『ラ・カージュ・オ・フォール』通信 2022
1月8日(土)
昨日に続いてダンス・ナンバーのワークショップ。
『ラ・カージュ・オ・フォール』でミュージカルの要である音楽(作詞・作曲)を担当しているのはジェリー・ハーマンさんである。『ラ・カージュ・オ・フォール』はハーマンさんの紛れもない代表作であろう。1984年の第38回トニー賞では“ベスト・ミュージカル”を含む6部門で受賞し、その中にはハーマンさんの“ベスト・オリジナルスコア”も含まれている。
ハーマンさんにはあと2作品、代表作と呼ぶにふさわしいブロードウェイ・ミュージカルがある。『ハロー・ドーリー!』と『メイム』である。
『ハロー・ドーリー!』は1964年の第18回トニー賞を10部門で受賞した。この記録は2001年に『プロデューサーズ』が12部門で受賞するまで破られることはなかった。その中には“ベスト・ミュージカル”も含まれ、ハーマンさんも“ベスト・オリジナルスコア”に輝いた。『ハロー・ドーリー!』は2844回の続演となり当時のブロードウェイのロングラン記録(『マイ・フェア・レディ』が持っていた2717回)を塗り替えた。
『メイム』は1966年の第20回トニー賞で8部門にノミネート、“ベスト・ミュージカル”と“ベスト・オリジナルスコア”にもノミネートされたのだが惜しくも受賞は逃した。この年の“ベスト・ミュージカル”と“ベスト・オリジナルスコア”に選ばれたのは『ラ・マンチャの男』であった。
『ハロー・ドーリー!』は1969年に、『メイム』も1974年に映画化されているのでそれらをご覧になった方もいらっしゃるだろう。『ラ・カージュ・オ・フォール』を含む3作品にはジェリー・ハーマンさんの楽曲が持つ特徴がとてもよく表れていると思う。ご興味のある方は『ラ・カージュ・オ・フォール』ご鑑賞の前に(後でも)ご覧いただくのもいいだろう。20世紀フォックス作品である『ハロー・ドーリー!』は、最近Disney+のレパートリーに加わった。
ハーマンさんは2019年の12月26日に88年の生涯を閉じられた。
どうぞ私たちの『ラ・カージュ・オ・フォール』をお見守りください。
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