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『台所太平記』通信

5月8日(金)

 台所太平記の稽古が始まった。

 明治座6月公演、喜劇『台所太平記』は、谷崎潤一郎の同名の小説を原作とした舞台である。
 谷崎本人を彷彿とさせる文豪・千倉磊吉(ちくら らいきち)とその妻・讃子(さんこ)、そして千倉家に次々とやってくるお手伝いさんたちの暮らしぶりを描いたユーモア溢れる「エピソード集」なのであるが、この原作は今までにも幾度となく舞台化されているし、映画やテレビドラマにもなっている。
 今回の明治座版は小池倫代さんの手による脚本である。

 今日はまず「顔寄せ」を。
 キャスト、スタッフをはじめ、公演関係者一同が顔をそろえた。そのひとりひとりが紹介され、明治座の三田社長、キャストを代表して沢口靖子さん、脚本の小池さんがご挨拶をさた。私も(ご指名により)一言申し述べた。

 「顔寄せ」の後はキャスト全員で「読み合わせ」。
 台本は既に何度も読み返しているので、舞台の仕上がりのイメージは、ある程度は脳内にできている。が、こうして俳優たちの実際の声を聞くと、そんなイメージは脆くも崩れ去る。俳優は、どんな時でも偉大である。

 今年は谷崎潤一郎の没後50周年なのだそうである。沢山のお客様にこの舞台を楽しんでいただける様に、キャスト、スタッフと力を合わせて臨みたい。

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