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『クールの誕生』通信

8月10日(金)

  1場に戻っておさらい、固め。

  3場の終わりまで行ってみて、人間関係やキャラクターなど、少し軌道修正した方が良さそうな部分が見えて来た。テンポを出すべき部分、じっくり運ぶべき部分など、メリハリも考えたい。そのあたりを重視して1場をさらう。

  『クールの誕生』の照明デザイナーは佐藤公穂さんである。稽古場に佐藤さんがふらりと現れた。
  佐藤さんとの付き合いはこのカンパニー中の誰よりも長い。佐藤さんは大学の2年後輩で(なので、以下サトチンと呼ばせていただくことにする)、三谷幸喜が劇団「東京サンシャインボーイズ」を立ち上げた時、私は演出で、サトチンは照明デザイナーで参加していた。三谷も私もサトチンも大学時代のことである。
  今ではサトチンも、鈴木聡さんの劇団「ラッパ屋」や福島三郎さんの「丸福ボンバーズ」などから「テニスの王子様」まで、守備範囲のたいへん広い照明デザイナーである。

  芝居作りにはいつも新しい出会いがあり、そして懐かしい再会がある。芝居作りを魅力的な仕事にしている、それも大きな要素であろう。

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