« 2017年9月 | トップページ | 2017年11月 »

2017年10月の記事

決定! 2018年のアニー!

10月29日(日)

 2018年のアニーと孤児たちを選ぶオーディションの最終審査である。

 午前中は、昨年のオーディションから取り入れられた“ワークショップ”形式の審査。オーガナイザー役の広崎うらんさんが、時に激しく、時にユーモアを交え、子供たちから「準備されたものではない表現」を引き出して行く。
 午前のワークショップ審査で人数が更に絞られ、午後はいよいよ演技の審査。私もついつい力が入り、終了予定時刻をやや超過してようやく最後の審査を終えた。

 オーディションで、審査する側にとって最も困難な作業は最終的な配役を決定することである。今日も議論を重ねること1時間余り。様々な可能性が検討され、ようやく2人のアニーと12人の孤児たちの名前が確定した。

 17時。審査結果が発表される会場に、最終審査まで残った子供たちとそのご家族、協賛の丸美屋食品工業の皆さん、主催の日本テレビの皆さん、そして我々『アニー』スタッフが顔を揃えた。
 アニーと孤児に選ばれた子供たちの名前を発表するのは私の役目である。昨年のオーディションでも務めた役回りだが、一度経験したからと言って慣れるというものでもない。会場は静かな緊張感に包まれ、その中で私は落ち着いている風を装って、孤児に決まった12人とアニーに決まった2人の名前を読み上げた。

 名前が呼ばれる度に会場内では悲鳴なような声が響く。子供たちやご家族の一喜一憂を目の当たりにして、私も平常心ではいられない。結果発表の後は子供たち全員で「トゥモロー」を合唱。長かった2018年のアニー・オーディションは終了した。

 オーディションの結果は既に公式ページで(写真入りで!)紹介されているので、どうぞご覧ください(こちらからどうぞ)。そして、2017年の子供たちとは一味違う2018年のアニーと孤児たちに、どうぞ大きなご声援を!

| | コメント (0)

『アニー』2018 オーディション

10月28日(土)

 丸美屋食品ミュージカルアニーの、2018年のアニー役と孤児役のオーディションが先週末(21日、22日)、そして今日と明日で行われている。

 今回から、応募審査書類と共に「トゥモロー」を歌っている動画を送っていただくことが必須となった。これによって、今までは書類だけで審査していた1次審査を、より根拠を持って行えるようになった。
 これは、応募書類に記入するレッスン歴や出演歴が少ない(或いは、全くない)子供たちとも出会えるチャンスが生まれたということである。裏返せば、レッスン歴や出演歴だけでは1次審査は通過できない、と言うことでもある。子供たちの実力が試される、本来の意味でのオーディションに一歩近づいたワケである。

 先週の土曜、日曜は、1次審査を通過した子供たち全員の歌を、2日かけて1人ずつ聞かせていただいた。そこである程度人数が絞られ、そして今日である。
 今日はまず全員の歌をひとりずつ、もう一度聞かせていただいた。そこでまた人数が絞られ、そしてダンスの審査へと進んだ。ダンスの審査を通過した子供たちが、いよいよ明日の最終審査に臨むことになる。

 最終的にアニーとして選ばれるのはわずか2人である。孤児役もダブルキャストで12人。どちらも大変狭き門である。
 だから、もし最終選考まで残れなかったとしても、どうか歌うことや踊ること、演技することを止めないで欲しいと思う。

 子供たちの前には無限の可能性が広がっているのだから。

| | コメント (0)

『田茂神家の一族』通信 ツアー〈後半〉 初日

10月27日(金)

 昼過ぎから幾つかの場面の場当たり。場当たりの後、ゲネプロ。

 ところが、ゲネプロが機材のトラブルで1時間に渡って中断。劇場にイヤな雰囲気が漂い始める。やがて再開されたゲネプロも随所で集中を欠き、稽古場最後の通しとは比べるべくもなかった。
 ゲネプロが終わった時、既に時刻は開場まで30分を切っていた。『田茂神家の一族』は開演時刻の15分前にはキャストの“仕事”がスタートするので、スタッフ&キャストに残された時間はほんの僅かであった。

 その僅かな時間で駄目出しを済ませ、客席に回り15分前から始まるキャストの“仕事”を眺めつつ、開演を待つ。そして定刻の18時30分。朳(えぶり)村の村長選挙に先立つ合同演説会が始まった……。

 結論から言えば、とても良い出来の初日であった。旅公演〈後半〉に向けての稽古で修正したことのほぼ全てが機能し、ドラマの持つ構造も今までで一番クッキリと伝わってきたように思う。

 『田茂神家の一族』の、ふた月に及ぶ旅がいよいよ始まった。最終公演地=東京まで、皆さんどうぞ良い旅を!

| | コメント (0)

『田茂神家の一族』通信

10月26日(木)

 花巻に来ている。

 花巻に降り立つのはこれが初めてである。学生時代に観た、井上ひさしさんによる宮沢賢治の評伝劇『イーハトーボの劇列車』の中で、登場人物のひとりである鉄道の車掌さんが、しきりに「花巻~、花巻~」と言っていたのを思い出す。花巻は宮沢賢治の生まれ故郷であり、「わんこそば」発祥の地でもあるらしい(盛岡発祥だ、という説もあるそうですが)。
 2015年の『田茂神家の一族』初演では福島に初めて降り立った。劇団東京ヴォードヴィルショーさんとのお仕事では、東宝のツアー公演などではなかなか行かない土地に立ち寄るので楽しい。

 スタッフさんは朝から搬入、そして仕込みである。
 『田茂神家の一族』は、既に今年前半の旅で何カ所も回っているし、そもそも大道具と呼べそうな舞台美術がほとんど無い。なので、会場の花巻市文化会館では至って落ち着いた空気が流れていた。

