『末永陽一』通信
11月19日(木)
今日の末永さんは稽古前に“コンビニおにぎり”と“コンビニ納豆巻き”を食べていた(あと“なめこのお味噌汁”も)。
どちらもお赤飯ではなかったので「今日も温存しているのだな」と思って聞いてみると、今日は本当に売り切れだったらしい。
その時点で私は目の前が真っ暗になった。完璧に準備していた“稽古の進行計画”が何の意味もなさなくなってしまったからである。
今日の稽古の進行には自信があった。稽古場で演出家のなすべきことに集中しているように見せながら、“お赤飯のおにぎり”に相応しい完璧な登場場面をお膳立てする。今日は私の演出家人生の“秘かなハイライト”になるはずの日であった。
なのに……。
が、しかし、である。
人生は何が起こるかわからない。
山口祐一郎さんのマネージャーである山川さんが、なんと末永さんのために“お赤飯のおにぎり”を買っておいてくれていたのである。陽の目を見ることはないと思われた“稽古の進行計画”は息を吹き返した。
今日の私はいい仕事をしたと思う。誰もが「小腹が空いた」と感じる絶妙なタイミングに“ちょっとした小休止”を宣言した。私は目立たぬように“お赤飯のおにぎり”を口に運ぶ末永さんを見逃さなかった。
で、稽古は……まあ順調なんじゃない?
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