『レベッカ』通信
10月22日(月)
立ち稽古に入る。
立ち稽古初日の今日は、1幕1場「モンテカルロのホテルのロビー」に手を着ける。
モンテカルロは、F1グランプリやカジノで有名なモナコ公国の中心的な市街地である。
1幕1場は、風光明媚なリゾート地=モンテカルロに建つ高級ホテルのロビーで、主人公の「わたし」が英国貴族=マキシムと運命的な出会いをすることになる場面である。
この場面は、ストーリー的には決して複雑な場面ではない。主要な登場人物は「わたし」(大塚千弘さん、平野綾さん、桜井玲香さん)と、マキシム(山口祐一郎さん)と、「わたし」の雇い主であるミセス・ヴァン・ホッパー(森公美子さん)の3人だけである。
にもかかわらず、このワン・シーンをひと通り段取るだけで、思いの外時間がかかってしまった。
ホテルのロビーのような、“不特定多数が常時通行している”場面では、行き交う宿泊客やホテル・スタッフを、物語と連動させて効果的に動かしたい。しかし、その“連動”と“効果的に”の実現には殊の外時間が必要なのである。
それに加えて「わたし」がトリプル・キャストである。5分半ほどの場面を処理するのに、今日は5時間近くを費やしてしまった。
こういう場面をもっと手際よく作れる人になりたいなあ(あれ? デジャヴ? 以前にもこんなブログを書いたような……?)。
『レベッカ』には、この場面の前にもう1シーン=プロローグがあるのだが、それは明日のメニュー。1幕1場の稽古の後は、コーラスの確認とおさらい。
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