『王様と私』通信
6月26日(火)
2回目の通し稽古。そして稽古場最終日。
ロジャース&ハマースタインのコンビ第11作『サウンド・オブ・ミュージック』は、1959年11月16日にブロードウェイのラント・フォンテーン劇場で開幕し(後にマーク・ヘリンジャー劇場に移動)、1443回続演の後、1963年6月15日に閉幕した。演出はヴィンセント・J・ドナヒュー、振付はジョー・レイトンである。
1960年のトニー賞ではベスト・ミュージカル(『フィオレロ!』と同時受賞)、ミュージカル主演女優(メリー・マーティン)、ミュージカル助演女優(パトリシア・ニューウェイ)、指揮/音楽監督(フレデリック・ドゥヴォンチ)、ミュージカル舞台美術(オリヴァー・スミス)で受賞した。
これまでのロジャース&ハマースタイン作品では、脚本は全てハマースタインが(時には共同脚本家と共に)執筆して来た。が、『サウンド・オブ・ミュージック』の脚本はハワード・リンゼイとラッセル・クラウズが書いている。ハマースタインが胃癌に侵されたためである。ハマースタインはオープンの9ヵ月後、1960年8月23日に65歳で亡くなった。
1941年の『オクラホマ!』から18年、ブロードウェイでミュージカルの黄金時代を切り開き、進化、発展させてきたゴールデン・コンビの終焉であった。彼の死を悼んで、タイムズ・スクェアの明かりが1分間落とされた。
ロジャースは、ハマースタインの死後もミュージカルを作り続けた。スティーブン・ソンドハイム、マーティン・チャーニン、シェルドン・ハーニックと言った作詞家たちとコンビを組み、時には自身で作詞を手掛けた。
ロジャースは1979年12月31日に亡くなった。享年77歳であった。
明日はいよいよ劇場入りである。が、明日は終日スタッフ・ワーク。稽古は無い。
7月3日の初日まで1週間。これまでの『王様と私』の歴史に恥じない、「今」の風の流れる『王様と私』に仕上げたい。
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