『ドッグファイト』通信
11月16日(木)
幕開きの「夢の中のような世界~1967年の長距離バスの車内」、1幕2場「食堂~ローズの寝室」、1幕3場「街角~寝室~道」1幕4場「クラブ“ザ・ナイト・ライト”」をおさらい。
その後、1幕5場「クラブのトイレ~クラブの中」、そして1幕6場「ローズの寝室~1967年のバスの車内」を稽古。
今日は矢田悠佑さんのお誕生日であった。
初演の稽古期間中に宮澤エマさんのお誕生日があり、手の込んだサプライズが行われたことがあった(その日のブログはこちら)。今日も稽古の中でのサプライズが計画され、それは“1幕5場のラスト”に設定された。
1幕5場は、クラブ“ザ・ナイト・ライト”の化粧室である。ここには保坂さんと宮澤さんのナンバー=M9「ドッグファイト」がある。
まず芝居の手順を確認し、続いてナンバーのステージングを起こし、そしてラストの芝居部分の段取りを付けた後、シーンの頭に戻って稽古は始まった。
上でも記したように、サプライズはこの場面の最後の瞬間にやってくる。サプライズ・リーダーは演出助手の末永陽一さんである。
打ち合わせでは、最後の瞬間に演出部の永井誠さんが七瀬りりこさんの手にしている小道具のジョッキとバースデー・ケーキを差し替える手立てになっている。
七瀬さんが矢田さんの後ろから声を掛け、矢田さんが振り返ると、そこには本来はある筈のジョッキの代わりにバースデー・ケーキが……と言う手はずになっていた。
我々の理解では、それはこの場面の“2回目の”稽古で訪れるはずであった。そう思っている七瀬さんは、当然ジョッキを持ったまま芝居を続行する。
その時である。
何を思ったのか、永井さんがケーキを手に、七瀬さんの後を慌てて追いかけたのである。稽古を前から見ていたキャスト&スタッフ一同は凍り付いた。チーフの末永さんは血相を変えて立ち上がり、永井さんに「引き返せ!」のシグナルを送った。
間一髪、矢田さんが振り返る寸前に永井さんはUターン。危ういところでサプライズ失敗は回避された。
芝居やステージングの確認を終えた後、末永さんが「では、2回目行きま~す!」と高らかに宣言。キャスト&スタッフ一同が「今度こそ!」と意気込んだ瞬間……。
何を思ったのか、ピアニストさんが「ハッピー・バースデー」を演奏し始めてしまった。サプライズは“この場面のラスト”であるにもかかわらず!
サプライズは大失敗であった。気を取り直してみんなで撮った写真は矢田さんのTwitterでご覧いただけます(こちらからどうぞ)。
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