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『Chanson de 越路吹雪/ラストダンス』通信

10月24日(水)

  顔寄せ。後、立ち稽古。1幕の後半を作る。

  昨日まで6人のキャストと気心の知れたスタッフだけだった稽古場が、今日の顔寄せでは溢れんばかりの人でごった返した。『Chanson de 越路吹雪/ラストダンス』は東宝、コマ・スタジアム、東宝芸能の共同製作なので、集まる人数も膨大なのである。
  いつもは和気あいの稽古場も、顔寄せの間は緊張感が漲っていた。脚本の髙平さんに続いて私も一言述べたのだが、緊張感をほぐす挨拶をしようとして、却って自分を緊張させた。

  今日稽古したブロックには日劇のショー場面が登場する。宝塚、帝劇と来て、今日は日劇である。ここで越路さんはシャンソンを歌う。5人だけで日劇をやっていることは言うまでも無い。
  越路さんの人生を横切った実在の人物も既に大勢登場した。
  小林一三さん、秦豊吉さんに始まり、古河ロッパさん、菊田一夫さん、真木小太郎さん、山本紫朗さん、黛敏郎さん、小林秀雄さん、今日出海さん、石井好子さん、松井八郎さん、佐藤一郎さんと言った、経営者、プロデューサー、演出家、音楽家、文化人……たちである。
  これらの人々を別所哲也さん、大澄賢也さん、柳家花緑さん、宇野まり絵さんの4人だけで演じることは既に記したが、男子の3人は、少ない別所さんで3役、花緑さんは6役を演じ分けなければならない。

  それぞれの顔写真を参考にして髪型や眼鏡などでご本人に近付いて行くのだが、短時間の支度で外見を似せることにも限度がある。なので、必然的に声や仕草や喋り方を変えて行くことになるのだが、『放浪記』に登場する菊田さんを除いて、それらの人々がどんな喋り方をして、どんな特徴的な仕草をしていたかなどを我々が知る由もない。

  苦難の道は続く(が、実在の人物が新たに登場する度に稽古場は爆笑に包まれている)
 

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