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『シラノ』通信

11月29日(木)

  オープニング・ナンバー「幕を上げろ」に続く、1幕1場を立ち稽古。

  『シラノ』は、原作である戯曲『シラノ・ド・ベルジュラック』に大変忠実に書かれている。『シラノ・ド・ベルジュラック』が全体を5つの場面に分けているなら、『シラノ』の場割もそうなっている。なので『シラノ』は、現代のミュージカルの中では異例なほど場面数が少ない。1幕が3場面、2幕に至っては2場面である。
  現代では、1エピソード=1場面であることが珍しくない。全体で20場面以上になることもザラである。場面が次々と変わる手法が「映画的である」とするならば、『シラノ』は極めて演劇的な書かれ方をしているミュージカルだ、と言えるだろう。

  結果として1場面、1場面は長くなる。場数の多いミュージカルでは1場面は大抵は5~10分である。1ナンバーだけで1場面、時間にすると2~3分なんてこともザラである。
  が、『シラノ』では1場面=およそ30分である。1幕1場だけでミュージカル・ナンバーも5曲を数える。

  冒頭の6分に及ぶ「幕を上げろ」は昨日整理したので、今日はその後の芝居部分から。既に手を付けてあった「さっと一突き」や「ロクサーヌ」を含め、1場を締めくくるナンバー「相手は百人」までの流れををざっくりと段取った。
  今回の再演では台本とスコアに改定を施している。改定は主に1幕1場に集中している。饒舌過ぎると思われた部分をカットし、「ロクサーヌ」ではアレンジを変更、「相手は百人」では歌詞が全面改稿されコーラスも書き直された。

  より充実した『シラノ』をお目に掛けることができるだろう。

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