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2014年12月の記事

『ラ・カージュ・オ・フォール』通信

12月28日(日)

 ミュージカル・ナンバー「マスカラ」の中の、カジェルのパートを振り起こし。そして、今までに手を着けたナンバーをひと通りおさらい。

 今回の『ラ・カージュ・オ・フォール』の稽古ピアニストは國井雅美さんと宇賀村直佳さんである。
 作品の規模にもよるが、稽古ピアニストは通常1人~3人で担当することが多い。2人とか3人の場合、交代で交互にピアノを弾くことになるのだが、今回の稽古場では國井さんと宇賀村さんが一緒に弾いている。つまり連弾である。

 本番ではオーケストラが演奏することになる音楽も、稽古場ではピアノ1台である。なので、稽古用のピアノの譜面には、オーケストラが演奏した場合に聞こえるはずの音の内の、必要最低限の音だけが取捨選択されて書かれている。
 なので、稽古場の最終段階でオーケストラと合流する時(オケ合わせ)に、ピアノ譜には反映できていなかった音を改めて確認することになるのだが、せめて2人で連弾することで「少しでもオーケストラが奏でているはずの音に近づけよう」と言う、稽古ピアニストチームの愛情……と言うか、意地……と言うか、職業的誇り……と言うか、それらの全てが國井さんと宇賀村さんを連弾に走らせているのだろう。

 さて。

 『ラ・カージュ・オ・フォール』の稽古も年内は今日で最後。『ラ・カージュ・オ・フォール』通信も年内の更新は今日までである。

 今年もご愛読ありがとうございました。どうぞ良い年をお迎えください。

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『ラ・カージュ・オ・フォール』通信

12月27日(土)

 順調に稽古メニューを消化しているので、年が明けてから、のつもりでいた「フィナーレ」の振り起こしに突入。

 『ラ・カージュ・オ・フォール』で演出助手を努めてくれているのは落石明憲さんである。
 落石さんは『ミー&マイガール』『王様と私』でも演出助手を引き受けてくれたのだが、私の助手を務めた最初は2008年の『ラ・カージュ・オ・フォール』だったのだそうである。

 落石さんは、今年は「本厄」である。
 それで……なのかどうかは分からないが、アキレス腱を切ったり、胃カメラを飲まされたり、下からもカメラを入れたり……と、色々と大変な一年だったらしい。
 その結果、逆流性食道炎の診断が下ったり、胃潰瘍の跡(本人が気付かぬ内に治癒していた)が発見されたり、ピロリ菌保菌が疑われたり……した(している)のだそうだ。

 心配になって、お祓いには行ったのかどうか尋ねたところ、「そういうことは信じていないので行っていない」と言う。しかし、「信じていない」のなら、どうして「今年が本厄だ」と言いふらしているのだろう?

 明日は年内最後の稽古。

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『ラ・カージュ・オ・フォール』通信

12月26日(金)

 昨日の稽古休みの間に、演出部の皆さんが稽古場にセットを建て込んでくださった。

 その様子は公式Twitterでご覧いただくことができるが(公式Twitterはこちら)、「ジョルジュ&アルバンのアパート」や「アルバンのドレッシング・ルーム」、「鳥籠」など、高低の必要な場面のためには本番用のセットが運び込まれている。
 そのお蔭で、今後の稽古は格段にやり易くなるだろう。ミュージカル・ナンバーにしても芝居にしても、実際と同じ位置関係、同じ手順で稽古できるのだから。

 で。

 せっかくセットも建て込んで頂いたのだが……、今日の稽古は歌稽古。カジェル&男性アンサンブルの皆さんで、男性パートの歌をおさらい。

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『ラ・カージュ・オ・フォール』通信

12月24日(水)

 「アンヌと腕を」をおさらい。そして「男のレッスン」のレッスン。

 稽古終了後、稽古場でささやかなクリスマス・パーティ。製作チームの皆さんが、シチューやチキンや飲み物やケーキや……を用意してくださった。
 乾杯のご発声は宮崎プロデューサー(30年前の『ラ・カージュ・オ・フォール』日本初演時に演出補でいらした)。

 「一般的には“座組み”の事は“カンパニー”と言いますが、『ラ・カージュ……』では“ファミリー”です。」

 だから『ラ・カージュ・オ・フォール』の稽古場では、全員がお互いを慈しみ、尊敬し、感謝する。私たちは“ファミリー”なのだから。

 ところで、先日の「キャストお披露目会」のレポートが公式ページにUPされている。こちらからどうぞ。

 明日は稽古OFF。皆さん、どうぞよいクリスマスを。

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『ラ・カージュ・オ・フォール』通信

12月23日(火)

