『その場しのぎの男たち』通信
10月11日(金)
午前中は『クリエ・ミュージカル・コレクション』の舞台美術打ち合わせ。
『クリコレ』の美術デザイナーは中根聡子さんである。中根さんとは3年前の『ナンシー』でもご一緒した。シアタークリエでは『青猫物語』をデザインして貰っている。
『クリコレ』はコンサートなので、ミュージカルの様な演劇的な舞台美術が要求される訳ではない。さりとて、キャストとミュージシャンがただ並んでいれば良い、と言うものでもない。それなりの雰囲気があって、機能的で、使い勝手が良くて、お洒落に見えて……。
リクエストを出す側(つまり私)は勝手なものである。
午後は『その場しのぎの男たち』の稽古場へ。
今日も通し稽古。
一部、ダブルキャストになっている配役があって、今日の時点で交代可能なところは交代して貰い、一部昨日とは異なるキャストでの通し稽古であった。
昨日の通しと比較すると、今日は全体的にメリハリが良くなった。上演時間は1分ほどしか変わらないのだが、ドラマに疾走感、と言うか、求心力の様な物が出て来た様に感じられた。さすがは経験豊富なベテランの皆さんである。
一方、劇団にはかなり久々となる(10年近い? それ以上か?)研修生が入った。女性4名、男性2名の計6名で、『その場しのぎの男たち』にも、小さいながらも彼らの出番が用意されている。
B作さんや、佐渡さんなどの創立メンバーと彼らの間には、恐らく親子以上の小さくない開きがある筈である。そんな子供の様な彼らの加入で、今まで以上に稽古場が活気づいた様に感じられる。人口密度が高まったせいもあるだろうが。
私は日頃はプロデュース公演を主体に演出の仕事をしているので、劇団と言う形の集団での演出はとても面白い。もちろん、長年の間には煩わしいことも少なからずあるのだろうが、研修生の新規加入で、劇団であることの意味や価値みたいなことを私も再認識したのである。
明日は稽古OFF。稽古場は残り2日。
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