カテゴリー「『クールの誕生』」の記事

『クールの誕生』千穐楽

9月17日(月)

  東京・渋谷のPARCO劇場にて『クールの誕生』が無事に千穐楽を迎えた。

  『クールの誕生』は、稽古場も劇場入りしてからも、大変居心地の良い現場であった。年齢やキャリアの差に気兼ねすることの無い、ひとりひとりが尊重され、そして愛される、そんな現場だったからだろう。言いたいことを言い合い、それでいて節度のある付き合いができる人たちが集まっていた。

  今日は千穐楽と言うこともあって、客席も舞台も、いつになく熱気を帯びていた。いつも以上に大きな笑い声と拍手を頂き、舞台上もそれに応えて、今までになく熱のこもった演技を見せた。幕開きから終幕まで、幸福な幸福な時間が流れていた。
  終演後のカーテン・コール。鈴木裕樹さんの司会で、ゲストの4名、俵木藤汰さん、三鴨絵里子さん、弘中麻紀さん、永井秀樹さんが一言ずつご挨拶。そして『クールの誕生』をもってD-BOYSを卒業する加治将樹さんもご挨拶。一際大きな拍手が加治さんに贈られた。
  鳴り止まぬ拍手に、キャスト一同は再度舞台に呼び戻された。スタンディング・オベーションであった。代表して喋った柳浩太郎さんの感極まった姿を、私は生涯忘れないだろう。

    ご来場くださった皆さん、応援してくださった方々、本当にありがとうございました。そしてキャスト&スタッフの皆さん、お疲れ様でした。
  いつかまた、東京堂物産のモーレツ・サラリーマンたちに再会できる日が来ます様に!

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『竜馬の妻とその夫と愛人』通信 そして『クールの誕生』紀伊國屋ホール千穐楽 でもまだ終わらないよ!

9月10日(月)

  竜馬の妻とその夫と愛人の舞台美術打ち合わせ。前回の打ち合わせで決まった方向性で、デザイナーの石井強司さんがプランを上げてきてくださった。

  三谷幸喜/作の『竜馬の妻とその夫と愛人』は、劇団東京ヴォードヴィルショーの第55回公演として2000年の10月に東京・下北沢の本多劇場で初演された。2005年には再演(第60回公演)が行われたが、舞台美術は初演のデザインを踏襲した。
  更に2006年には、劇団の「若手公演」として下北沢の小劇場、ザ・スズナリで上演された。本公演に比べると舞台美術は一回りコンパクトになり、押し入れなども省かれ、よりリアルな貧乏長屋になったが、舞台美術の基本的な考え方はオリジナル通りであった。

  今回は舞台美術を一新する。劇場は「若手公演」の時と同じザ・スズナリであるが、その時の美術プランは使用しないのである。と言うか、舞台の使い方を一新するので、必然的に舞台美術も一新されるのであるが。
  今回は、客席が舞台を三方から囲む。貧乏長屋の間取りとしてはよりリアルなレイアウトになる、と言うことである。昔の話で恐縮だが、同じ三谷君の作品『笑の大学』と同様な舞台の使い方になるのである。

  いよいよ来週から稽古が始まる。今回は「その夫」である松兵衛が綾田俊樹さんになる。新しい『竜馬の妻とその夫と愛人』をお楽しみに。

  さて。

  早いもので、『クールの誕生』紀伊國屋ホールも本日千穐楽。ご来場くださった皆さん、ありがとうございました。
  が、『クールの誕生』はまだ終わらない。渋谷のPARCO劇場に引っ越して、9月12日(水)から17日(月)まで、もうひと頑張りである。

  未見の方は、ぜひご来場ください。

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『クールの誕生』通信 初日

8月25日(土)

  初日。

  演出助手の相田さんは、とても落ち着いた初日だ、と言っていた。いつも新作ミュージカルをバタバタと開けることの多い私もそう思う。スタッフの各セクションが効率良く、水準の高い仕事をしてくれたお蔭である。
  と言っても、することが何も無い訳ではない。午前中は舞台稽古の続き。午後イチでゲネプロ。駄目出しと修正の後、本番(初日!)である。

  開演時刻を3分ほど押して(遅れて)開幕。D-BOYSのファンの方々がどの様な反応をなさるのか、私は全く予想がつかなかったのだが、笑って欲しい所では笑いが起き、台詞を聞いて欲しい所では集中し、時に拍手や手拍子を頂くことができたので、胸を撫で下ろした。理想的な舞台と客席の関係であった。
  『クールの誕生』では、各劇場の千穐楽を除く毎回、終演後に「残業ミーティング」と称したミニ・トークショーが行われる。登場するキャストは日替わりだが、1発目の今日は柳さん、鈴木さん、加治さんが登場。初日の興奮も冷めやらぬキャストの肉声を聞くことができて、結構新鮮であった。

  これで『クールの誕生』通信はお終いである。ご愛読ありがとうございました。次は『竜馬の妻とその夫と愛人』通信。9月後半から始まる予定です。

  『クールの誕生』
は、大阪公演の後、9月4日から10日まで東京・紀伊国屋ホールで、9月12日から17日まで東京・PARCO劇場で上演されます。それでは劇場で。

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『クールの誕生』通信

8月24日(金)

  午前中は照明合わせ。午後から舞台稽古。

  稽古場では再現できなかった部分、階段など高低のある場所や奥行きの都合で省略されていた個所などを中心に場当たり。
  クールの誕生は、とても見応えのある芝居になっていると思う。ヒューマンなドラマあり、ロマンスあり、笑いと涙の感動巨編である。D-BOYSファンの方はもちろん、D-BOYSの舞台をご覧になったことのない方にも存分に楽しんでいただけるだろう。

