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2013年2月の記事

『ウェディング・シンガー』通信

2月27日(水)

  朝からテクニカル・リハーサル。午後は舞台稽古。

  今日の舞台稽古は1幕。幕開きから場面毎に、稽古場では確認できなかったことを中心に(音響や照明や、衣裳やヘアメイクや、階段や扉や2階や水や……)を中心に当たる。
  ところで、今回の『ウェディング・シンガー』の上演時間であるが、1幕が約1時間20分、25分の休憩を挟んで、2幕が約1時間05分、これにカーテン・コールが付いて、全体では3時間を少し切る位に仕上がりそうである。

  明日も午前中はテクニカル・リハーサル。午後は2幕の舞台稽古。

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『ウェディング・シンガー』通信

2月26日(火)

  シアタークリエへ。

  『ウェディング・シンガー』がクリエに帰って来た。そのことだけで感無量である。様々な想い出や思い入れがこの作品にもある。
  今日は終日スタッフ・ワーク。各セクションの仕込み作業が落ち着いた所で、午後から道具調べ・照明合わせ。再々演だけのことはあって、あらゆる作業がきびきびと進む。仕上がりのイメージを共有できているからであるし、そのイメージに近付く為にそれぞれがやらなければならないことを理解できているからである。こういうチームは強い。
  夜、道具調べ・照明合わせが休憩に入った機会に、バンドと音響チームのサウンド・チェック。更にその後、道具調べ・照明合わせの続き。

  予定のメニューを順調に消化して終了。明日は朝からテクニカル・リハーサル。午後からいよいよ舞台稽古!

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『ワイルドホーン・メロディーズ』

  新しいお知らせ。

  フランク・ワイルドホーンさんのミュージカル・ナンバーばかりを集めたコンサート『ildhorn elodies』。6月の5日と6日、東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールで開催。

  詳細はこちらからどうぞ。

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『ウェディング・シンガー』通信

2月25日(月)

  稽古場最終日。最後の通し稽古。

  稽古場で使用している本番用の小道具や衣裳を、早くシアタークリエに届けなければならない。クリエでは仕込み作業がどんどん進行しているからであるが、なので「さっさと始めてとっとと終わる」。これが今日のテーマであった。
  通し稽古は安定した良い出来で、お陰で各セクションとも駄目出しも殆ど無く、テーマ通りに「とっとと」稽古を終えた。駄目出しを待つ間に、床に張られたバミリのビニール・テープを、各自手近なところから剥がす、と言う要領の良さであった。

  さて。

  明日からシアタークリエが主戦場となる。が、明日はキャストは稽古無し。スタッフのみで道具調べ・照明合わせである。

  初日まであと4日。最高の『ウェディング・シンガー』をお届けしたい。

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『ウェディング・シンガー』通信

2月24日(日)

  バンドで通し稽古。

  稽古も通し稽古あたりまで来ると、私のやるべきことは殆ど残っていない。むしろ、この時期に及んで私の仕事が山積していたら、それはかなりヤバい現場である。

  今日の通し稽古のテーマは「真面目にやる」であった。そう書くと、いつも不真面目にやっている様に思われ兼ねないが、我々はいつだって真面目にやって来た。だからこその今日のテーマである。それはつまり「いつも通りにやる」と言うことなのであった。
  と言う訳で、私は今日の通し稽古をいつも通りに心行くまで楽しんだ。楽しんだ、と言ってももちろん演出家として楽しんだのであって観客になっていた訳ではないが、手放しで安心して観ていられる位の仕上がりの通し稽古であった。

  稽古終了後は場内アナウンスの録音。

  『ウェディング・シンガー』の場内アナウンスは、ロビー、サミー、ジョージの担当である。初演や再演をご覧頂いた方の中には、3人の賑やかな場内アナウンスをご記憶の方もいらっしゃるだろう。あれの2013年版の録音であった。
  場内アナウンスは、1幕開演の10分前と5分前、1幕終了時、2幕開演の5分前、そして終演時の5回流れることになっている。「全部聞きたい」という奇特な方は、少し早めにご来場ください。

