『ラ・カージュ・オ・フォール』通信
2月1日(木)
歌稽古。全ミュージカル・ナンバーを、台本順にひと通りおさらい。
『ラ・カージュ・オ・フォール』には珠玉のミュージカル・ナンバーが揃っている。「ありのままの私」「砂に刻む歌」「アンヌと腕を」「マスカラ」そして「今、この時」など、一度耳にすれば忘れることのないメロディが次々と登場する。作詞・作曲のジェリー・ハーマンの、これは紛れもない代表作である(ハーマンのもう1本の代表作は『ハロー・ドーリー!』だと思うが、こちらは現在ブロードウェイで大ヒット・リヴァイヴァル中)。
『ラ・カージュ・オ・フォール』が“特別なミュージカル”だと思うのは、ちょっとした場面転換の音楽や、さり気なく挿入される短いコーラスなどが“音楽的に非常に凝っている”ことである。
仕事がら沢山のミュージカルに触れてきたが、その部分では『ラ・カージュ・オ・フォール』は他の追従を許さない。
しかしそれは、逆に言えば、ミュージシャンや歌い手たちには「気を抜けない楽曲ばかり」と言うことでもある。ちょっとした何気ない音楽ほど、そのニュアンスを醸し出すのが案外難しい。
因みに、私のお気に入りは、「マスカラ/アンコール」と、2幕の「“シェ・ジャクリーヌ”への場面転換」の音楽。
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