『ラ・カージュ・オ・フォール』通信
3月4日(日)
『ジキル&ハイド』の合間に日生劇場へ。
日生劇場で初めて演出させていただいたのは『サウンド・オブ・ミュージック』である。私にとっては初めての本格的なミュージカルの演出で、ミュージカルの演出家としての人生はその時から始まった。
『サウンド・オブ・ミュージック』は1998年の3~4月公演だったので、今回の『ラ・カージュ・オ・フォール』は「鹿賀さん&市村さんのコンビ誕生10周年」であるとともに、私の「日生劇場演出デビュー20周年」でもある。
それはともかく、今日、明日はスタッフのみでの作業。今日は搬入と仕込みである。
日生劇場では、大道具は奈落から大迫り(おおぜり=舞台面に切られた昇降装置を「迫り(せり)」と言うが、大迫りは文字通り「大きな迫り」のこと)を使って舞台面まで上げられる。
見慣れた大道具が次々と迫り上がってきて、舞台面で広げられ、ある物は組み立てられ、またある物は昇降バトンに吊り込まれて行く。
10年前、このヴァージョンの『ラ・カージュ・オ・フォール』をここで初演した時には、まさかこんなに繰り返し上演されることになるとは(10年の間に4回!)思ってもみなかった。
何よりも嬉しい誤算である。
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