  シアタークリエでは仕込み作業が始まっている。今日は東京マラソンだったが、マラソン・ルートに囲まれたクリエでは、長時間に渡る道路規制でスタッフのお弁当を調達するのが大変だったらしい。皆さん、無事に食べられたであろうか。

  さて。明日は稽古場最終日。

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『ウェディング・シンガー』通信

2月23日(土)

  バンドの皆さんとの合わせ。

  『ウェディング・シンガー』のバンドはキーボード×2、ギター×2、ベース、ドラムの6名である。なのでオーケストラでは無くバンドなのである。
  毎度毎度の感想なので「またか」とお思いの方も少なくないだろうが、バンドさんたちが登場する日が稽古期間中で一番わくわくする。今日もまた同じであった。音楽の力は偉大である。

  いつものバンド合わせ同様に、幕開きから音楽の流れているシーンをピックアップして順番に当たって行く。大変順調に進み、今日1日で全メニューを消化した。
  新作の場合、バンド合わせでは、それまでピアノだけで稽古していた時には聞こえてこなかった無数の響きが新鮮な驚きと興奮をもたらしてくれるのであるが、再々演の『ウェディング・シンガー』では、時と場所を一気に超えて様々な思いが蘇る。重ね重ね、音楽の力は偉大である。

  初日まで1週間を切った。シアタークリエでは明日から仕込み作業が始まる。稽古場ではバンド付き通し稽古。もうすぐ!

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『ウェディング・シンガー』通信

2月21日(木)

  稽古前に、井上芳雄さんのファンクラブが発行されている会報誌のインタビューを受ける。私が考える井上さんの俳優としての資質を「これでもか」と言うくらい喋り倒す(掲載されるのは2ページなので、ほとんどカットだろうけど)

  そして通し稽古。

  ピアノによる最後の通し稽古である。今日も収穫の多い、価値のある通し稽古であった。全体としての課題、個々の課題、それぞれに成果が見られた。特に2幕のクライマックス。畳み込む感じがとても素晴らしい。
  通し稽古の後は駄目出し。更にダンス、コーラスの調整。

  初日まで10日を切った。稽古場も残り僅かである。新鮮さを維持しながら、細部のクォリティをどこまで上げられるか。

  明日は稽古場最後のOFF。バンドのリハーサルが始まる。

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『ウェディング・シンガー』通信

2月20日(水)

  通し稽古。

  今日の通し稽古のテーマは時間短縮である。
  物語には、それを語るのに相応しいテンポやリズムがある。どんなに素晴らしい演技が行われていても、どんなに見事な演出が施されていても、相応しいスピード(速い、とは限らない。ゆっくりが相応しい場合だってある)が伴っていなければ、観客にとっては楽しい時間とはならない。
  『ウェディング・シンガー』には『ウェディング・シンガー』の物語に相応しいテンポやリズムがあるはずである。それをカンパニー全体で共有することが今日のテーマであった。結果としては理想の時間に限りなく近づいた。大きな収穫である。

  テンポを上げる、と言うことは、単に喋るスピードを上げるだけでは意味がない。早口になるのではなく、間を詰める、間を無くす。会話のひとつひとつを膨らますのではなく、会話の決着に辿り着くことを目指す。それを実行しながら、同時に感情やテンションはあくまでもナチュラルであり続ける。
  それは、言うのは容易いが、実行するには大変な集中力とエネルギーが必要となる作業である。俳優にとってはとても過酷なリクエストなのであるが、そこに費やされたエネルギーや集中力は、舞台中を満たした上で必ず客席に届いて行く。

  明日の通し稽古のテーマは「ナチュラルであり続ける」。

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『ウェディング・シンガー』通信

2月18日(月)

