『THE BEST/New HISTORY COMING』通信
2月10日(月)
舞台では順調に仕込み作業が進んでいる。
今日・明日は稽古は無く、各セクションが帝劇最後の舞台の仕上げに勤しんでいる。
大道具周りの仕込みは昨日ある程度終えているので、今日は照明のフォーカス合わせがメインの作業。並行してオーケストラ・ピットの設営や音響チーム、映像チームの調整なども。
道具調べ/明かり合わせと舞台稽古の間、演出家席は客席の中央付近に仮設される。
帝劇では客席1階L列のセンター付近に設置され、台本や譜面を広げたりメモを取ったりできるようにテーブルと手元明かりも用意される。隣には演出助手の末永陽一さんが座り、マイクを握って舞台稽古を進行することになる。
今回、私の演出テーブルには菊田一夫さんが愛用された眼鏡と遺影が置かれている。
菊田さんは初代帝劇の建て替え(つまり現・帝劇の建設)に采配を振るわれた、当時の東宝の演劇担当重役である。重役であると同時に劇作家、脚本家、演出家、プロデューサーでもあり、今でも「菊田一夫演劇賞」にその名前をとどめている。シアタークリエ1階ホワイエの胸像をご記憶の方もいらっしゃるだろう。
先日発売された「帝国劇場アニバーサリーブック」でも「菊田さんが現・帝劇の実現にどれほど腐心されたか」にページが割かれている。
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