  明日は遂に初日。開演は18:00である。ぜひ森ノ宮ピロティホールにご来場ください。その前に場当たり稽古の続きとゲネプロもあるけど。

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『クールの誕生』通信

8月23日(木)

  大阪に来ている。宮ノ森ピロティホールである。

  宮ノ森はJRの大阪環状線で大阪城公園の隣の駅である。先日『王様と私』の千穐楽公演を行ったシアターBRAVA!の、大阪城公園を挟んで反対側、と言う位置関係になる。
  私は初めて訪れる劇場だが、東京の会場である紀伊國屋ホールやPARCO劇場と比べるとやや大きい、公共ホール風の劇場である。

  今日は朝から、搬入、仕込み、照明のフォーカス、サウンド・チェックと進み、19時より道具調べ・照明合わせに入った。
  『クールの誕生』は1セットである。なので、大道具は建て込んでしまえば舞台転換は無い。持ち時間の残りは照明のデザインに使用できる、という事である。

  順調に作業メニューを消化して1日目を終了。明日は朝から照明合わせの続き、そして午後からキャストを迎えて舞台稽古。

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『クールの誕生』通信

8月22日(水)

  稽古場最終日。最後の通し稽古。

  7月23日の稽古開始からひと月、ずいぶん遠くまで来たと思う。あの時は台本も未完成で、大半のキャストとも初対面であった。
  正直に告白するが、あの時点で私は、柳浩太郎さんが交通事故で負った障害の事も具体的には理解できていなかった。柳さんが登場するシーンを始めて稽古した時、それがどの程度のものなのかを知った。そして『クールの誕生』の柳さんの役が、柳さんにとっては今まで経験して来たどの役よりも難易度が高い役なのだということも分かった。

  終わってみれば充実した、そして何よりも楽しいひと月であった。どこまで行けるのか心許なく思った時期もあった。が、今では自信を持って「『クールの誕生』は最高に面白い芝居だ」と言うことができる。

  明日は劇場入りである。私は初訪問となる大阪の森ノ宮ピロティホールである。終日スタッフ・ワークの後、明後日が舞台稽古、そしてその翌日がいよいよ初日である。

  最高の初日を迎えられます様に!

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『クールの誕生』通信

8月21日(火)

  3度目の通し稽古。

  2落ち(におち)、という言い方がある。
  初日の出来が大変素晴らしかった場合、2日目の出来は大抵良くない事を言う、芝居の世界のジンクスである。2日目落ち、とも言うが、昨日の通しが余りにも良い出来だったので、今日は2オチだろう、と予測していたのである。

  話は逸れるが、今日は衣裳付きで通した。
  稽古場で衣裳を着用できるのはとてもありがたい。稽古場が本番の仕様に近付けば近付く程、劇場に入ってからの作業が楽になるからである。それに衣裳が俳優に及ぼす影響は思いの外大きい。衣裳で演技が変わってしまう事すらある。

  話は変わるが、今日は鈴木聡さんが顔を出してくださった。
  『クールの誕生』全体をご覧いただくのは今日が初めてである。演出家としては誰に観てもらうよりも緊張する観客が作者である。作者の意図を読み違えてはいないだろうか。通しの間中、私は芝居よりも鈴木さんの横顔ばかりを気にしていた。
  稽古後、鈴木さんは「密度の濃いコメディに仕上がっている」とおっしゃった。初日も近いのに今更注文を出したところで士気も上がるまい、と判断されたのだろうか。それとも、言葉通りにお気に召していただけたのか。

  ついに明日は稽古場最終日。2落ちだったかどうかは、またの機会に。

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『クールの誕生』通信

8月20日(月)

  2度目の通し稽古。

  初日が出る、という言い方がある。
  開幕した後、及第点の付けられる出来を迎えた時に使うのだが、そんな言い方があるということは、及第点を付けられぬ内に初日を迎えてしまう事が少なくない(そういう時は「なかなか初日が出なくて」という風に使う)、という事の裏返しでもあろう。
  今日の通しは、正に初日が出た様であった。まだ初日前なのに。キャストの皆さんにも、我々スタッフにも、はっきりとした手応えがあったと思う。この手応えを千穐楽まで維持したい。新鮮さを失わずに。

  残すところ稽古場もあと2日。明日は衣裳付きで通す。

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『クールの誕生』通信

8月19日(日)

  通さずに小返し。

  大げさになり始めている部分、流れてしまっている箇所、上手く噛み合わない所、などを修正。
  1場、2場辺りをやっている時は良いのだが、稽古が進み3場辺りまで来ると、演じている方も見ている我々も、集中を維持することが段々困難になって来る。3場が盛り沢山なこともあるが、1場や2場をやっていた時には確かにあった前向きな空気は確実に減退している。
  我々が良き演劇人でいられる限度は3時間と言うことなのだろうか?

  稽古の終わりにキャストの何人かが髪を切った。若返った人、昭和っぽくなった人、色々である。

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『クールの誕生』通信

8月18日(土)

  初の通し稽古。

  良い通しだったと思う。稽古で積み重ねて来た事、稽古で発見した事が上手く消化されていた。同時に、通してみて気づく事も少なく無く、そう言う意味でも収穫の多い初通しであった。
  上演時間は2時間10分を超えていた。今後もう少しは縮むだろうが、2時間05分までは短くはならないだろうと思う。思いの外、大作である。

  通しの後、駄目出し。

  「駄目出し」と言っても、駄目な所ばかりをあげつらう訳ではない。良かった部分にもしっかりと言及する。カンパニー全体で良かった部分を共有することも大切だからである。大抵の場合、「良かった」と指摘した部分は、次回は良くなくなってしまうのであるが。

  明日は通さずに、固め。良くなくなってしまいません様に。

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