  通し稽古。

  まずお詫び。一昨日の日記で上演時間を記したが、あれは前回公演時の舞台稽古のタイム。今日計測してみたら、今回はもう少し長くなりそうである。通し稽古をもう少し重ねた所で、改めて今回の上演時間をお知らせしたいと思う。

  で、通し稽古であるが、さすがに安定した、危なげのない出来である。3演目だと言うことも当然あるし、今回は歌稽古や振り起こし、芝居の段取りなど、様々なことを前倒しで進めて来た効果もあるだろう。ちょっと早く仕上がり過ぎな位である。
  稽古後に駄目出し。全体としては安定して危なげ無くても、まだまだもったいない部分は随所に残る。残りの稽古期間で、それを丹念にひとつずつ摘み取って行く。

  稽古前と稽古後に、ウィッグ(「かつら」や「つけ毛」)の合わせ。
  『ウェディング・シンガー』のウィッグ合わせは、恐らくどの作品よりも愉快である。舞台上で「愉快では無い登場人物」を探す方が難しい様な作品だからであるが。

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『ウェディング・シンガー』通信

2月17日(日)

  1幕、2幕を(つまり全部)稽古。

  稽古開始からちょうどひと月。極めて順調なペースでここまで来ている。
  ニュー・キャストの加入によって『ウェディング・シンガー』もかなりリフレッシュした。ひたむきで負けず嫌いのジュリア、空気は読めないが男くさいサミー、しっかり者の現実主義者ホリー……。彼らの加入によって、初演からのキャストが演じるキャラクターたちも新たな一面を見せてくれている。

  日本初演から5年。つい昨日のことの様でもあるが、その間にやって来たことを思い返せば、随分と時が過ぎた様にも感じる。
  が、5年経ってもこうして同じチームで同じ様にバカバカしいことに取り組めているのは何と幸せなことだろう。それが許されている日常に感謝。

  夜、帰宅してNIHK(ニーエイチケー)を見る。何のことか分からない人は公式ブログをどうぞ(誰がどう考えたってバナナでしょう、大澄さん!)

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『ウェディング・シンガー』通信

2月16日(土)

  今日は2幕。

  2幕の方が1幕より短いせいもあるし、ここしばらく2幕を稽古していたこともあって、昨日と比べると今日は早い時刻に予定のメニューを消化。で、最後にカーテン・コールの段取りをつける。
  『ウェディング・シンガー』の上演時間(追記:前回上演時)は、1幕が約1時間15分、2幕が約1時間05分である。幕間休憩は25分で、これにカーテン・コールが付く。

  昨日と今日で1幕、2幕をさらったので、明日は全幕をやる予定。
  稽古を繰り返すことで芝居の精度は確実に上がって行くが、『ウェディング・シンガー』の様なタイプの作品は、乗りや勢いや新鮮さも不可欠なので、あまり繰り返して予定調和になってしまうのもつまらない。

  稽古のペース配分を見極めるのが結構難しい。

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『ウェディング・シンガー』通信

2月15日(金)

  1幕に戻る。

  場面毎に細部を練り上げて行く稽古から、流れや繋がりやスピード感を重視する稽古に移行してきている。流れやスピードの中で、改めて細部の課題も見えて来るのである。
  2幕の終わりまで稽古して、それぞれのキャラクターがどこをどう通ってどこにゴールするのかを理解した所で、改めてスタートラインに立つ。これからは、できるだけ本番のレースに近い形でゴールを目指すことが大切になる。

  公式ブログのカウントダウンは初日まであと2週間だと告げている。この時期にこのクォリティで稽古できていると言うことは極めて異例なことである。しかも「再々演だから」と言って「今までをなぞる様な稽古」は誰もしていない。このカンパニーが素晴らしいのはそう言う部分である。

  舞台に対する真摯な姿勢。遊び心と圧倒的な乗りの良さ。その両方が『ウェディング・シンガー』の稽古場の独特な空気の正体なのだと思う。

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『ウェディング・シンガー』通信

2月14日(木)

