『モンテ・クリスト伯』通信
11月5日(火)
立ち稽古。1幕10場、11場を作る。
新作ミュージカルの稽古では大抵そうなってしまうのだが、今回も「連日、新しい場面を作る」羽目になっている。
当然、前もって様々なことを予習してはいるのだが、それでも「毎日新しい場面」は演出家にとっては結構しんどい。が、今回、演出家以上に大変なのは、ほぼ出ずっぱりの石丸さんであろう。石丸さんの連日の奮闘は正に驚異的である。
それはともかく、1幕10場は海賊船の船上が舞台。シャトー・ディフの次にエドモンが行くことになる場所がこの海賊船なのであった。海賊のリーダーは、タフな女海賊ルイザ・ヴァンパである。
ルイザをダブル・キャストで演じるのは濱田めぐみさんと彩吹真央さん。お2人は『シラノ』でもロクサーヌをダブル・キャストで演じていらした。
だが、お2人でのダブル・キャストが続くことは意図されたことではない様だ。『モンテ・クリスト伯』『シラノ』それぞれのキャスティング作業がたまたま同時進行していて、と言うのが真相らしい。
閑話休題。1幕11場の舞台はモンテ・クリスト島である。
モンテ・クリスト島はイタリアの沖合に実在する島で、『モンテ・クリスト伯』の中では「ある途轍もない物」がそこに眠っている、と言う設定になっている。モンテ・クリスト島で「ある途轍もない物」を手に入れたエドモンは、名をモンテ・クリスト伯と変え、自分を陥れた人物たちへの復讐へと乗り出して行くことになる……。
新作の稽古風景をブログに書く時は、いつもネタバレにならない様にと神経を使う。その結果、神経を使った分何だかよく分からない文章になってしまう、と言うことに陥ることも少なくないが。
今後はストーリーやどんな場面なのかについてはあまり触れないことになると思われるが、そう言う訳なので、どうかご理解いただきたい。
観劇前にどうしてもストーリーを知っておきたい方には、原作小説をお薦めする。現在入手可能な岩波文庫版は全7巻。
青少年向けの、それほど長くない版もあります。
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