初日! 『王様と私』通信
7月13日(土)
初日。
大勢のお客様にお越しいただいた。ご来場、誠にありがとうございました。
ある舞台が再演されることになると、大抵の場合は初演から2年とか3年の間が開くことになる。が、今回の『王様と私』はやや異例で、昨夏から1年足らずでの再演である。
2年前、3年前のことになると、強烈な印象を残したこと以外、ディテールなどの記憶は思った以上に風化しているものである。だが、1年前のことだと、かなり詳細な部分まで鮮明に覚えている。
或いは、「一年後にもう一度その作品に手を入れる機会が用意されている」と知って千穐楽を迎えるのと、そうでないのとの差。その差はとてつもなく大きいと思う。
今年の『王様と私』は1年以内、且つ、その機会があると知っての再演であった。キャストも大半は続投し、現場のスタッフにも前回の経験者が少なからず残っている。
今年の『王様と私』が昨年以上のクォリティになっているとしたら、この環境に因るところがとても大きいと思う。そう言う機会を与えられたことに感謝したい。
『王様と私』には色々なヴァージョンの録音(CD)が存在している。その中で私が好きなのは、映画版のサウンド・トラック(デジタル・リマスター版)である。
ハリウッド黄金時代のゴージャスなサウンドが、舞台版とは異なる華やかさを醸し出していて素敵だと思う。音楽監督は、長年20世紀フォックスの音楽部長を務め、『王様と私』でもアカデミー賞(ミュージカル映画音楽賞)を受賞したアルフレッド・ニューマン(20世紀フォックス社の有名なファンファーレを作曲した)である。
このCDの最後に、ブロードウェイ版とは異なる序曲が収録されている。この序曲も6分半を超える大曲なのだが、選曲、構成共に抜群である。『王様と私』の音楽がお好きな方にはぜひ聞いていただきたいと思う。
これで今年の『王様と私』通信はお終いである。ご愛読、ありがとうございました。次は『ALive Final』通信。来週の真ん中辺りから始まる予定です。
それではまた、劇場で。
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