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『モンテ・クリスト伯』通信

11月10日(日)

 立ち稽古。2幕2場を作る。
 
 2幕2場はローマの地下墓地。そんな薄気味の悪い場所に、なぜかアルベールとエドモンが繋がれている。ここには2人の歌うナンバー「女って」があるのだが、そこに仮面を付けた5人が現れて……。
 しっとりと始まるこの場面も、後半では一転してアクションとなる。エドモンがアルベールを庇いながら、同時に5人を相手に立ち回ることになる。『モンテ・クリスト伯』2つ目のアクション・シークェンスだが、3つあるアクション・シークェンスのうち、一番賑やかなのがここであろう。

 アクションの栗原さんが、いつもの様に自ら動きながら、少しずつ手を決めて行く。だが、その様にしてアクションの中身を作るのには、実はそれほど多くの時間は必要としない。
 栗原さんは急がず、色々なことを吟味し、様々なことに配慮してアクションを作って行くが、それでもそこに多くの時間がかかる訳ではない。時間が必要となるのはアクションの手が付いた後。その手をひとりひとりが腑に落とすまで、なのである。

 今日も全体での稽古を終えた後、関係するキャストが自主的に残ってアクションをさらっていた。歌やダンスもそうだが、あたかもその瞬間にその人物が、思いつくままに歌ったりしゃべったり動いたりした様に見えてこその歌、ダンス、アクションである。

 道のりは遠い。けど、その価値はある。

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