『台所太平記』通信
5月9日(土)
本日より立ち稽古。
『台所太平記』の原作は、昭和37年から38年にかけて週刊誌『サンデー毎日』に連載された。昨日も触れた様に「エピソード集」の形を取っているので、一貫したストーリーは無く、主人公もいない。小説家の千倉磊吉を狂言回しに、千倉家に出入りしたお手伝いさんたちの群像が描かれている。
そのお手伝いさん群像の中でやや大きく扱われているのは「初(はつ)」と言う娘である。私たちの『台所太平記』では、その初にスポットライトを当てて主人公とした。初を演じるのは沢口靖子さんである。
原作の「初」は、映画『風と共に去りぬ』に登場するアフリカ系の女中・マミーを演じた八ッティ・マクダニエルに似ている、と描写されている。
しかし、沢口さんと八ッティ・マクダニエルはあまり「似ている」様には思われないので、原作と今回の舞台は「別物」とお考えいただいくのが妥当だろうと思う。初以外の登場人物についても、それは同様である。
立ち稽古初日は「まずまずの滑り出し」であった、と思う。この調子でこの先の稽古も進められれば、と思う。
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