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『エニシング・ゴーズ』通信

9月23日(月)

  今日も朝から衣裳合わせ。今日と明日とでプリンシパルの皆さんの衣裳を合わせる。

  衣裳合わせ、と記しているが、『エニシング・ゴーズ』の様なミュージカル(つまり既製服に出番がない様な作品)の場合、その衣裳の大半は新調されることになる。
  その1点のためにデザイン画が掛かれ、そのデザインのために生地が選ばれ、その生地を洋服屋さんが1点物として仕立て上げる訳である。
  なので、衣裳合わせにも自ずと時間が掛かる。今日も明日も、稽古と並行しての作業なのである。

  贅沢この上ない仕事の進め方であるが、そんな贅沢感も大劇場にミュージカルを観に行く際の楽しみのひとつであろう。手間暇は掛かるが、掛ける甲斐のある作業だと思う。

  稽古は久しぶりの1幕。1場から5場までをおさらい。

  1幕1場では、ほぼ出来上がっていたミュージカル・ナンバー「あなたとならば」のステージングを、我儘を言ってKAZUMI-BOYさんに作り直していただく。
  文章ではなかなか説明し辛いのだが、観客の目に見える物(即ちステージング)と音楽との関係が、どこかしっくりと行っていない様な感じを拭い切れなかったためである。
  そのせいで、予定されていた稽古時間は超過するし、キャストの皆さんには覚え直しだし、KAZUMI-BOYさんには、只でさえ過酷な所に更なるご負担をお掛けしてしまった。

  でも今まで以上に素敵な場面になった(と、少なくとも私は思う)ので、皆さん、ごめんなさい&ありがとうございました。

  稽古後は『モンテ・クリスト伯』の舞台美術打ち合わせ。今日は舞台監督の北條孝さん、演出助手の小川美也子さんも参加してくださった。

  デザイナーの二村さんが、前回までの打合せの成果を踏まえて、より精密な各場の平面図を用意して来て下さった。そして舞台のミニチュア模型も。
  その模型をいじりながら、各場面の使い勝手、転換の手順など、今までより具体的な項目をひとつずつ検討。

  1幕をひと通り検証したところで、模型まで用意された現在の美術プランを一旦凍結することに。
  物語の構造と、観客の目に見える物(即ち舞台美術であるし、「舞台をどう使うのか」と言う演出その物のことでもある)の間にある小さな齟齬が埋め切れない様に感じてしまったためである。
  「もう一考したい」と言う二村さんの熱意に甘えて、そうさせていただくことにした。

  今日は少なくない皆さんに少なからずご迷惑をお掛けした1日であった。ごめんなさい。そして、感謝。

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