『THE BEST/New HISTORY COMING』通信
1月11日(土)
歌稽古。そしてステージング。
今日は桜木涼介さんのステージング・デー。ダイナミックでキレの良いナンバーが、桜木マジックで“5割増し”くらいキレキレに。
帝劇ビル、そして帝劇ビルと外観では一体となっている国際ビルの地下には飲食店街がある……と言うか、あった。ビルの建て替えに向けて、昨年からテナントの退去が少しずつ始まっているのである。
帝劇ビルに限っても、あの「鰻屋さん」や「お蕎麦屋さん」、あの「焼き鳥屋さん」は既に店を閉め、今日の時点で残っているのは「丸亀製麺」と「桂園」「かぼちゃ」の3軒だけとなっている(「丸亀……」は1月14日で閉店)。
稽古の隙間でササッと食べる……なんてことはもうできなくなるのである。
(前日よりつづく)1995年以降は演出をする機会が少しずつ増えた。帝劇で初めて演出した作品は『春朧(はるおぼろ)』(1999年10月公演)である。『春朧』は、小説家で映画監督でもある高橋治さん(『風の盆恋歌』が有名)の小説を舞台化した商業演劇の1本であった。
主人公の“日本旅館の再建を託される若女将”役は佐久間良子さんで、他に山田五十鈴さん、北村和夫さん、涼風真世さん、西岡徳馬さん、丹阿弥谷津子さん、石原良純さん……など錚々たる顔ぶれの公演であった。
その年の帝劇公演は全部で8作品。そのうちミュージカルは『マイ・フェア・レディ』『レ・ミゼラブル』『王様と私』の3本であった。帝劇の開場以来綿々と続いてきた商業演劇が最後の輝きを放っていた時代であった。(つづく)
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