  バレンタイン・デー。

  と言うことで、稽古前に井上芳雄さん、大澄賢也さん、吉野圭吾さん、新納慎也さんによるトーク・イベントが行われた(稽古場でではない)。大変盛り上がったらしいが、私は参加していないので本当に盛り上がったのかどうかは疑わしい。その様子は公式ブログでどうぞ。

  稽古場では振り固め。並行して衣裳合わせ。振り固めはウェッシー(上島さん)にお任せして、私は衣裳合わせに立ち合う。

  『ウェディング・シンガー』の衣裳デザイナーは宇野善子さんである。今日も一日がかりの衣裳合わせに最初から最後まで立ち合ってくださった。宇野さん、衣裳部の皆さん、ありがとうございました。

  今日衣裳を合わせたのは、高橋愛さん、井上芳雄さん、ドラムの“スィート・ジム”こと佐野真吾さん、吉野圭吾さん、彩吹真央さんである。井上さん、佐野さんは前回までの衣裳に袖を通してもらって寸法などを確認する程度の衣裳合わせだが、ニュー・キャストの高橋さん、吉野さん、彩吹さんはそう簡単には行かない。
  複数用意されたアイテムを見比べ、試着し、アイテムの組み合わせを変え、寸法を詰め、時には袖や丈を大胆にカットし、アクセサリーを合わせ、ニュー・ジュリアの、ニュー・サミーの、ニュー・ホリーのイメージを探りながらの衣裳合わせであった。

  衣裳デザインの基本的な方向性は今までと大きくは変わらないのだが、それぞれが「ニュー」と呼ぶのに相応しい衣裳を選ぶことができたと思う。いままで見たことのない愛ちゃん、圭吾さん、ゆみこさん(彩吹さんの愛称)をお楽しみに。

  稽古後は演出部、宣伝部の皆さんと焼肉へ。コンカツコさん、ごちそうさまでした。

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『ウェディング・シンガー』通信 そして『モンテ・クリスト伯』

2月13日(水)

  2幕をおさらい。

  それぞれの場面で起きている出来事、それぞれの人物に起きているドラマ、その時の感情を、より精密に、且つ新鮮に、繰り返し再現できるものにすることを主眼に稽古。と同時に、今まで以上にテンポ良く、スピーディでもありたい。
  3演目となる今回の『ウェディング・シンガー』。バカバカしさや乗りの良さは今まで以上にパワー・アップさせ、加えて今回は「人々のリアルな息遣い」と言った部分も深めたい。日本初演から5年。初演からのキャストたちは5年分成長し、新たな魅力を備えた新キャストも加わった。『ウェディング・シンガー』を進化させるにはまたとない機会だと思う。

  さて。

  ミュージカル『モンテ・クリスト伯』の上演が発表された(こちらから)。

  『モンテ・クリスト伯』『三銃士』を著したアレクサンドル・デュマの長編小説を原作としたミュージカルである。音楽はフランク・ワイルドホーンさん、脚本・作詞はジャック・マーフィさんである。
  上演は12月の日生劇場。ご期待ください。

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『ウェディング・シンガー』通信

2月11日(月)

  2幕2場から8場までを立ち稽古。

  昨日、勢いだけでやりきった部分を含め、2幕を台本の流れに沿って丁寧におさらい。
  2幕の後半ではジュリアにとって切ない状況が続く。高橋愛さんのジュリアは、初演、再演でジュリアを演じた上原多香子さんとはキャラクターが異なるジュリアである。多香ちゃんには多香ちゃんの良さがあったし、愛ちゃんには愛ちゃんの良さがある。どちらも途轍もなく可愛いジュリアであるが、可愛さの種類が違う。
  切ないシーンになると、愛ちゃんの目はみるみる真っ赤になる。そしてその目からポロポロと涙がこぼれ落ちる。見ている私たちも、引き込まれてついジーンとしてしまう。仕事中であるにもかかわらず。

