『ジキル&ハイド』通信
2月5日(日)
稽古前にアクション・コーディネーターの渥美博さんと打ち合わせ。
渥美さんは日本を代表するアクション・コーディネーター/殺陣師のおひとりである。先月青山劇場でやっていた『ポニー&クライド』のアクションも、今シアタークリエでやっている『ハムレット』のアクションも渥美さんの手になるものである。最近の私の作品では『風と共に去りぬ』のアトランタ炎上シークェンス、そして『三銃士』の大チャンバラも渥美さんである。
渥美さんは「あの人があの人にああされる場面」の為にやって来た。前回までの『ジキル&ハイド』でも「あの人をああしていた」のは渥美さんである。初演をご覧になったレスリー・ブリカッスさんご夫妻は、1幕最後のこのシークェンスを大絶賛されていた。
机上では既に何度も打ち合わせを重ねて来たのだが、今日は稽古場に実寸で舞台を飾った中で、今まで打ち合わせて来たことを最終確認。ひと通り手順が決まった所で1幕のラスト・シーンの稽古に入る。
前回までとは随分と印象の異なる「あの人があの人にああされる」場面になったと思う。この場面だけでなく、あらゆる部分で新しい『ジキル&ハイド』になっている。劇場で、実際のセットと照明の中で、早く全てのシーンを見てみたくてウズウズする。
1ラスを作った後は、その前の場面「ジキルの書斎~ロンドンの通り」からラストまでを繋げてみる。登場人物の様々な思いが交錯してドラマティックでもあり、ミュージカルとしてのダイナミズムや華やかさもあって、やはり良くできたミュージカルなのだと思う。
稽古後は音響デザイナーの山本浩一さんと打ち合わせ。
山本さんは日本を代表する音響デザイナーのおひとりである。『ポニー&クライド』も『ハムレット』も『ラ・カージュ・オ・フォール』も富山の『ハロー・ドーリー!』も山本さんである。
渥美さんも山本さんも超多忙だが、多忙なのにはちゃんと理由があるのである。
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