« 『TDV』2025 大千穐楽! | トップページ | 『アニー』2025通信 上田へ! »

上條恒彦さん

 上條恒彦さんの訃報が届いた。

 上條さんとご一緒したのは『屋根の上のヴァイオリン弾き』(1986年/帝国劇場)と『黄昏』(1988年/日生劇場)の2作品である。どちらも私が演出家になる前のことである。

 『屋根の上のヴァイオリン弾き』は森繁久彌さんが主人公のテヴィエを演じていらした時代で、上條さんは肉屋のラザール・ウォルフを演じていらした。1986年の公演は「森繁さんの最後のテヴィエ」と発表され、森繁さんは次のテヴィエに上條さんを指名された。その時の『屋根の上のヴァイオリン弾き』は3か月に及ぶ公演で、上條さんは3か月の間に7回、マチネ公演でテヴィエを演じた。マチネ以外の本公演ではラザール役を務めながらである。

 『黄昏』はアーネスト・トンプソン/作のストレートプレイで、1981年にヘンリー・フォンダとキャサリン・ヘップバーンの共演で映画化されているのでご存知の方もいらっしゃるだろう。近年でもいろいろな団体が上演しているので、それらをご覧になった方もいらっしゃるかも知れない。
 その登場人物わずか6人のストレートプレイを日生劇場で2か月間上演した際に、上條さんはビル・レイという役を演じた。ストレートプレイなのでもちろん歌わない。俳優としての上條さんとじっくりお付き合いする貴重な機会であった。

 その後仕事でご一緒することは叶わなかったが、楽屋などで顔を合わせればとても気さくに声をかけてくださった。ご子息の上條駿さんも俳優で、『ローマの休日』や『ジキル&ハイド』などでご一緒しているのだが、駿さん経由で上條さんからの言付けが届いたりもした。

 ご冥福をお祈りいたします。

|

« 『TDV』2025 大千穐楽! | トップページ | 『アニー』2025通信 上田へ! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 『TDV』2025 大千穐楽! | トップページ | 『アニー』2025通信 上田へ! »