  明日は稽古OFF。休み明けは2幕をもう1度。

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『ウェディング・シンガー』通信 そして『シラノ』千穐楽

2月10日(日)

  2幕3場、5場、6場、7場、8場を立ち稽古。つまり、今までやっていなかった場面全部である。

  発表されていた稽古スケジュール表には、「上手く行ったら8場も」の様に書かれていた。スケジュールを発表した時点では、私も「あわよくば」程度に考えていたのだが、昨日の稽古を終えた時点で「全部やろう」と考えを変えた。
  芝居作りには、ある種の「勢い」が不可欠だと思う。なのでその様にしたのであるが、稽古後の井上芳雄さんは、「全部やるとは思ってなかった」と消耗しきった表情で仰っていた。でも明日以降が楽でしょ?

  2幕の後半では擦れ違いのドラマが続く。本当に心を惹かれあっている同士が、そのことを伝えられずに時間ばかりが過ぎる。そして、遂にジュリアとグレンの結婚式の日を迎える。
  『ウェディング・シンガー』の脚本・作詞を担当されたチャド・ベグリンさんは「私たちのミュージカルは楽しかった1980年代を描いていますが、同時に友情の大切さも語っています」と書かれているが、2幕の後半は、まさに「恋人たちとその友人たちとの友情の物語」となる。それはかなり感動的な物語である。かなり笑えもするが。

  さて。

  ミュージカル『シラノ』が本日ついに千穐楽。『シラノ』もまた「恋人たちとその友人たちとの友情の物語」であった。恋人たちとその友人たちに、いつの日か再会できます様に。

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『ウェディング・シンガー』通信

2月9日(土)

  稽古場にミュージシャンの皆さんが集まった。プログラム用のスチールを撮るためであるが、せっかく顔を出してくださったのだから、ついでに(と言っては失礼だが)吉野圭吾さんと井上芳雄さんに楽器の持ち方、弾き方のコツなどをアドヴァイスしていただく。

  稽古は2幕1場、2場、4場を立ち稽古。そして「君の結婚式(フィナーレ)」と「帰ったわよ」の振り起こし。

  「君の結婚式(フィナーレ)」にはグレンとリンダを除く全キャストが登場する。『ウェディング・シンガー』は同じ「君の結婚式」で幕を開けるが、紆余曲折を経てこのフィナーレに辿り着く頃には、その同じ楽曲が(同じ楽曲だからこそ)ただ楽しいだけでは無くなっている筈である。
  「帰ったわよ」はロビーとその婚約者リンダの2人だけのナンバー。と言ってもロビーは泥酔しているので踊るのはリンダだけであるが。リンダを演じる徳垣友子さんの肉体そのものがダイナミック。

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『ウェディング・シンガー』通信 そして『シラノ』大阪初日

2月8日(金)

  立ち稽古。1幕9場、10場、11場。その後、1幕1場から8場までをおさらい。

  これで1幕はひと通り手を付けた。大変順調である。とは言え、公式ブログのカウントダウン日めくりは、我々に残された時間が3週間しかないと言う事実を冷厳に教えてくれている。なので、1幕でやり残したことはまだまだあるが、明日からは2幕をどんどん稽古。
  稽古後、今日もプログラム向けの座談会が行われていた。今日は井上さん、大澄さん、新納さん、そして初風さんの初演からのキャスト・チーム。この顔ぶれなら放っておいても盛り上がっただろう。

  さて。

  ミュージカル『シラノ』が大阪・新歌舞伎座で初日を迎えた(詳細はこちら)。が、私はこうしてこの日記を書いている通り不参加である。公演は明日、明後日限り。どうぞお見逃しの無い様に。

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『ウェディング・シンガー』通信

2月7日(木)