 稽古前に田茂神家の一族の舞台美術打ち合わせ。

 三谷幸喜/作『田茂神家の一族』は劇団東京ヴォードヴィルショーの第70回公演で、2012年から続く同劇団の「創立40周年記念興行」の第5弾にして最終作である。
 今日は美術デザイナーの石井強司さん、照明デザイナーの宮野和夫さん、舞台監督の相川聡さん、演出助手の添田忠伸さん、そして座長の佐藤B作さんが集まってくださった。

 『田茂神家の一族』は、来年の3月7日にまず福島のテルサFTホールで初日を開ける。そしてその後、3月13日より紀伊國屋サザンシアター(東京・新宿)での公演となる。私にとっては久々の三谷君の新作であるし、40周年の掉尾を飾るに相応しい舞台にしたい。

 打ち合わせの後は『ラ・カージュ・オ・フォール』の稽古場へ。今日はミュージカル・ナンバー「男のレッスン」の振り起こし。

 「男のレッスン」も男性キャストが大活躍するダンス・ナンバーである。
 が、これはカジェルたちのナンバーではない。ナイトクラブ「ラ・カージュ・オ・フォール」の関係者とは違う人種=港の男たちによる躍動的なナンバーである。タイトルから想像できる通り、男たちが男として男っぽいダンスを見せてくれる。

 『ラ・カージュ・オ・フォール』の舞台は風光明媚な港町サン・トロペである。
 サン・トロペはフランス南東部の保養地コート・ダジュールにあるリゾート地だが、リゾートとして発展したのは20世紀に入ってからのことである。それ以前は小さな漁師町であった。

 ……行ったことないので伝聞ですが。

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『ラ・カージュ・オ・フォール』通信

12月22日(月)

 ジョルジュとアルバンのナンバー「君と腕を」をステージング。

 「君と腕を」は、昨日のメニュー「アンヌと腕を」と対をなすナンバーである。
 ……と、ここまで書いて、以前にもそんなことを書いたことを思い出した。我ながら発想が単純で情けなくなるが、せっかく思い出したのだから、その記事へのリンクを張っておくことにする(それはこちら)。
 更にそれ以前にも関連する記事があるのを思い出したので、そっちへのリンクも張っておく(それはこちら)。

 「君と腕を」の後はカジェルのナンバーをおさらい。「オープニング」や「カンカン」や。

 ところで、先日の「キャストお披露目会」の時に披露されたミュージカル・ナンバーの映像が公式ページにUPされている。
 カジェルたちの「ありのままの私たち」と、全員による「今 この時」の2曲であるが、これにもリンクを張っておくので、どうぞご覧ください(そしてそれはこちらから)。

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『ラ・カージュ・オ・フォール』通信

12月21日(日)

 ジャン・ミッシェルとアンヌのナンバー「アンヌと腕を」をステージング。

 今回の『ラ・カージュ・オ・フォール』のプリンシパル・キャストは、殆どが前回からの(或いはそれ以前からの)続投である。
 ジョルジュの鹿賀丈史さん、アルバンの市村正親さんをはじめ、ジャクリーヌの香寿たつきさん、ダンドン議員の今井清隆さん、ダンドン夫人の森公美子さん、アンヌの愛原実花さん、ハンナの真島茂樹さん、シャンタルの新納慎也さん。
 全員が前回2012年の『ラ・カージュ・オ・フォール』にも出演されている(森さんと真島さんは日本初演から全ての公演に!)。

 ただ1人、ジョルジュ&アルバンの息子、ジャン・ミッシェルを演じる相葉裕樹さんだけが『ラ・カージュ・オ・フォール』初登場となる。なので、相葉さん(と愛原さん)のナンバーに早めに手を着けたのであった。
 相葉さんのジャン・ミッシェルは、その長身と手足の長さが魅力的である。純粋で、無邪気で、屈託なくて、この爽やかな笑顔で何かをねだられたら、ジョルジュでなくても言うことを聞いてしまうだろう。

 「アンヌと腕を」の後は、カジェルたちのナンバーを稽古。今日は2つ目のレビュー・シーンの中の、通称「トリ」と「エンビ」セクションをあたる。

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『ラ・カージュ・オ・フォール』通信 またミニ

12月18日(木)

