創作した日本舞踊が『予言』である。
  もちろん、脚本家も音楽家も振付家も、それぞれの立場で全てのプロセスに関わっている。『予言』は、その様な共同作業を経て創作されたのである。

  日本舞踊初心者の私には、今回の『予言』の仕上がりがどうなのか、23年の歴史を持つ創作舞踊劇場の一公演としてどんな意味を持つのか、その辺りのことはいまひとつ良く分からない。
  が、初心者の私が見ても『予言』は素敵な作品になったと思う。どうか日頃日本舞踊に触れる機会の無い方々に劇場にお運びいただきたい。決して敷居の高い催しではありません。
  ちなみに上演時間は、1幕が51~2分、2幕が43~4分、20分の休憩を挟んでほぼ2時間の公演である。

  『ジキル&ハイド』についても少しだけ。
  大阪の梅田芸術劇場で初日を開けた後は『予言』の稽古や次作『ザ・ヒットパレード』の準備に掛かりきりだったので、名古屋へは顔を出せなかった。そうなることは分かっていたので、心の中では大阪の初日で『ジキル&ハイド』の全てとお別れをして来た。
  そして昨日、『ジキル&ハイド』は全ての行程を無事に終了した。関係者の皆さん、そして応援してくださった全ての方にこの場をお借りしてお礼申し上げます。

  お疲れ様でした & ありがとうございました。

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麻疹と『予言』と

5月20日(日)

  日大芸術学部より速達が届いた。

  先月の後半以来、麻疹(はしか)の流行により臨時休校する大学が増えているが、遂に日芸もその列に加わることになった様だ。当面は今月一杯、全ての授業が休講となる。
  私の場合、麻疹は幼稚園の時に済ませた。小学校に上がるとすぐに今度は水疱瘡(みずぼうそう)をやった。いまの大学生の間で麻疹が流行ると言うことは、子供の時に麻疹をやっていない、と言うことなんだろうか。と言うことだよなあ。
  麻疹も水疱瘡も済ませた私だが、お多福風邪はやっていない。今後もしお多福が大流行することがあったら、その時は臨時稽古休みである。

  さて、『予言』の方は順調に稽古を重ねている。

  ・・・と思うのだが、本当は順調なのかどうかよく分からない。何しろ日本舞踊の仕事は初めてなので、例年に比べて上手く行っている方なのか、相当ひどいことになっているのか、判断材料が無いのである。
  が、稽古場の空気はそれほど険悪には感じられないので、恐らく順調なのだと思う。或いは、私がまったく空気が読めていないのかもしれないが。

  「日本舞踊」と聞いて、皆さんはどんなイメージをもたれるだろうか。そのイメージを裏切る様な仕上がりになれば嬉しいのだが。

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『予言』稽古中

5月17日(木)

  毎週木曜の午前中は日大芸術学部の所沢キャンパスで演劇学科の授業。私が受け持っているのは演出コースの1年生を対象にした『演出研究Ⅱ』で、この授業を担当して3年目になる。
  例年通り、今年も生徒の顔と名前が一致しなくて難儀しているのだが、昨年の様に単位登録者が30人を超えると言う様なことはなかったので胸を撫で下ろしている。10年とか15年経った時に、このクラスから素敵な演劇人が続出していたら嬉しいなあ。

  午後は『予言』の稽古場へ。こちらは今まさに佳境で、連日21時を回るまで白熱した稽古が続けられている。
  シェイクスピアの『マクベス』を素材に日本舞踊を作る、と言う作業がどれほどの難易度なのかが私には判断が付かないのだが、振付チームは悪戦苦闘、七転八倒、粉骨砕身して事に当たっている。
  私は、日ごろ日本舞踊の世界と接点が無いのを良い事に、「ここが分かり難い」とか、「ここはこんな感じで」とか、遠慮無くリクエストさせていただいている。
  こう書くと、私が本当に無遠慮な人間だと思われるかもしれないので補足しておくが、「遠慮なく」と見せかけて、その裏では言葉を吟味し、リクエストのタイミングも見極め、稽古場を和ませ、重鎮と若手の双方に気を配り、飲み込むべきは飲み込んで、、その上で叱咤激励しているのである。

  ・・・それはともかく、今回の仕事に於ける私個人のテーマは「キュートな人間国宝」である。その辺もどうか楽しみにしておいてください。

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『予言』や『ウェディング・シンガー』や

5月15日(火)

  毎週火曜日の午前中は東宝ミュージカルアカデミーの授業。アカデミーの様子は公式ページの稽古場レポートvol.14でご覧いただける。
  現在私のクラスではオーソドックスなミュージカル・コメディをテキストにして、そのワンシーンを生徒たちに演じてもらっている。そしてそれぞれの面白い点、未熟な点を指摘し、その指摘をクラス全体で共有することで、ミュージカル俳優に必要な様々な事柄を吸収してもらおうと試みている。
  この時期の生徒たちはちょっとしたアドヴァイスで大きく進歩することも多く、こちらにもよい刺激である。

  創作舞踊劇場『予言』は、昨日より舞台実寸が取れる大きな稽古場に移動した。まだ振りが荒く付いたばかりだが、昨日今日はその振りをより洗練させる作業にかかっている。芸術監督である花柳芳次郎さんの指示の下、振付担当の西川箕乃助さんや花柳せいらさん、花柳達真さんが実際の踊りを作って行く。
  私は、と言うと、そのシーンの解釈について喋ったりキャラクターの説明をしたり、出来上がった振りを見て、その場面をより効果的にする方法はないか意見交換をしたり…、などなどをやっている。
  はっきり言って私は日本舞踊については全くの素人である。が、今までの劇場暮らしで身につけたものの何かでお役にたてるかもしれない。そう信じて(つまり開き直って?)この仕事をお引き受けしたのである。
  稽古場の重鎮たちの優しさに背を押されるようにして、私も少しづつ無遠慮な演出家に変身中である。

  夜は帝劇に顔を出し来年2月に上演されるミュージカル・コメディ『ウェディング・シンガー』のオーディションについての打ち合わせ。素敵な出会いがあることを期待しています。

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『予言』稽古始まる

5月7日(月)

  創作舞踊劇場公演『マクベスより「予言」~夢にかける情熱と不安についての物語』の稽古が始まった。

  これは芝居ではない。ミュージカルでもない。純然たる日本舞踊の公演である。ただし創作舞踊劇場と称している通り、古典舞踊ではなく新作舞踊である。
  創作舞踊劇場というのは日本舞踊家の集まりである社団法人日本舞踊協会の主催で毎年開かれている歴史ある催しであるが、この公演については門外漢の私が説明するより公式ページをご覧頂いたほうが手っ取り早いと思われる。

  今回題材としているのはシェイクスピアの『マクベス』である。が、当然のことながら芝居として『マクベス』を上演するわけではない。シェイクスピアの『マクベス』からストーリーとキャラクターを借りた、全12シーンからなる舞踊劇(そんな言葉があるのだろうか?)である。
  日本舞踊の公演であるからには、これまた当然ながら、「振付」のクレジットを持ったスタッフがいらっしゃる。そして稽古もその振付家を中心に鋭意進められている。
  では演出家は稽古場で一体何をしているのか・・・?

  今月はそんなことを少しづつ記して行こうと思う。

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