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2021年11月の記事

ワダエミさん

 ワダエミさんの訃報が届いた。

 ワダエミさんとは『浪人街』(2004年/青山劇場)でご一緒した。
 『浪人街』は何もかもが桁違いの大作であった。クリエイティブ・チームにアカデミー賞(日本のではない。ハリウッドのである)の受賞者が2人もいる……というような感じである。そのおひとりがワダエミさんであった(もうひとりは坂本龍一さん)。

 『浪人街』の衣装は全点がワダさんのデザインによるオーダーメイドであった。衣装デザインを依頼するにあたってワダさんは「糸を染めるところからやります」とおっしゃった。当時チャン・イーモウ監督とのコラボレーションが続いていたワダさんは、中国にお付き合いのある染色工房などが沢山おありだったのだと思う。
 どうしてそんな手間のかかるやり方が可能だったのかと言うと、『浪人街』では準備期間にも桁違いの期間が取られていたからである。ワダさんと最初に衣装の打ち合わせをしたのは2002年の10月9日。本番の1年半以上も前のことである。

 衣装は稽古開始前に全点が出来上がっていた。稽古で衣装を着用して初日までに着古した感じにして欲しい、というのがワダさんの狙いであった。

 あんな仕事のやり方は二度とできないだろう。

 通常、私は「衣裳」と言う漢字を使うのだが、ワダさんの場合は「衣装」である。ワダさんご自身のこだわりであった。

 ご冥福をお祈りいたします。

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アニーと孤児たち 決定!

11月14日(日)

 2022年のアニーと孤児たちが無事に決定した(公式サイトの速報はこちら)。

 今年も素敵なアニーと孤児たちに出会うことができた。既に稽古が待ちきれないほど全員が素敵である。

 素敵だったのは選ばれたみんなだけではない。オーディションに参加してくれたひとりひとりが、とにかくもう本当に素敵だった。
 このオーデイションに挑戦してくれた全員に心から拍手を送りたい。そして子供たちを応援してくださったご家族の皆さんに心から感謝を申し上げたい。

 2022年、劇場を取り巻く環境はどうなっているだろう。2021年の『アニー』は「緊急事態仕様の“休憩なしショートカット・バージョン”」での上演であったが、果たして来年は……?。

 2022年はどうか全公演が開催されますように。
 そして、どうかお客さまが安心してご来場できる環境が整っていますように。

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2022年の『アニー』

11月13日(土)

 丸美屋食品ミュージカル『アニー』の「2022年の“アニー役”と“孤児役”」を選ぶ最終オーディションが今日と明日で行われている。

 12月のクリスマス・コンサートを含めて全公演が中止となった昨年(2020年)は、秋に予定されていた2021年に向けてのオーディションも開催されずに終わった。なのでこれは2年ぶりのオーディションである。

 今年のオーディションで今までと異なるのは“対面”で行われていた2次審査が“ビデオ審査”に置き換わったことであろう。
 1次審査を通過した応募者の皆さんに2次では東京・麹町の日本テレビまで足を運んでもらうのは例年通りだが、そこに私たち審査員はおらず、そこでは歌や踊りや台詞などの課題をビデオに収録し、その映像を各審査員が後ほど個別に審査する、と言う形が取られた。

 2次審査の結果、応募者の人数が更に絞られ、その絞られた人数が今日と明日、最終審査に臨んでいる。
 最終審査は新型コロナの感染状況が落ち着いていることもあって対面である。ただし例年以上に2次審査で人数を絞り、応募者にマスクを外してもらう課題では1人ずつ、複数の子供たちが顔を合わせる課題ではマスクは着用のままである。

 明日はいよいよ2022年のアニー役と孤児役が決まる。発表は(何かアクシデントが発生しない限り)明日の17時である。

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