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『ニューヨークに行きたい!!』東京千穐楽 そして『TDV』通信

11月20日(日)

  帝劇開場100周年記念公演『ニューヨークに行きたい!!』が千穐楽。キャスト&スタッフの皆さん、お疲れさまでした。そしてご来場くださった皆さん、本当にありがとうございました。

  『ニューヨークに行きたい!!』は愛の溢れるミュージカルであった。劇中ではもちろん、舞台裏にも客席にも愛が溢れていたと思う。11月25日からは会場を大阪に移して、引き続き関西方面を愛で一杯にしてくれる筈である。

  1幕の前半に登場するナンバー「ニューヨークに行きたい!!」は、マリアとオットーがニューヨーク行きを夢想する場面だが、2人が夢見るニューヨークは現実のニューヨークではなく、「1950年代から60年代にかけて作られたハリウッド製ミュージカル映画」の中のニューヨークに設定した。
  私が見たウィーン版では現代のニューヨークを観光するシーンが描かれていたが、日本版ではそれとは異なる演出である。

  第2次大戦後のドイツには、敗戦国であった日本同様に、大量のアメリカ映画が流入したのではないかと想像する。そして私の両親がそれらを見てアメリカの文化に憧れを抱いたのと同じ様なことが、マリアとオットーにもあったのではないかと考えた。
  それで、マリアとオットーが青春時代に見たであろう「ニューヨークを舞台にしたミュージカル映画」を想定し、そのシーンをコラージュして我々の「ニューヨークに行きたい‼」ナンバーを作った。
  具体的には『踊る大紐育(だいニューヨーク)』『野郎どもと女たち』『ウエストサイド物語』の3本を取り上げた。それらに加えて、映画の登場人物ではないが、オットーが大好きであったアメリカの音楽やジャズを連想させる演奏者たちを登場させることにした。

  あのナンバーのラストで、マリアとオットーは映画の中に入り込んでいる。映画好きなら誰もが1度は「映画の中に入れたら」と夢見ると思うのだが、あの場面の2人の喜びは、その夢が叶ったそれなのである。

  さて。ここから『TDV』通信

  まずはオケ合わせ、昨日の続き。そして『ニューヨークに行きたい!!』の終演を待ってオケ付き通し稽古。今日は山崎アルフレートと高橋サラである。

  帝劇の公演中は稽古場でワイヤレス・マイクを使用することができない。使用できる周波数に限りがあるためだが、強行すればニューヨーク行きの豪華客船の中に伯爵さまの歌声が響き渡ることになる。トランシルバニアの安宿に「何よりもケーキ」が流れることにもなり兼ねない。
  なので、ワイヤレス・マイクが必須の稽古場でのオケ付き通しは本公演の終演後に行われるのである。

  通し稽古後は、いつもの様に駄目出し。
  「駄目出し」と言うと、「駄目だったのか」と思われる方がいらっしゃるかもしれないが、「駄目出し」は演劇用語で「稽古後の建設的なディスカッション」のことである。出来の良し悪しとは無関係なので、どうか誤解のない様に。

  「出来」で言えば今日の通しはとても良い出来であった。Wキャストで出番のなかった浦井健治さんが、「抑えがたい欲望」で初めて涙が止まらなかった、と言っていた程である。

  明日はいよいよ稽古場最終日。気がかりは西野さんのモチベーションのみである(祝・ホークス日本一)。

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