『アニー』2024通信 夏!
7月26日(金)
夏のツアーのための稽古には毎年「1週間ほど」の期間が確保されている。春の東京公演の稽古には「6週間程度」が充てられているので、それに比べると結構短い。
が、「歌もダンスも芝居もゼロから始める」春の稽古と比べれば、夏の稽古は「既に上演を済ませた=出来上がった作品を思い出し確認する」稽古なので、1週間程度の期間でも問題は無いのである。
問題は無いが、夏の稽古を単なる「思い出しの時間」にしてしまうのは余りにももったいない。1週間と言うそれほど長くはない期間であっても、作品をいま一度振り返り、新鮮さや自然さを取り戻したり新しいアイデアを発展させたりすることは可能なはずである。今日も昨日も一昨日も……そんな進化や発展の瞬間に何回も出会った。
これは自動車にとっての「車検」のようなものだろう。順調に走っている自動車も長年の間には消耗品が擦り減ったり汚れが染みついたり……放っておくと不具合につながりかねない部分が出てくるものであるが、それをを2年に1回(新車は3年に1回ですが)の車検で必要な処置を講じることで、安心して走らせ続けることができる。
夏の稽古は『アニー』の車検なのである。
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