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『ドッグファイト』通信 2021

8月11日(水)

 立ち稽古。1幕2場を作る。

 タイトルの“ドッグファイト”とは「戦闘機同士の空中戦」を表す言葉である(「犬のけんか」という意味も)。が、それとは異なるもうひとつ別の意味もある。
 エディたちが所属する“アメリカ海兵隊”には「一番いイケていない女の子をパーティに連れて来た者が勝ち」と言う伝統行事があるのだが、その(下衆な)行事の呼び名が“ドッグファイト”なのである。

 1幕2場はサンフランシスコにある街の「食堂」。ドッグファイトに連れて行く相手を探しあぐねたエディはワラにもすがる気持ちでこの食堂に立ち寄った。そしてもう1人の主人公=ローズ・フェニーと出会うことになる。
 ミュージカル・ナンバーは、エディがローズをパーティへ誘い出そうとする「パーティに行こう」と、ローズのナンバー「何よりもワンダフル」がある。今日は芝居部分から始め、2つのナンバーのステージングにまで手を着ける。

 1度作り上げた作品を新しい顔ぶれ(キャストもクリエイティブ・チームも)で再創造する。それが今回の『ドッグファイト』で私に課せられた役割であるが、これはとても遣り甲斐のある作業であると同時になかなか困難な作業でもある。

 演出と言う仕事は「“最善の結果”に辿り着くまでキャスト&クリエイティブ・チームと試行錯誤を繰り返す」作業なのだが、1度「最善だと思える形に辿り着いたもの」を放棄してゼロから始める……ということが簡単ではない。どうしても以前に見つけた最適なルートを辿りたくなってしまうのである。

 頼りは“新しい顔ぶれの皆さん”である。

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