  立ち稽古。1幕8場、9場、そして2場の前半。

  1幕9場は、ロビーがジュリアのアドバイスで「結婚式ではない宴会」の仕事を試してみる場面。結婚式ではない宴会とは、ユダヤ教の成人式「バルミツバ」である。
  ここでロビー、サミー、ジョージの3人は、白い胴衣と黒い縁なしのお椀帽を身に着けているが、これはユダヤ教の人々がいつも着用しているもの。これを着た人々が続々登場するミュージカルが『ウェディング・シンガー』公演中の3月、同じ日比谷で上演されているのだが(それはこれ)、そちらも是非どうぞ。

  稽古後はアンサンブルの皆さんの衣裳合わせ。
  『ウェディング・シンガー』ではひとりで何役もこなさなければならないので、そもそも衣裳の点数が多い。そして1点1点がまたなんとも微妙。微妙な登場人物が少なくないからであるが。
  更にその後、扮装でプログラム用のスチール撮影。今回は「サタデー・ナイト・イン・ザ・シティ」の扮装である。

  プログラムもお楽しみに。

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『ウェディング・シンガー』通信

2月6日(水)

  振り付けと立ち稽古。

  振り付けは「ひとり」と「金のすべて」。立ち稽古では1幕6場、7場、2幕2場、そして2幕5場の前半を当たる。

  今回の再演では、ニュー・キャストが加わったこともあって新しいアプローチを色々な所で試みている。今日も1幕6場の「ロビーのアパート」の場面で、ロビー、サミー、ジョージの遣り取りを今までとは異なるアプローチで試してみた。3人の大熱演に触れて、稽古場なのにスタンディング・オペ―ションが巻き起こる。
  或いは、続く1幕7場、ロビーが披露宴のMCで大失態を演じる場面。台詞もやっていることも初演、再演と変わらないのだが、ロビーのメンタリティが(それは演じる井上芳雄さんのメンタリティな訳だが)今までとは大きく変わった。具体的には、よりシニカルになっている。結果として現実感が大きく増した。

  目に見える大きな変化、変更ではないのだが、今回の『ウェディング・シンガー』は様々な部分で再々演に相応しい進化を遂げているのである。

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『ウェディング・シンガー』通信

2月5日(火)

  『組曲虐殺』を終えた井上芳雄さんが合流。ようこそ『ウェディング・シンガー』へ!

  と言うことで、1幕の前半を台本順に立ち稽古。具体的には、1幕1場「君の結婚式」から5場「POP!」まで、である。立ち稽古の後は、全員が揃ったところで久し振りに歌稽古。コーラスの精度を上げる。

  休憩中に、初風諄さんと色々な世間話を。歌劇団時代の初風さんの思いがけなく勇ましい話であるとか、『Chanson de 越路吹雪 ラストダンス』の大澄賢也さんがいかに小林一三翁にそっくりだったかとか、タカラジェンヌの結婚のニュースについてとか、明日大雪だったらどうしよう……、とかである。
  初風さん演じるロージーが「電動ベッド」のことを語る台詞があるのだが、「ちょっと下品過ぎなかったでしょうか?」と初風さんから尋ねられた。初風さんな、らどんなことをなさっても下品になることは決して無い。

  たとえ中指を力強く立てたとしても。

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『ウェディング・シンガー』通信

2月4日(月)

  『14番目の月~僕たちが貴女をキレイにします~』(演出は『ウェディング・シンガー』のキャストのひとり、林希さん)を終えた新納慎也さんが合流。ようこそ『ウェディング・シンガー』へ!

  今日も立ち稽古と振り付け。1幕3場、1幕4場、1幕6場、1幕7場を当たる。
  1幕6場はロビーのアパートの場面。あの初風諄さんの「メス××」を聞くことができる場面である。初風さんの美しいソプラノを今日も堪能した。そしてサミーとジョージが、失意のどん底にいるロビーを何とか立ち直らせようと甲斐甲斐しく世話を焼く。3人の男の友情が美しくも爆笑を禁じ得ない。
  サミーを演じる吉野圭吾さんとジョージの新納さんは10年振りの共演なのだと言う。玉野和紀さん作・演出のショー『Club Seven』の1回目で共演して、それ以来なのだそうだ。ビジュアル度が増した様な気がしないでもない新生「ア・ハッピー・ニュージャージー」をお楽しみに。

  稽古後はプログラム向けの座談会が行われていた。今日は高橋愛さん、彩吹真央さん、吉野圭吾さんの3人。3人とも今回からの参加なので話が盛り上がるだろうか、と心配していたが……

  盛り上がっただろうか?