 昨日の「キャストお披露目会」は、大盛況の内に無事に終了した模様である。ご来場、ご声援くださった皆さん、ありがとうございました。キャスト&スタッフの皆さん、お疲れ様でした。

 そして私は、別件のためあと数日『ラ・カージュ・オ・フォール』の稽古場に顔を出すことができない。大変申し訳ないのだが、その間は『ラ・カージュ・オ・フォール』通信はお休みである。公式Twitterなどをご覧いただければ幸いである。

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『ラ・カージュ・オ・フォール』通信 ミニ

12月17日(水)

 『ラ・カージュ・オ・フォール』日本初演30周年を記念したキャストお披露目会。

……が、私は所用のため欠席。詳細は公式Twitterや出演者のTwitter、ブログ、報道などをどうぞ。

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『ラ・カージュ・オ・フォール』通信

12月16日(火)

 明日に迫った「キャストお披露目会」のリハーサル。カジェルの皆さん、そして(女子を含む)アンサンブルの皆さんと。

 前回(2012年)の初日前イベントは日比谷にある東宝ダンスホールで行われた(その時のブログはこちら)。東宝ダンスホールも『ラ・カージュ・オ・フォール』に相応しい雰囲気の、素敵な会場であったが、明日の「キャストお披露目会」でも『ラ・カージュ・オ・フォール』に相応しい会場が用意されている。
 そして、前回のMCは(残念なことに)私だったのだが、今回は(喜ばしいことに)私ではない。遥かに華やかで、楽しく、気の利いたMCを明日は堪能していただけるはずである。

 ご参加いただける皆さんには、どうぞ楽しんでいただけます様に。

 稽古後はクリエ・ミュージカル・コレクションⅡの打ち合わせ。
 美術デザイナーの伊藤雅子さんとセットプランについて。演出補の小川美也子さん、プロデューサーの服部さんと構成について。

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『ラ・カージュ・オ・フォール』通信

12月15日(月)

 今日から広い稽古場へ。

 「日生劇場の舞台面とオーケストラ・ピットを足しても実寸で取れる」広さの稽古場である。この広さなら稽古前のストレッチも思う存分伸ばし放題である。

 で、今日もカジェルの皆さんのダンス稽古。

 今日の主なメニューは、明後日に迫った「キャストお披露目会」で披露されるカジェルたちのナンバーの固めである。
 シューズ(ヒール)を履いたり、会場の舞台サイズに合わせてステージングを調整したり……、本番仕様に近い形での固め。

 並行してカジェルの皆さんの衣裳合わせも。
 ゴージャスなガウンやキラキラのセーラー服……などであるが、『ラ・カージュ・オ・フォール』の稽古場にいることを嫌でも(嫌じゃないけど)思い出させてくれる衣裳である。

 公式Twitterは相変わらずいい仕事ぶりである。稽古場のあれやこれやは公式Twitterをどうぞ。

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『貴婦人の訪問~The Visit~』

 ミュージカル『貴婦人の訪問~The Visit~』の上演が発表になった。第一報は公式ページからどうぞ。

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『ラ・カージュ・オ・フォール』通信

12月13日(土)

 今日はカジェルの皆さんの歌稽古デー。

 稽古は今月の1日より始まっているのだが、そのせいで何だか1月の公演の様な気がしてくる。が、お間違えの無い様に。『ラ・カージュ・オ・フォール』は2月の公演である。

 現ヴァージョンの『ラ・カージュ・オ・フォール』は2008年の12月に初演された。その時は9年ぶりに上演される『ラ・カージュ・オ・フォール』であったし、舞台美術を始め演出も新しくなり、キャストの大半も初参加の方であったので、通常のミュージカルの稽古と比較すると稽古期間をやや長めに確保した。
 3演目となる今回も稽古期間はかなり長めに取っている。ひとつには、それは「カジェルの皆さんに世代交代があったから」である。今回のキャストの皆さんの適性やバランスを見極め、そして膨大な約束事をひとつひとつ渡して行くためには、時間は幾らあっても多すぎるということはない。

 そしてもうひとつは、来週の水曜日(12月17日)に、日本初演30周年を記念する「キャストお披露目会」が開かれるからである。
 当日はプリンシパル・キャストの皆さんに加えて、カジェルの皆さんも扮装で登場することになっている。稽古開始が早かったのは「お披露目会の準備を兼ねているから」でもあったのだ。

