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『シラノ』通信

12月2日(日)

  1幕2場の後半を稽古。

  まずは男声コーラスが鳥肌が立つほど格好良い「我らガスコン」をステージング。
  ガスコンと言うのは「ガスコーニュ地方の出身者たち」のことである。ガスコーニュはフランス南部のスペインに近い地方で、ここの者たちは血の気が多く、また剣の達人が多く輩出したことでも知られる。
  そのガスコーニュ出身の若者たちで組織された軍隊が「ガスコン青年隊」で、シラノもクリスチャンもその一員なのである。隊長はカルボン・ド・カステル・ジャルーで、演じるのは佐山陽規さんである。

  ステージングに2時間ほど費やした後、それに続く芝居部分を稽古。そこにはシラノのナンバー「独りで」があり、更にその後、シラノはクリスチャンの訪問を受けることになる。
  『シラノ』はミュージカル・コメディではないが、コミカルな場面がふんだんに登場する。特に1幕は笑える場面の連続で、これはもうシチュエーション・コメディだと言っても過言ではないとさえ思う。

  人生は滑稽なことの連続である。本人が真剣であればある程、周囲にはそれが滑稽に映る。『シラノ』に笑える場面がふんだんに登場するのは、『シラノ』が人生そのものを描いているからなのである。

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