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2014年1月の記事

『クリコレ』東京千穐楽

1月23日(木)

 1月4日に開幕した『クリエ・ミュージカル・コレクション』も本日無事に千穐楽。

 ご来場くださった皆さん、本当にありがとうございました。また、チケットが早々に売り切れたため、ご迷惑をお掛けした方もいらしたかもしれない。ごめんなさい。

 開幕するまでは、私たちの『クリコレ』がお客様に喜んでいただけるのかどうか、甚だ不安であった。自分では十分満足の行く仕上がりではあったのだが、そのことと「お客様が満足されるかどうか」は全く別である。
 幸い、お客様の反応を見る限りでは、それはどうやら杞憂であったらしい。加えて、連日の大入である。こんなに嬉しい仕事もちょっとない。

 『クリコレ』は、この後旅に出る。まずは大阪、そして名古屋、北九州にお邪魔する。各地で首を長くして待っていてくださった皆さん、お待たせしました。もうすぐです。

 ひとつだけ気がかりなことがあるのだが、『クリエ・ミュージカル・コレクション』は、シアタークリエ以外で上演する時もそのタイトルで良いのだろうか?
 『クリコレ』が「シアタークリエで上演された作品を集めたコンサート」でないことは火を見るよりも明らかである。と言うことは、そのタイトルが付けられた唯一の理由は「シアタークリエで上演されるコンサート」だから以外にありえない。事実、『クリコレ』の英語タイトルは"MUSICAL COLLECTION IN THEATRE CREATION"である。

 引き続き『ドラコレ』『愛コレ『ソレコレ』をどうぞよろしく。

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紀伊國屋演劇賞 そして淡路恵子さん

1月21日(火)

 紀伊國屋ホールへ。第48回紀伊國屋演劇賞の贈呈式。

 今回、団体賞に選ばれたのは劇団東京ヴォードヴィルショー。授賞理由は『パパのデモクラシー』と『その場しのぎの男たち』の優れた舞台成果に対して、である。なので、僭越ながら私も贈呈式に出席させていただいた。
 今回の受賞者には草笛光子さん、池田成志さんら、以前お仕事をさせていただいた方が少なくない。『モンテ・クリスト伯』の美術デザイナー、二村周作さんも(『モンテ…』は対象作品ではないが)そのおひとりであった。

 劇団を代表して壇上に上がられたのは座長の佐藤B作さん。まず審査員から審査経過の報告がなされ、続いて賞状と賞金が伊國屋書店の高井社長より受賞者へ贈られた。そして受賞者の皆さんのご挨拶である。B作さんは、そのトップ・バッターであった。
 B作さんのご挨拶は、ご本人はいたって真面目でいらしたのだが、どこへ向かおうとしているのか全く予想がつかず、会場内では笑いが絶えなかった。B作さんに続く皆さんのご挨拶も感動的、かつユーモラスなもので、実に気持ちの良い贈呈式であった。

 受賞者の皆さん、おめでとうございます。

 さて。

 贈呈式の後、青山斎場へ。先日亡くなった淡路恵子さんのお通夜。

 淡路さんと初めてご一緒したのは私が演出家になる以前、森繁久彌さんの公演に何本か出演された時であった。
 演出家としては、アガサ・クリスティのミステリー『ナイル殺人事件』でご一緒した。エキセントリックな老女フォリオット=フォルクス夫人を憎々しげに、かつチャーミングに演じてくださった。その後も、お目に掛かる度に「ぜひ再演して」と希望されていたが、それももはや叶わない。

 森繁さんのご自宅に招かれたことが何度かあるのだが、その時は淡路さん、そして淡島千景さんがご一緒だった。
 淡路さんが宝塚歌劇団のスターでいらした淡島さんに憧れていらしたことは有名な話である。芸名の「淡路」も、淡島さんから一文字頂いてお付けになったのだそうだ。
 普段の淡路さんは、男っぽくて、ゲーム「ドラゴン・クエスト」の超がつくほどのマニアで、歯に衣を着せぬ物言い(晩年にテレビのバラエティで見せた様に)をされる方だった。だが、淡島さんの前では、まるで少女の様に顔を赤らめて、嬉しそうにニコニコとされていた淡路さんだった。

 合掌。

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福岡へ 『モンテ・クリスト伯』大千穐楽

1月19日(日)

 福岡、キャナルシティ劇場に来ている。『モンテ・クリスト伯』もついに大千穐楽。

 ご来場くださるお客様が日に日に増えて、千穐楽には「満員御礼」の立札も出た。彩吹さんが一足先に千穐楽を迎えた昨日の夜も、そして今日も、補助席が出る盛況であった。ご来場くださった皆さん、本当にありがとうございました。

 カーテン・コールでは出演者の皆さんからのご挨拶が。
 挨拶をされたのは坂元さん、石川さん、濱田さん、岡本さん、村井さん、花總さん、そして石丸さんで、それぞれに「キャナルシティ劇場での思い出」や「今の気持ち」などを述べられた。
 私は彩吹さんと並んで、一階席の最後列で今日の公演を観た(彩吹さんは、昨日のカーテン・コールでご挨拶をされた)。開演直前、席に着いた彩吹さんは「今日は一ミュージカル・ファンとして楽しみます」とおっしゃた。
 彩吹さんは、本編中も、カーテン・コールも、誰よりも熱烈な拍手を贈っていらした。そして終演後、つくづくと「面白かった」とおっしゃった。

 カーテン・コール終了後、緞帳を下ろした舞台に関係者一同が集まった。そして、いつの日かの再会を祈って、石丸さんの音頭で三本締め。
 無事にこの日を迎えることができた喜びと安堵、そして一抹の名残惜しさ……。
  名残惜しい筈である。稽古開始から三か月以上の月日を過ごしてきたチームなのだから。

  いつの日か、本当に再会できることを願って。

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『シスター・アクト~天使にラブ・ソングを~』 製作発表!