 と言う訳で、お披露目会にご来場いただける皆さんは“ニュー・カジェル”にもご期待ください。

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『ラ・カージュ・オ・フォール』通信 この時期にミニ

12月12日(金)

 今日もカジェルの皆さんのダンス稽古。

 が、私は所用のため欠席。悪しからず。

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『ラ・カージュ・オ・フォール』通信

12月11日(木)

 本日もカジェルの皆さんのダンス稽古。

 ところで、演出助手の落石さん、プロデューサーの関さんと話していて、「“カジェル”と言うのはどういう意味だろう?」と言う話題になった。
 カジェルと言うのは、劇中に登場するナイトクラブ「ラ・カージュ・オ・フォール」のショーの出演者である“可憐な”踊り子たちの総称なのだが、その「カジェル」と言う言葉には何か意味があるのだろうか?

 私は、「ラ・カージュ……」の「カージュ(Cage/フランス語で鳥籠の意。英語で言うケージ)」に「ジュエル(Jewel/宝石)」をくっつけた造語かな? と、(20代の頃には何の疑いも無く)思っていた。

 Cage+Jewel=Cagewel(カジェル)

 が、Jewelは英語だし、この歳になってみれば、そうではない様な気がする。今調べたら、カジェルのスペルはそもそも“Les Cagelles”であるし。

 Cage+( ? )=Cagelles(カジェル)

 と言う訳で、このブログを読んでくださっている博識な皆さんの教えを乞う次第である。どうぞご教示くださいませ。

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『ラ・カージュ・オ・フォール』通信

12月9日(火)

 連日、カジェルの皆さんのダンス・ナンバーを稽古している。スコット・サーモン(ブロードウェイ初演の振付を手懸けた)によるオリジナル振付をリクリエイトしてくださっているのは真島茂樹さんである。

 私たちの『ラ・カージュ・オ・フォール』では、男性アンサンブルさんは全員、カジェルのダンス稽古に参加する。本公演に登場するカジェルは12名であるが、その振りを男性アンサンブル全員で覚え、そして稽古しているのである。
 それは、「何か事故があった時にアンダースタディ(代役)として機能するため」でもあるが、1人ひとりが『ラ・カージュ・オ・フォール』をより知るためでもあるし、ダンサーとしてのスキル・アップをしてもらうためでもある。

 何年にも渡って『ラ・カージュ・オ・フォール』に出演していると、以前カジェルの代役を務めていた人が、やがて昇格して本役に就く、と言うことが起こる。
 『ラ・カージュ・オ・フォール』のカンパニーはファミリーである、と言うことを以前のブログでも再三記して来たが、そのファミリーの「絆」は、こんな所からも生まれるのだと思う。

 明日は稽古OFF。キャストの皆さん、ゆっくりと身体を休めてくださいませ。

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『ラ・カージュ・オ・フォール』通信

12月8日(月)

ラ・カージュ・オ・フォールの稽古が始まっている。

  ブロードウェイ・ミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール~籠の中の道化たち』は、1983年8月21日にニューヨークのパレス・シアターでオープンし、そのシーズンのトニー賞で「ベスト・ミュージカル」を含む6部門を受賞した傑作ミュージカルである。
 日本初演は1985年2月、帝劇で行われた。つまり『ラ・カージュ・オ・フォール』は今回の公演で「日本初演30周年」を迎える。記念すべき公演なのである。

 『ラ・カージュ・オ・フォール』については、前回(2012年)、そして前々回(2008年)上演時のブログで様々なことを書き綴った。……と言うより「書き尽くした」。
 なので、今回の『ラ・カージュ・オ・フォール』通信で書くべきことを殆ど何も思いつかない。だから、今回の『ラ・カージュ・オ・フォール』通信にはあまり期待しないでおいていただきたいと思う(大変充実していた2008年と2012年の『ラ・カージュ・オ・フォール』通信へはこちらからどうぞ)。

 その代わりに、と言っては何だが、既に稼働している公式Twitterをお勧めする。頻繁に更新されてるし、時どき「画像付き」である。中身が薄いこのブログの代わりにそちらで充足していただければ幸いである。

 『ラ・カージュ・オ・フォール』は2015年2月6日(金)初日。会場は日生劇場である。それまでの約2か月、どうぞよろしくお付き合いください(中身は薄いかもしれないが)。

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