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『TDV』通信

11月3日(木)

  立ち稽古。1幕の前半を当たる。

  まずは幕開き。
  吹雪の荒野を遭難寸前のアルフレートがトボトボと歩いて来る、3分足らずの短いシーンである。踊りがある訳でも激しいアクションも無い。だが、浦井さんも山崎さんも、1回演じた後は結構ヘトヘトである。僅か3分足らずの中で、アルフレートは人生最大の恐怖と闘っているからである。
  『ダンス オブ ヴァンパイア』の面白さを支えているのは、登場人物ひとりひとりは大真面目であることだと思う。登場人物たちは「生きるか、死ぬか」や、「世界を救うための闘い」の中にいる訳で、その精神的な重圧や興奮度はどう考えても日常のそれとは桁違いな筈である。
  それを大真面目に、想像力を総動員してその人物の気持ちになって演じれば、それはヘトヘトにもなるだろう。ヘトヘトの浦井君がしみじみと「これがTDVなんだよね・・・」。

  続いて宿屋周りのシーンをいくつか稽古。
  ひとつ目は、アルフレートとサラが、それぞれのことを思って寝つけずにいるシーン。ストーリーの基本はその2人が担うが、シャガールが妻・レベッカのベッドを抜け出してこっそりとマグダに会いに行くエピソードと、その物音を聞き付けた教授が大きな事件が進行中だと誤解して宿の中を捜索して回るエピソードが同時進行で描かれる。なので結構ややこしい。そのややこしさが面白いのだが。
  こう言う場面の稽古は骨が折れる。今回は再々演なので以前の段取りを再利用できるのでまだ良いが、それでも音楽の進行に合わせて全体と部分を両立させるには、何度も繰り返して合わせる以外方法が無いのである。

  そして伯爵の初登場シーン、更に伯爵が宿のバスルームに舞い降りるシーンを稽古。
  新キャストの皆さんは、それぞれとても良い味を出して下さっている。コングさんの暑苦しいけど憎めないシャガール。Jenniferさんのおおらかなセクシーさ。
  山崎さんのアルフレートは今までになタイプである。浦井さんの泣き虫アルフレートに対して、山崎さんのは(以下、劇城で)。高橋愛さんのサラも、思いがけず堂に入った小悪魔ぶりを発揮して2人のアルフレートを翻弄している。この先の展開が大いに楽しみである。

  稽古後は『ジキルハイド』の美術打ち合わせ。基本的なアイデアを模型を使って検証。

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