『ジキル&ハイド』通信
2月1日(月)
顔寄せ。
主催者を代表して、東宝の池田取締役とホリプロの堀社長がご挨拶。その後、キャスト、スタッフ、関係各位のご紹介。そして私も一言。何をしゃべったか……は恥ずかしいので触れない。
顔寄せの後は立ち稽古に入る。
まずはプロローグ~1幕1場。
プロローグは、この物語の語り手であるジョン・アターソンによるモノローグ。1場は、それに続く“悪夢のような”(台本より)「病棟」の場面である。
ヘンリー・ジキルとダンヴァース・カル―卿、そしてアターソンの前に1人の患者が連れ出される。その患者の容態について、ヘンリーとダンヴァース卿の熱を帯びたディスカッションが始まる……。
この場面にはミュージカル・ナンバー「闇の中で」と「知りたい」がある。
どちらもジキルのナンバーであるが、「知りたい」はブロードウェイ版には登場しなかった楽曲である。“以前”の日本版にも登場しなかった。前回、石丸さんのヴァージョン(2012年版)になった時に付け加えられたのである。
続いて1幕2場に手を付ける。
2場は、台本では「ロンドンの通り」とされている。が、ここは“芝居”ではなくて、まるまるがミュージカル・ナンバー「嘘の仮面」である。
「嘘の仮面」にはジキル以外の全キャストが登場する。およそ4分に及ぶ、スケールの大きなナンバーである。
このシーンをステージングしてくれるのは広崎うらんさんである。
うらんさん(“広崎さん”と呼ばれることを嫌うので)は、まずシアター・ゲーム、と言うか、ワークショップを行った後にステージングに入って行った。ワークショップを通じてキャストひとりひとりの持ち味を引き出し、また稽古初日のよそよそしさを巧みに解消しようとしたのだろう。ともすれば漂い易い“緊張感”が消えて、風通しの良い稽古場となっていた。
ところで、今回の「嘘の仮面」はニュー・ヴァージョンである。
前回(このヴァージョンの初演=2012年版)の振付もうらんさんだったのだが、うらんさんは、思うところあって「嘘の仮面」を全面的に作り直している。
今回の『ジキル&ハイド』は再演である。が、カンパニーの全員が、前回以上の物を生み出そう、という熱意に満ちている。
ご期待いただきたい。
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