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『シスター・アクト』通信

4月30日(土)

 M16「私は伝説になる!/リプライズ」のステージング。振付は大澄賢也さんである。
  大澄さんにはこのナンバーと、「いつか、あいつになってやる」、そしてラスト・シーンの「愛を広めよ」の3曲を担当していただいている。

 大澄さんも、もう1人の振付家である田井中智子さんも、再演に当たっては振りやステージングの細部に結構手を入れている。
 ナンバー全体の印象が大きく変わる様な変更ではないので、初演をご覧になった方でも「変わった」ことにお気付きにならないかも知れない。が、その繊細な変更・修正のお陰で、それぞれのナンバーの“役割”や、ナンバーの中で“見せるべきもの”は、初演と比較して格段に明快になっている。

 以前にも何度となく記したことだが、新作ミュージカルの初演は、稽古中に処理しなければならないことがとにかく膨大で、キャストもスタッフも“初日に間に合わせること”で必死になっている。
 開幕して、ある程度落ち着いて作品を見られる様になると、“やり残したこと”や“もっと良いやり方”が見えてくることがある。初日を開けた後でも“直せること”ならもちろん直すのだが、公演中の限られた条件下では“直しきれないこと”もある。
 或いは、千穐楽の後、再演までの間に“より良いやり方”を思いつくこともあるかも知れない。

 そんな“直しきれなかったこと”を、キャストとスタッフのひとりひとりが持ち寄って、再演の稽古は始まる。ロングラン・システムではない日本の興行界で、再演は作品の質を高めることのできる貴重な(我々にとっては願ってもない)機会なのである。

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