『ラ・カージュ・オ・フォール』通信
12月10日(土)
立ち稽古。「ムッシュ・ルノーのカフェ」「舞台袖~2回目のショー」「舞台袖~ステージ」を稽古。
ムッシュ・ルノーを演じるのは林アキラさん、ルノー夫人は園山晴子さんである。お2人とは多くの作品でご一緒して来た。世代も近いので、そういう意味では戦友の様な感じでもある。
このカフェのシーンには香寿たつきさん演じるジャクリーヌも登場する。ジャクリーヌはサン・トロぺのフレンチ・レストラン「シェ・ジャクリーヌ」(3ツ星。たぶん。)のオーナー。有名人とそのゴシップが大好きなゴージャスな女性なのだが、華やかで楽天的なキャラクターは香寿さんにぴったりだと思う。
「2回目のショー」は『ラ・カージュ・オ・フォール』のハイライトであり、最大のミュージカル・ナンバーである。15分に及ぶこのシーンは、それ全てがゲイ・クラブ「ラ・カージュ・オ・フォール」のショー(つまり劇中劇)になっている。中でもショーの中盤に登場する「カン・カン」セクションは大迫力。是非劇場で体験していただきたい。
続く「ステージ」のシーンは1幕の幕切れである。ここで市村さん演じるザザ(アルバンの芸名)が「ありのままの私」を歌うことになる。
その場面の稽古が終わった直後、レ・カジェルのひとり・オデットを演じる香取新一さんが寄って来て「見ていて泣きそうになっちゃった。」と言った。オデットは「ありのままの私」を歌うザザを冷たい目で見ていなければならない役なのだが、それに反して目頭が熱くなってしまったのだそうである。
私も香取さんと同じであった。告白すると、「カフェ」シーンで鹿賀さんが歌う「砂に刻む歌」の時も、であった。演出家なのに。
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