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『ラ・カージュ・オ・フォール』通信

12月28日(日)

 ミュージカル・ナンバー「マスカラ」の中の、カジェルのパートを振り起こし。そして、今までに手を着けたナンバーをひと通りおさらい。

 今回の『ラ・カージュ・オ・フォール』の稽古ピアニストは國井雅美さんと宇賀村直佳さんである。
 作品の規模にもよるが、稽古ピアニストは通常1人~3人で担当することが多い。2人とか3人の場合、交代で交互にピアノを弾くことになるのだが、今回の稽古場では國井さんと宇賀村さんが一緒に弾いている。つまり連弾である。

 本番ではオーケストラが演奏することになる音楽も、稽古場ではピアノ1台である。なので、稽古用のピアノの譜面には、オーケストラが演奏した場合に聞こえるはずの音の内の、必要最低限の音だけが取捨選択されて書かれている。
 なので、稽古場の最終段階でオーケストラと合流する時(オケ合わせ)に、ピアノ譜には反映できていなかった音を改めて確認することになるのだが、せめて2人で連弾することで「少しでもオーケストラが奏でているはずの音に近づけよう」と言う、稽古ピアニストチームの愛情……と言うか、意地……と言うか、職業的誇り……と言うか、それらの全てが國井さんと宇賀村さんを連弾に走らせているのだろう。

 さて。

 『ラ・カージュ・オ・フォール』の稽古も年内は今日で最後。『ラ・カージュ・オ・フォール』通信も年内の更新は今日までである。

 今年もご愛読ありがとうございました。どうぞ良い年をお迎えください。

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