 スタッフの作業がひと段落した所で音楽場面の場当たり。
 今までの稽古場では舞台の実寸が取れなかったので、奥行きや袖周りの出入りなどは若干嘘をついていた。その部分を、今日は実寸で改めて当たる。

 予定されていたメニューを無事に消化して今日の作業は終了。明日は客席周りを当たり、リニューアルしたフィナーレを当たり、その後ゲネプロ。

 更にその後、旅公演〈後半〉の初日である。

| | コメント (0)

『田茂神家の一族』通信

10月24日(火)

 稽古場最終日。今日も通し稽古である。

 昨日、今日と通してみて、“改善が必要”と感じられた個所が概ね解消されていることを確認してひと安心。通し稽古の後、残されたいくつかの箇所をしつこく手直し。

 『田茂神家の一族』の旅公演〈後編〉は、10月27日(金)の岩手/花巻市文化会館から始まる。今回は、稽古日数は決して潤沢ではなかったかも知れないが、『田茂神家の一族』の集大成と呼ぶにふさわしい仕上がりになっていると思う。

 明日は稽古は無し。スタッフは花巻へ。

| | コメント (0)

『田茂神家の一族』通信

10月23日(月)

 通し稽古。

 『田茂神家の一族』は、今年の1月から3月にかけて行われた旅公演〈前半〉のために稽古し直された。そして今、旅公演〈後半〉のために再度稽古し直されている。楽曲やステージングなどにも、その都度手が入れられた。
 2015年の初演をご覧くださった方にも是非もう一度ご覧いただきたい。そう思えるような進化を遂げている。

 今日の通し稽古の様子では、上演時間は約1時間50分。これに短いカーテン・コールがプラスされるが、全体でも1時間55分は超えないあたりに落ち着くだろう。
 ただし、途中休憩は無いので、お手洗いなどのご用は開演前にお済ませくださいますように。

 そしてもうひとつ。
 開演前の場内やロビーでは、登場人物が何やら仕事をしている姿などをご覧いただくことができるはずである。お時間に余裕のある方は、少し早目にご来場されることをお勧めいたします。

| | コメント (0)

『田茂神家の一族』通信

10月21日(土)

 今日も立ち稽古。

 区切るブロックを昨日より長めにして、流れも重視して稽古。ラストまでひと通りあたった後、中盤からラストまでを通す。
 今日も色々な場面で発見があった。発見すること自体がまず嬉しく、それらをひとつずつクリアして行くのも楽しい。“みんなで芝居を作っている”と言う実感がある。

 ところで、この『田茂神家の一族』であるが、佐藤B作さんによれば今回のツアーが“ファイナル”になると言うことである。
 そのファイナル・ツアーの最終地=東京/紀伊國屋ホールのチケットが明日発売となる(詳細はこちら)。

 東京公演は僅か4ステージである。どうぞお見逃しのありませんように。

 明日は稽古OFF。明後日はいよいよ通し稽古。

 ……だが、台風21号の行方が気がかり。

| | コメント (0)

『田茂神家の一族』通信

10月20日(金)

 立ち稽古。

 幕開きからラスト・シーンまで、幾つかのブロックに区切って、まず思い出し。
 と同時に、改善すべきポイントに手を入れる。特に物語の中盤からラストに向けてを大きく調整。これにはとても手応えを感じた。

 今だから白状するが、『田茂神家の一族』の初演は台本の完成が稽古開始ギリギリになって、私自身は準備不足のまま稽古初日を迎えた。そのせいか、今回改めてこの作品と向き合っていると、様々な個所に発見……と言うか、見落としがあるように感じられた。
 再演は、それらを改善する千載一遇のチャンスである。上でも記したように、今日の調整で「若干中だるみ」と思われていたシークェンスが劇的に生まれ変わった。

 新生『田茂神家の一族』にどうぞご期待ください。

| | コメント (0)

『田茂神家の一族』通信

10月19日(木)

 田茂神家の一族の稽古へ。

 三谷幸喜/作のコメディ『田茂神家の一族』は、佐藤B作さん率いる劇団東京ヴォードヴィルショーの第71回公演である。2015年3月に初演され、今年、一部のキャストを入れ替えて再演となった。
 1月から3月にかけて埼玉・所沢を皮切りに前半の旅公演が行われ、そして今月27日の岩手・花巻から後半の旅公演が始まる。その思い出し稽古である。最終公演地は12月25日~28日の東京・新宿/紀伊國屋ホールである。

 旅を再開するにあたって2カ所ほど手を入れることにした。
 1カ所は台詞を一部カットして芝居の運びを変える。もう1カ所はラストシーンの音楽を新曲と差し替える。それに伴いラスト・シーンのステージングも新たにやり直すことになる。音楽は園田容子さん(生演奏です!)、振付・ステージングは吉本由美さんである。

 今日はキャスト全員で、改めて読み合わせ。前半の旅を経験して、私の知っている『田茂神家の一族』より遥かに面白くなっている。と同時に、幾つかの改善点も発見した。明日からの立ち稽古の中で、それらをひとつずつ潰して行きたい。

 今日から1週間ほどの短い〈通信〉ではあるが、どうぞよろしくお付き合いくださいませ。

| | コメント (0)

アニー クリスマスコンサート 2017

  『アニー クリスマスコンサート 2017』の開催が告知されている。

 今年は12月22日(金)と23日(土)の2日間。会場は東京・初台の新国立劇場 中劇場である。

 詳細はこちらからどうぞ。

| | コメント (0)

« 2017年9月 | トップページ | 2017年11月 »