1月17日(金)

  表参道にあるチャペルへ。

  もちろんウェディングやパーティのための施設なのだが、こんな所にこんな立派な聖堂が!?  と、ちょっとびっくりするような、シスター・アクトには打ってつけの素敵な会場であった。
  今日の製作発表には、取材の皆さんに加えて、応募されたオーディエンスの皆さんもご参加くださった。短いひと時ではあったが、楽しんでいただけたのなら良いのだが。

  さて、製作発表に登場したのは、瀬奈じゅんさん、森公美子さん、石井一孝さん、吉原光夫さん、村井國夫さん、鳳蘭さん、そして私である。
  皆さん私服での登場だったのだが、森さんだけは何故かシスターの扮装をしている。聞くとそれは自前の衣裳で、つまり私服なのであった。
  そんなこんなで、製作発表は大変アットホームな雰囲気の中で進行した。
  いつもの様に、まずはひとりひとりが抱負や見どころなどを喋り、続いて取材の皆さんとの質疑応答、更に瀬奈さんと森さんがミュージカル・ナンバーを披露し、最後にフォト・セッション、というのが今日の流れであった。 

  瀬奈さんと森さんが歌ったのは幕開きにあるナンバー“Take Me to Heaven”である。聖堂の高い天井がお2人の声を絶妙に響かせて、そこにいた人全員が『シスター・アクト』の登場人物になった様に感じたことだろう。
  瀬奈さんと森さんは、ダブル・キャストで主人公のクラブ歌手、デロリス・ヴァン・カルティエを演じる。なので、実際の上演ではお2人を同時にご覧いただくことはできないし、お2人が声を揃えて歌うこともあり得ない。製作発表ならではのスペシャルであった。

  ミュージカル『シスターアクト~天使にラブ・ソングを~』は、6月1日より帝国劇場で、その後、厚木、岩手、仙台、大阪、名古屋で上演される。
  とても楽しい、歌と笑いに満ち溢れた、ミュージカルらしいミュージカルである。どうぞお楽しみに。

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初日! 『クリコレ』通信

1月4日(土)

  初日。

  こんなに落ち着いて迎える初日はちょっと珍しい。
  全ての作業がとても順調に進行したためでもあるし、内容面でそれほど不安を感じていなかったためでもあるだろう。照明チームが午後イチから確認と調整を、その後、青木美保さんが2曲ほどステージングを修正。
  開演の2時間前には舞台にて初日のお祓(はら)い。公演の安全と成功を祈念。

  大変多くのお客様にご来場いただき、お正月と言う晴れやかさも手伝って、開演前の場内は熱気に包まれていた。
  開演時刻が近づき、緞帳越しにオーケストラのチューニング音が聞こえて来ると、場内は水を打ったような静けさに。やがて静かに客電が落ち、ピアノの奏でるメロディが聞こえ、そして緞帳が上がる……。

  大変素敵な初日であったと思う。カーテン・コールがなんだかギクシャクしていたが、それもまたご愛敬。
  初日なので、今日はキャスト一同が一言ずつご挨拶。涼風さんの「むかし妖精、いま○○、涼風真世です」に爆笑した。

  終演後、楽屋廊下にて初日の乾杯。廊下で、と言うところが実にシアタークリエらしい。乾杯を終えて楽屋口を出ると、大勢のお客様がキャストの帰宅を待っていてくださった。
  今夜が「特別の夜」であったことを改めて噛み締めた。

  これで『クリコレ』通信はお終いである。お付き合いくださってありがとうございました。
  次は『シスター・アクト』通信。本格的に始まるのは、恐らく4月に入ってからですが。

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『クリコレ』通信

1月3日(金)

  午後から舞台稽古、昨日の続き。全場面を当たり終えた後、大休憩を挟んで18時30分よりゲネプロ。

  大変順調な仕上がりの、良いゲネプロであった。舞台上のキャストの皆さんもとても楽しそうに見えたし、客席の我々もとても楽しい時間を過ごした。
  上演時間もほぼ想定通り。休憩を入れて約2時間30分であった(カーテン・コールなどが延びることがあるかも知れないので、観劇後のご予定は余裕を持ってご設定くださいます様に)。

  ゲネプロ終了後は全体で駄目出し……と言うより、確認事項。今日も、舞台上も、舞台裏も、そして客席も、とても和やかな空気に包まれていた。こう言うピリピリしない現場も、たまにはいいなあ。

  さて。

  明日はいよいよ初日。あの人が、ついに劇場に帰って来る!

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賀正 『クリコレ』通信

1月2日(木)

 シアタークリエへ。

 午前中はオーケストラと音響チームでサウンド・チェック。並行して、大晦日の照明合わせでこぼれたメニューを消化。
  ゴージャスなオーケストラのサウンドを浴びて、正月気分も一瞬で吹き飛ぶ。いや、一瞬で華やかな正月らしい雰囲気に包まれる。
  ……どっちだろう?

  午後は舞台稽古。
  各楽曲を2回ずつ、幕開きより2幕の途中まで(一部曲順を入れ替えたりもしつつ)当たる。1回終わる度に、音楽的な確認、音響や照明の調整などなどが行われる。
  今日も終始和やかに稽古は進行し、予定のメニューを無事に消化した。

  明日は舞台稽古2日目、今日の続き。そしてゲネプロ。

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