『ファースト・デート』通信
11月16日(日)
昨日までの課題をまず修正。そしてその後、バンドの皆さんと通し稽古。
昨日、今日の2日間で施した修正・調整が上手く働き、完成度がさらに1段階上がった今日の『ファースト・デート』であった。
通し稽古終了後はダメ出しと確認。更にその後、カーテン・コールの段取りを付ける。カーテン・コールの担当は演出助手の上田さんである(東宝では、カーテン・コールを作るのは、伝統的に演出助手の仕事なので)。
話は変わるが、「譜面」と言う物には様々な音楽的指示が書き込まれている。
「だんだん早く」とか、「情熱的に」とか、その音楽を演奏する上での約束事であったり、イメージの在り様であったり、様々な指示が譜面には記されているのである。
『ファースト・デート』の譜面には、それらの一般的な指示の他に、「楽曲のイメージ」をより具体的・直接的に教えてくれる「特別な指示」が書き込まれている場合がある。
以前、ウェイターのナンバー「愛をオーダー」に“Sinatra Swing”と言う指示が記されていることはこのブログでも触れた(それはこちら)。
その他にも、レジーのナンバー「緊急措置」には“Lady Gagalicious”と記されているし、「気まずい沈黙」には“A la Simon & Garfunkel”、「インターネットは永遠に」には“Broadway Boom‐chick”……などと記されている。
それらのお陰で我々は、既成の音楽用語からでは分からない「どんな音楽なのか」を知ることができる。もっとも、譜面は関係者以外の目に触れることはない物なので、それらの指示がどこまで真面目な気持ちで書かれたのか、或いはちょっとした遊び心なのか、実際の所は分からない。
分からないが、でもそれらを発見した時、我々は大いにニヤニヤした。
明日は古場最終日。どうぞ良い形で稽古を終えられます様に。
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