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『THE BEST/New HISTORY COMING』通信

1月19日(日)

 終日振り付け。

 昨日も今日もよく踊った。なので明日は稽古OFF。

 帝劇ビルは地上9階、地下6階建てで、楽屋は5階~8階に設けられている。楽屋はライトコートを中心「ロ」の字型に配置されていて、なので窓があるし、窓を開ければお隣やお向かいの住人と会話もできる。4階には衣裳部屋と床山部屋(とこやまべや。日本髪のかつらを扱うスタッフを「床山さん」と呼んだことから。今はヘアメイクさんの仕事部屋)があり、そこで衣裳やウィッグのメンテナンスが行われている。
 衣裳やウィッグを着脱する際にはキャストが4階に出向くこともあるし、衣裳さんやヘアメイクさんが楽屋に来てくれることもある(舞台袖や舞台裏で、と言う場合も)。

 楽屋フロアから1階の舞台へはエレベーター2基を利用する。開演中は運転係さんが配置され、舞台の進行に合わせて必要なタイミングにエレベーターを差し向けてくれる。もし乗り損ねたり来なかったりした時は階段を駆け下りる(または駆け登る)ことになる。
 本番中は公演が優先なので、稽古場利用の皆さんはタイミングが悪いと何台ものエレベーターをやり過ごすことになる。

 帝劇あるある……のひとつである。

 (前日よりつづく)帝劇での演出作品8本目はパイレート・クイーン(2009年11~12月公演)である。『パイレート・クイーン』は『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』のアラン・ブーブリルさんとクロード=ミッシェル・シェーンベルクさんによるミュージカルであるが、その2作品とは異なり『パイレート・クイーン』の日本版はクローンではない独自演出となった。
 主人公の“海賊の女王”グレイス・オマリーを保坂知寿さんが、彼女に思いを寄せるティアナンを山口祐一郎さんが演じ、「ゴールデン・コンビの復活」と話題になった。また劇中でアイリッシュダンスが大きくフィーチャーされるため、その振付にキャロル・リーヴィ・ジョイスさんが招かれ、アイルランド人ダンサー4名も参加した。

 海外のクリエイターとの共同作業も既に珍しいことではなくなっていた。(つづく)

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