『TDV』通信
10月7日(月)
顔寄せ。公演関係者一同が集まる。
キャスト、スタッフ、主催者のひとりひとりが紹介され、キャストを代表して山口祐一郎さんが、主催者を代表して東宝の池田取締役がご挨拶。ご指名により私も一言、抱負のようなものを述べる。
山口さんのご挨拶は、ご挨拶というよりシュプレヒコール……というか、運動部の主将が部員たちに檄を飛ばす……みたいな、稽古場の室温が一気に5度くらい上がったかのような気にさせられる熱くて激しいものであった。
池田さんは、思い出の映画『ストリート・オブ・ファイヤー』(ウォルター・ヒル監督/1984年)に絡めたお話をされた。『ストリート・オブ・ファイヤー』には『ダンス オブ ヴァンパイア』のこの曲が使われているのである。
『ストリート・オブ・ファイヤー』のこの曲が『ダンス オブ ヴァンパイア』に使われている、と言うべきか?
顔寄せに続いて立ち稽古。まず1幕1場。
1幕1場は「吹雪の荒野」。昨日も記した通りトランシルヴァニアの山岳地帯である。
ドラマティックなオーヴァーチュアに続いてひとりの少年が姿を現す。この物語の主人公アルフレートである。両手に荷物を抱えて吹雪の中を行く彼は不安気で心細そうで……。師と仰ぐプロフェッサー・アブロンシウスの姿を見失い、自分が今どこにいるのかすら分からないらしい。辺りは急速に暗さを増し、野生動物の遠吠えも聞こえる。果たして彼の運命は……?
続いて、昨日「ニンニク」のステージングを済ませた1幕2場。未着手だったドラマ部分を作りながら、ステージングをブラッシュ・アップ。
さらに1幕3場「シャガールの宿屋の2階」。
宿屋の2階には3つの部屋が並んでいる。アルフレートたちが宿泊することになる客室と、バスルームと、宿屋の娘=サラの部屋である。客室とサラの部屋はバスルームを挟んでその両サイドにあり、なのでバスルームにはどちらの部屋からも入ることができる。
アルフレートたちを案内してきたシャガールがバスルームのドアを開けると……。
稽古後、照明デザイナーの高見和義さんと打ち合わせ。
『ダンス オブ ヴァンパイア』は“劇場に入る前に検討しておかなければならない要素”がとにかく多い作品である。なので、まだ立ち稽古に入ったばかりであるが、このタイミングで考え方や方法論などについて意見交換。舞台監督の廣田さん、演出助手の小川さん、そして照明助手の奥野友康さんと。長時間に渡りありがとうございました。
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