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『シラノ』通信

12月14日(金)

 稽古前に女子の皆さんの衣裳合わせ。
  男子のガスコン青年隊の制服だけでなく、女子の衣裳にもユニフォームが多い。『シラノ』は、制服好きの方には見所の多いミュージカルだと言えよう(それがセールス・ポイントと言う訳ではありません)

  稽古は2幕2場を立ち稽古。
  『シラノ』は1640年のパリを舞台にしている。昨年上演された『三銃士』と同時代の話である。が、2幕2場だけは「その15年後」に設定されている。
  話は逸れるが、『三銃士』の主人公ダルタニャンも、ガスコーニュ地方から恋と冒険を夢見て花の都パリへやって来た青年であった。シラノやクリスチャンたちと同じ「ガスコン」である。
  『シラノ』の原作である戯曲『シラノ・ド・ベルジュラック』にはそのダルタニャンが一瞬登場する楽屋落ちの様な場面があるのだが、作者エドモン・ロスタンが、アレクサンドル・デュマの『三銃士』を大いに意識して『シラノ・ド・ベルジュラック』を書いたことは疑いの余地がない。

  その15年後の2幕2場であるが、15年という年月がとても素晴らしい効果を上げている。視覚的な意味だけでなく、とても美しく、そして切ない場面だと思う。

  泣きませんでした。

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