『TDV』通信
10月15日(火)
ミュージカルの稽古場では全員で発声をしてから稽古に入ることが多い。身体をほぐしたり呼吸を意識したり巻き舌をしたり……しながら色々な声を出してみたりする。
巻き舌は、できる人にとっては特に意識することも無くできるものだろう。が、できない人にとってはどんなに苦労してもできないものである。私もできない方の1人なのだが、意外なことに石川禅さんも巻き舌ができない。
今日も発声のメニューに巻き舌が出てきた。参加している人の大半は何の苦労もなく巻き舌をしながら声を出している。と、突然禅さんが大声で叫んだ。なんと、巻き舌が生まれて初めて――それも何の前触れもなく――できたのである。
「55歳になっても人間まだまだ進歩するんだなぁ……」
というのが“初巻き舌”直後の禅さんのお言葉である。
生まれて初めて巻き舌ができたから10月15日は巻き舌記念日
稽古メニューは2幕3場と2幕4場。
2幕3場はアルフレートとプロフェッサー、そしてクコールが登場する場面。ここには難易度が高いことで悪名高い“プロフェッサーの着替え”がある。アルフレートよろしく。
2幕4場は「霊廟(れいびょう)」。“霊廟”とひとくくりにされているが、ここは大きくは「アルフレートとプロフェッサー霊廟へ」「霊廟のアルフレートとプロフェッサー」「シャガール、マグダ、そしてクコール」に分けられる。ちなみに霊廟とは尊い人の霊を祭る場所のことである。ここは“稽古に手間がかかる場面”で悪名高い。
そののち1幕7場をおさらい。お風呂への入り方を何度も何度も稽古する桜井玲香さん。
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