『THE BEST/New HISTORY COMING』通信
1月13日(月)
歌稽古。そして振り付け。
今日の振付担当は麻咲梨乃さん。華やかでゴージャスなナンバーが、麻咲マジックで(以下省略)。麻咲さんとこの稽古場で『チャーリー・ガール』に取り組んでから20年以上も経つのだなぁ……。
帝劇にかつて「楽屋食堂」が存在したことをご存知の方は、私より上の世代か私と年齢がそう違わない方たちではないかと思う。地下1階の楽屋口を入り幕内事務所や着到板を通り過ぎた左側、現在のプロデューサー室の辺りが食堂で、スタッフルームの辺りが厨房であった。
ハンバーグや生姜焼きなどの定食が主なメニューだったように思うが……記憶はかなり怪しい。「ナターシャ」と呼ばれる名物女将がお手伝いの女性と切り盛りしていて、ナターシャは口は悪かったが味は悪くなかったように思う。
当時は2回公演が多かったので、キャストも裏方も昼夜の間などに重宝したが、帝劇のレパートリーがミュージカルにシフトして行く流れの中で(2回公演は減り、開演時刻も変わった)廃止された。
楽食はいつまで存在していたのだろう……? ナターシャと呼ばれていたのはなぜだろう……?
ご記憶の方はご一報いただけると嬉しい。
(前日よりつづく)『春朧』に続く帝劇での演出作品はミュージカル『ローマの休日』(2000年3~4月公演)である。『ローマの休日』は1998年10月に青山劇場(2015年閉館)で世界初演されたオリジナル・ミュージカルで、大地真央さんがアン王女を、山口祐一郎さんが新聞記者のジョー・ブラッドレーを演じた。東京公演の後、大阪、名古屋、博多と上演を重ね、2000年に帝劇に凱旋した。
帝劇公演からは演出をヴァージョンアップ。新曲が書き下ろされたり、舞台美術も(スペイン広場の大階段など)帝劇に相応しいスケールにアップデートされた。私にとっては『サウンド・オブ・ミュージック』(1998年3~4月日生劇場公演)に次ぐミュージカルの演出で、以後ミュージカルの依頼が続くことになる。
この年(2000年)帝劇では『エリザベート』と『SHOCK』(当初の題名は『MILLENNIUM SHOCK』)が初演され、『レ・ミゼラブル』は8度目の再演を行っている。時代は確実にミュージカルに向かっていた。(つづく)
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コメント
40数年前、「スゥイーニー・トッド」に出演しましたが、楽屋食堂には大変お世話になりました。二回公演の日は、昼の部、一幕の出番が早く終わるので、二幕までの間に食事に行きました。衣装のおばちゃんに、「ちゃんと楽屋着に着替えなさいよ!」と怒られながら。
千秋楽は八月末でしたが、松茸ご飯が出たように記憶してます。
投稿: 正義 | 2025年1月14日 (火) 23時06分
コメントありがとうございます!
昼夜の間だけでなく、出番の前後や出番の間にも利用できましたよね。楽屋着のままでもメイクしたままでも利用できたのが便利でした。
山田和也
投稿: 山田和也 | 2025年1月15日 (水) 07時07分