『シラノ』通信
12月6日(木)
1幕3場を立ち稽古。
3場は少人数でストーリーが進行する。稽古場も今日は少人数である。
この場面では次々と誰かが誰かに嘘をつく。
まず、シラノがロクサーヌに「クリスチャンからの手紙」と偽って自分が書いた手紙を届け、ロクサーヌはクリスチャンを戦場に行かせないためにド・ギッシュに嘘をつく。クリスチャンはロクサーヌと結ばれるためにシラノの力を借りてロクサーヌを騙し、ロクサーヌはクリスチャンと結ばれるために修道士を騙す。
それらの「その場しのぎでついたささやかな嘘」が、やがてドラマを大きく動かして行くことになるのだが、その時の彼ら、彼女たちは、そのことを知る由もない。
嘘は、つき通せばいつか真実となる。『シラノ』は、嘘をつくことを通して「真実とは何か?」を考えさせてくれる物語でもある。
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