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『貴婦人の訪問』通信

6月10日(水)

 今日もまた歌稽古。並行して舞台美術の1回目の発注。

 発注には、美術デザイナーの伊藤雅子さん、照明デザイナーの成瀬一裕さん、舞台監督の佐藤さん、そして大道具を製作してくださる東宝舞台の延島さん等が集まってくださった。
 公式ページなどで見ることのできる「ウィーン版」の舞台映像からは、ウィーンのプロダクションが「巨大なセットを駆使した大型ミュージカル」であることが伺える。が、私たちの日本版は、それよりもずっとシンプルな舞台美術になる。

 合わせて6つの劇場を回らなければならないこと、それに東京での会場となるシアタークリエが大劇場ではないこと、などがその理由であるが、そのシンプルさを利用して、「愛と憎しみのドラマ」を一際濃厚にお見せできないか、と模索中である。

 私たちの『貴婦人の訪問』ではオーケストラ・ピットも使用しない。オーケストラは舞台袖に鎮座して演奏することになる。オーケストラの編成もウィーンより小振りになるのだが、そのアレンジは、音楽のマイケル・リードさん自らが手掛けてくださっている。

 オケ合わせが今から楽しみである。

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