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『ウェディング・シンガー』通信

2月2日(土)

  立ち稽古と振り付け。

  今日は盛り沢山。1幕2場の後半、1幕5場、1幕10場、1幕11場を当たる。更に1幕8場をざっくりと。

  『ウェディング・シンガー』の舞台設定は1985年のニュージャージーである。その当時の流行や時代の雰囲気を知らなくても十分楽しいミュージカルだが、知っていれば余計にニヤニヤできるだろう。
  2008年の初演時の『ウェディング・シンガー』通信に、劇中で登場する当時のキー・ワードなどについて触れている部分がある。当時はブログのカテゴリーに作品名を付していなかったので遡ろうとするとちょっと面倒なのだが、この記事の右側にある「バックナンバー」から「2007年12月」「2008年1月」「2008年2月」をクリックしていただくと、初演時の『ウェディング・シンガー』通信をご覧いただくことができる。

  因みに、キー・ワードの解説は2008年の1月6日から始まっている。お時間の許す方はどうぞご一読ください。

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『ウェディング・シンガー』通信

2月1日(金)

  振り付け。「すぐ目の前に」と「金のすべて」。

  「すぐ目の前に」は2幕2場のナンバー。ホリーが「自分が本当に愛しているのは誰か?」に気付く、本来であれば感動的になる筈のナンバーである。が、『ウェディング・シンガー』ではそうはならない。
  2幕1場のナンバー「金のすべて」は大ダンス・ナンバーである。ロビーがウォール街で働くグレンを訪ね、「自分の生き方を変えたい」と相談を持ちかけるのだが……。

  大澄賢也さんのダンスは素晴らしい。大澄さんは俳優、シンガー、振付師である以前に、素晴らしいダンサーである。が、そうであり続ける為には人知れぬ努力が不可欠な筈である。そう言う部分を感じさせない所が大澄さんらしいのだが。
  彩吹さんと吉野さんは、それぞれのホリーとサミーを模索中。このお2人なら「格好良いのにバカっぽい」、チャーミングなホリーとサミーになるだろう。

  今日から2月。と言うことは初日まであと4週間である。

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『ウェディング・シンガー』通信

1月31日(木)

  『シラノ』を終えた彩吹真央さんが合流。ようこそ『ウェディング・シンガー』へ!

  今日は立ち稽古と振り付け。1幕1場の後半と1幕4場、そして1幕5場がメニュー。
  1幕1場ではジュリア、ホリー、サミーの3人が顔を合わせる。高橋愛さん、彩吹真央さん、吉野圭吾さんのニュー・キャスト3人である。なので、今日はまず作品の狙いや背景などを説明、続いて読み合わせ、それから立って段取り、最後に振り付け、とやや丁寧に稽古を進める。
  小柄な高橋さんと並んだ彩吹さんが「見降ろす視線が久し振りで新鮮」と仰っていた。『シラノ』では鹿賀さんをはじめ、背の高い共演者に囲まれて見上げる立場だったから無理も無い。
  その愛ちゃんは、ミュージカル・ナンバー「いつか」の中で、自分が花嫁になる日を夢見て周囲の人々を困惑させたり憤慨させたりする設定なのだが、愛ちゃんの笑顔と仕草が余りにも屈託ないので、憤慨する設定の周囲がつい微笑ましく眺めてしまう、と言う思わぬ現象が発生している。

  公式ブログに、そんな今日の様子が写真入りでUPされている。こちらからどうぞ。

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